もくじepisode91~102

【オレ物語・本丸編】

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episode91

 

【オレ物語・本丸・第61章】

 

~スーパーホスト現る~

 

 

 

この物語は、オレの人生の物語であり

すべて実話である。

 

オレが今、こうして生きているすべての意味…

 

1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…

 

そして今がある…

 

 

 

◆【前回までのあらすじ】◆

 

高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…

就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…

 

そんな中…

 

オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…

 

【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!

 

オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…

 

月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…

 

オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…

 

バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…

 

政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…

 

人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…

 

こんな会社、オレが辞めてやる…

 

と、可愛いバイトたちに店を任せて…

オレは会社を去ったのだった…

 

 

大学を卒業して、わずか1年で…

 

また振り出しに戻った…

 

全てをリセットして…

 

新しくスタートしよう!!

 

オレの本当の人生はこれからだ!!

 

そう強く心に誓ったのだったが

 

神は…そっとささやく…

 

『本当の苦しみは…

      これからだよ…』

 

と…

 

会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…

 

とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…

 

なんと!

 

本社から【不採用】の知らせが…

 

なんなんだよ…

 

オレって、そんなに会社員に縁がないのか…

 

採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…

 

わかったよ…

 

そんなに会社員に縁がないんなら…

 

もうならない…

 

バカバカしい…

 

そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…

 

オレは、農家の長男…

いずれは、家業を継がなくてはいけない…

 

だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…

 

そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…

 

芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…

 

エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…

 

皆…

 

全てを犠牲にしてここにいる…

 

 

オレには、その覚悟があるか…

 

自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…

 

 

オレには出来ない…

 

始めから答えは出ていたのだ…

 

だからオレは…

 

この世界から身を引いた…

 

 

芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…

 

しかし…

 

このままでは、出会いすらない…

 

一生、結婚など出来ないかもしれない…

 

そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…

 

いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…

 

会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…

 

そして、バイトを探していると…

 

小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…

 

無事に採用されたのだったが…

 

この店には、不思議な出来事があった…

 

この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…

 

『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』

 

と…

 

どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…

 

この店は、とても小さな店…

 

しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…

 

オレは、この店を甘く見ていた…

 

この店で認められるには…

 

プラスアルファが必要であると言う事…

 

ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…

 

 

オレは…

 

あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…

 

オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…

 

そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…

 

 

自分色が出せるようになっていたのだ…

 

 

大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…

 

 

その答えが分かった時に、もう一つの答えが…

 

 

 

オレは…

もっと広いステージへ行くべきだ…

 

 

 

オレは接客業が好きなんだ…

だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…

 

 

 

【水商売】だ…

 

 

 

自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…

 

 

今しか出来ない事…

 

 

だったらやってやろうじゃないか…

 

 

 

オレは…

 

ホストになる…

 

 

 

そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…

 

 

東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…

 

そして、面接してすぐに…

 

 

そのままホストとして働くことになった…

 

 

 

なんか…あっという間だった…

 

 

 

オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

episode91

 

【オレ物語・本丸・第61章】

 

~スーパーホスト現る~

 

 

オレの働くこの店には15人のホストがいる。

 

オレより若いのが5人、あとは年上のホストだ…

 

 

最年長で、オレより10歳上…

 

 

しかも、大して自分のお客もなく、ハッキリ言って儲かっていない…

 

この先輩は、いつまでホストやってんだろうか…

 

(*_*;

 

 

ホストの世界は、年齢に関係なく、入った順で先輩後輩になる…

 

 

今のところ…オレが1番下っぱだ…

 

(*_*;

 

 

でも…

 

 

【超体育会系】育ちのオレは、年下は年下。

年上は、年上としかみない。

 

そんな態度をとっているのが分かったのか…

 

年下のホストたちは、オレを先輩として接してくれた…

 

 

みんないい奴らだ

 

(^_^)

 

 

 

しかし。

 

 

一人だけ…謎な奴がいた…

 

 

オレより年下で、なんか…

 

他のホストたちと打ち解けていない…

 

 

 

で…

 

なんか…

 

 

オレに対して、先輩面してやがる…

 

(-.-)

 

 

ま…

 

 

入った順だから一歩引いてやるが…

 

(-.-)

 

 

そしてオレに

 

『いろいろ教えてやるから』

 

 

と、たいそう偉そうなクチを利いてきた…

 

(-.-)

 

 

 

 

一緒に、グラスを洗っている時に…

 

 

 

 

『見てみろ!オレくらいになると、このくらいキレイに洗えるんだ!』

 

 

と…

 

 

 

オレは…

 

『あ…そうなんですか…』

 

 

 

としか言えなかった…

 

(*_*;

 

 

 

 

 

オイオイ…

 

 

誰に向かって言ってやがる…

 

(-.-)

 

 

 

オレはな…この前まで働いていた店で、死ぬほど皿とグラスを洗ってたんだぞ…

 

(-.-)

 

 

 

そうか…

 

 

お前ぐらいになると、コップしかキレイに洗えないレベルになれるのか…

 

 

 

 

ファミレスで、バイトするがいい…

 

 

(゚∀゚)ケーッケッケッケ

 

 

 

 

 

さらに別の日…

 

そいつは、自分の客を連れて店にやって来た…

 

 

どんなもんだと誇らしげである…

 

(-.-)

 

 

 

で…

 

 

『輝くん。ヘルプに入ってくれ!』

 

と…(-.-)

 

 

 

 

オイオイ…(-.-)

 

 

 

何でオレなんだよ…

 

(-.-)

 

 

 

他のヤツに頼めよ…

 

(-.-)

 

 

 

 

はは~ん。

 

さてはお前…

 

 

 

 

 

 

友達いないだろう…

 

(゚∀゚)ケーッケッケッケ

 

 

 

 

仕方なく、彼のヘルプに入った…

 

 

そいつは言った…

 

『オレ、客と同伴じゃなきゃ店、来ねえから!』

 

と…強気発言(-.-)

 

バカらしくて、ヘルプなどやってられんと…

 

 

 

 

 

ってか…

 

こいつには、このお客しかいない…

 

 

 

 

つまりだ…

 

 

 

お前…店に来るの月に何回だ…

 

(-.-)

 

 

 

 

 

その通りだった…

 

次に、そいつを見かけたのは…

 

 

 

存在を忘れていた1ヶ月後だった…

 

 

 

久しぶりに彼を見ると…

 

 

 

なんか…

 

 

下唇が、でっかく腫れて…糸がぶら下がっている…

 

(*_*;

 

 

どこかで、ぶん殴られて唇を縫ったらしい…

 

(;´Д`)

(;´Д`)

(;´Д`)

 

 

しかし。なんでそんなに糸が必要以上にぶら下がっている…

 

 

もはや【いかり屋長助】にしか見えない…

 

 

 

その頃、新しく入店した後輩ホストの【サトル】がいた…

 

 

で、サトルは、いかり屋長助を知っていたようだった…

 

 

『お前、○○だよな?』

 

 

と…

 

 

 

いかり屋長助は、無言だった…

 

 

 

開いた口がふさがらない状態と言うか…

 

 

 

とにかく、その唇を早く直せ…

 

(*_*;

 

 

 

 

サトルは、オレに言った…

 

『オレ、昔アイツをイジメてたんです(笑)』

 

 

 

 

そうか…

 

 

 

 

いかり屋長助は、イジメられっ子だったのか…

 

 

 

イジメられっ子、挽回のスーパーホスト伝説…

 

 

 

 

 

崩壊…(;´Д`)

 

 

 

 

 

それ以来…

 

長助は、店に来なくなった…

 

 

 

 

そういえば、長助には兄貴がいた…

 

 

長助の兄貴は、近くの店でホストをやっていて、コイツもまた強気なヤツだった…

 

 

で、オレに言った言葉が…

 

 

『お前、オレの弟に負けたらクソだぞ!クソ!負けんじゃねぇぞ!』

 

 

と…

 

 

きっと、かなりのやり手ホストだろうと心していたが…

 

 

 

 

 

本当にクソだった…

 

 

 

 

 

確かに、あいつに負けたらクソだ…

 

 

 

 

あの兄貴の言ってる事は本当だった…

 

 

 

 

夜の世界...

 

 

 

 

奥が深い...

 

 

 

 

(;´Д`)↻↻↻↻↻

 

 

to be continued…

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

m(__)m

 

☆次回は、12月15日(日)にアップします☆

 

 

またお会いしましょう!

 

( ´Д`)ノ~バイバイ

 


episode92

 

【オレ物語・本丸・第62章】

 

~チャンス到来~

 

 

 

この物語は、オレの人生の物語であり

すべて実話である。

 

オレが今、こうして生きているすべての意味…

 

1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…

 

そして今がある…

 

 

 

◆【前回までのあらすじ】◆

 

高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…

就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…

 

そんな中…

 

オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…

 

【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!

 

オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…

 

月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…

 

オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…

 

バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…

 

政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…

 

人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…

 

こんな会社、オレが辞めてやる…

 

と、可愛いバイトたちに店を任せて…

オレは会社を去ったのだった…

 

 

大学を卒業して、わずか1年で…

 

また振り出しに戻った…

 

全てをリセットして…

 

新しくスタートしよう!!

 

オレの本当の人生はこれからだ!!

 

そう強く心に誓ったのだったが

 

神は…そっとささやく…

 

『本当の苦しみは…

      これからだよ…』

 

と…

 

会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…

 

とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…

 

なんと!

 

本社から【不採用】の知らせが…

 

なんなんだよ…

 

オレって、そんなに会社員に縁がないのか…

 

採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…

 

わかったよ…

 

そんなに会社員に縁がないんなら…

 

もうならない…

 

バカバカしい…

 

そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…

 

オレは、農家の長男…

いずれは、家業を継がなくてはいけない…

 

だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…

 

そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…

 

芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…

 

エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…

 

皆…

 

全てを犠牲にしてここにいる…

 

 

オレには、その覚悟があるか…

 

自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…

 

 

オレには出来ない…

 

始めから答えは出ていたのだ…

 

だからオレは…

 

この世界から身を引いた…

 

 

芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…

 

しかし…

 

このままでは、出会いすらない…

 

一生、結婚など出来ないかもしれない…

 

そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…

 

いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…

 

会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…

 

そして、バイトを探していると…

 

小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…

 

無事に採用されたのだったが…

 

この店には、不思議な出来事があった…

 

この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…

 

『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』

 

と…

 

どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…

 

この店は、とても小さな店…

 

しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…

 

オレは、この店を甘く見ていた…

 

この店で認められるには…

 

プラスアルファが必要であると言う事…

 

ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…

 

 

オレは…

 

あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…

 

オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…

 

そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…

 

 

自分色が出せるようになっていたのだ…

 

 

大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…

 

 

その答えが分かった時に、もう一つの答えが…

 

 

 

オレは…

もっと広いステージへ行くべきだ…

 

 

 

オレは接客業が好きなんだ…

だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…

 

 

 

【水商売】だ…

 

 

 

自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…

 

 

今しか出来ない事…

 

 

だったらやってやろうじゃないか…

 

 

 

オレは…

 

ホストになる…

 

 

 

そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…

 

 

東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…

 

そして、面接してすぐに…

 

 

そのままホストとして働くことになった…

 

 

 

なんか…あっという間だった…

 

 

 

オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

episode92

 

【オレ物語・本丸・第62章】

 

~チャンス到来~

 

 

 

ある日の夜…

 

店内は、いつものように営業していた。

 

そこへ、2人の新規のお客さんがやって来た…

 

 

2人は、年齢的にオレよりは10歳は上の奥さま♡ってカンジだった…

 

 

入店して間もないオレは、まだ自分のお客さんがいないので、すぐに顧客獲得のために、その奥さま方のテーブルに付かされた…

 

 

 

2人の奥さまは、同じ年のようだ…

 

 

 

で…

 

 

 

話を聞くと…2人とも…

 

 

 

【奥さま】と言うより…

 

 

 

 

【元・奥さま】のようである…

 

 

 

 

2人の名前は、サキさんと、マサコさん…

 

 

 

 

いろいろと話すこと1時間…

 

 

彼女たちは、60分8,000円の一番安い飲み放題のプランで来店したので、時間になり帰る事になった…

 

 

ま…

 

 

元・奥さまだし、子どももいるし、ホストクラブで大金を使うような人ではないよな…

 

 

でも、自分のお客さんが欲しいので、オレは、サキさんから電話番号を教えてもらった。子どももいるし、無理しない程度に、たまに来てくれたら嬉しいかなぁ~って思った…

 

 

売り上げがモノを言う世界だが、一番大事なのは、オレに会いに来てくれる事…

 

 

オレと話して、楽しんでもらえればそれでいい…

 

 

売り上げなんて後で付いてくるものだ…

 

 

別にナンバーワンを目指しているわけではない…

 

 

自分のお客さんに満足してもらえればいいのだ…

 

 

そう思って、オレは以前働いていた店から、レベルアップのつもりでホストの世界に入った…

 

 

 

今、うちの店のナンバーワンは、1つ年上の先輩ホストなんだが…

 

 

 

なんて言うか…

 

 

 

 

何も感じない…

 

 

 

オレは、今までに働いてきた店でいろいろな人を見てきたが…

 

 

 

この店のナンバーワンホストには、なにも感じない…

 

 

 

あの【伝説のお姉さん】のようなオーラがない…

 

 

 

この人…本当にナンバーワンなのか…

 

 

 

ナンバーワンとは、店での売り上げが1位のホストをナンバーワンという。

 

 

売り上げがすべての世界だから、ナンバーワンが1番エライのだ…

 

 

普通のホストは、開店する深夜1時前に出勤だが、ナンバーワンは、2時半でいい…

 

 

営業時間は朝の6時までなんで、4時間も働かない…

 

 

でも、店で1番売り上げを出しているホストだから文句はないのだ…

 

 

閉店後に店の片付け、掃除なんてやらなくていい…

 

 

すぐに帰ってもいい…

 

 

文句があるなら、ナンバーワンになってみろ!!

 

 

という、暗黙のルールの世界である…

 

 

 

お金さえ、つぎ込んでもらえば、一度くらいならナンバーワンに誰でもなれるだろうが、それを持続させるのは無理だ…

 

 

ナンバーワンを続けられるホストは、ただのホストではない…

 

 

それなりの人間でないと本当のナンバーワンにはなれないのだ…

 

 

ただのバカホストでは、絶対に無理だ…

 

 

 

人間としてもナンバーワンでないと、真のナンバーワンとは言えない…

 

 

 

 

さて。

 

サキさんが来店してくれた次の日の昼間…

 

 

オレは、サキさんに店に来てくれたお礼の電話をした…

 

 

 

 

ま…

 

 

営業の電話になるんだけど…

 

(¯―¯٥)

 

 

『もしもし。輝です!昨日は来てくれてありがとうございました♪また良かったらいらしてくださいね♪』

 

 

と電話した…

 

 

 

それ以上は、何も言えない…

 

(¯―¯٥)

 

 

 

『次いつ来れるの?会いに来てよ~♡』

 

 

 

なんで、下心丸見えのバカな営業電話など出来ない…

 

 

お客さんが、来たくなったら来てくれればいいんだ…

 

 

飲み放題8,000円とはいえ、決して安い金額じゃないし…

 

 

 

とりあえず、お礼の電話だけでもすればいいや…

 

 

 

サキさんは…

 

『は~い!わかりました♪またねぇ!』

 

 

と言ってくれた。

 

 

 

これでいいんだ…これで。

 

 

 

 

その日は、日曜日だった…

 

日曜日は、店は休みである。

 

 

とはいえ…

 

ホストは、夜中が仕事。

 

土曜日の夜に仕事をして、日曜日の朝に帰ってくるから、日曜日の昼間は眠くてたまらん…

(*_*;

 

 

日曜日が休みというのは…

 

【日曜日の夜が休み】ということである…

 

 

 

一人暮らしを始めたばかりのオレにとって、好きな事があった…

 

 

それは、オレの住んでいる3階のマンションのベランダから、市内を眺める事だ…

 

 

日曜日の深夜に…

 

 

ベランダから、市内を眺めるのが好きだった…

 

 

地方の市街地だから、日曜日の深夜は、すごく静かだ…

 

 

 

 

街が眠ってる…

 

 

 

 

そう感じながら、ずっとベランダで何も考えずに眠った街を眺めるのが一番好きだった…

 

 

 

一番癒される時だった…

 

 

 

 

 

 

 

さて。

 

今日は月曜日…

 

今夜からまた仕事である…

 

(*_*;

 

 

 

あ~。早くお客さん見つけないと…

 

(*_*;

 

 

1週間に指名1本のノルマを達成できないと罰金5,000円だ…

 

(*_*;(*_*;(*_*;

 

 

しばらく罰金まみれになるかなぁ~

 

(*_*;

 

 

先週は、以前働いていた時に知り合った、谷村そっくりさん夫婦が来てくれたから、助かったが…

 

今週からが、いよいよピンチになる…

 

(*_*;

 

 

また谷村夫婦を呼ぶのも悪いし…

 

 

最低でも1万円かかるし…

 

(*_*;

 

 

 

なら、自分のお客さんが付くまで、おとなしく罰金まみれになるか…

 

 

 

と、ゴチャゴチャ考えてる時に携帯にメールが来た…

 

 

サキさんからだ…

 

 

 

【今夜、輝くん指名でお店に行ってもいいですか?】

 

 

 

 

ん?

 

 

 

 

ん~~~ん?

 

 

 

 

to be continued…

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

【次回予告】

 

奇跡が始まる…

 

 

☆次回は12月22日にアップします☆

 

またお会いしましょう!

( ´Д`)ノ~バイバイ

 

 


episode93

 

【オレ物語・本丸・第63章】

 

~奇跡の始まり~

 

 

 

この物語は、オレの人生の物語であり

すべて実話である。

 

オレが今、こうして生きているすべての意味…

 

1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…

 

そして今がある…

 

 

 

◆【前回までのあらすじ】◆

 

高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…

就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…

 

そんな中…

 

オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…

 

【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!

 

オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…

 

月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…

 

オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…

 

バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…

 

政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…

 

人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…

 

こんな会社、オレが辞めてやる…

 

と、可愛いバイトたちに店を任せて…

オレは会社を去ったのだった…

 

 

大学を卒業して、わずか1年で…

 

また振り出しに戻った…

 

全てをリセットして…

 

新しくスタートしよう!!

 

オレの本当の人生はこれからだ!!

 

そう強く心に誓ったのだったが

 

神は…そっとささやく…

 

『本当の苦しみは…

      これからだよ…』

 

と…

 

会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…

 

とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…

 

なんと!

 

本社から【不採用】の知らせが…

 

なんなんだよ…

 

オレって、そんなに会社員に縁がないのか…

 

採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…

 

わかったよ…

 

そんなに会社員に縁がないんなら…

 

もうならない…

 

バカバカしい…

 

そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…

 

オレは、農家の長男…

いずれは、家業を継がなくてはいけない…

 

だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…

 

そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…

 

芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…

 

エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…

 

皆…

 

全てを犠牲にしてここにいる…

 

 

オレには、その覚悟があるか…

 

自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…

 

 

オレには出来ない…

 

始めから答えは出ていたのだ…

 

だからオレは…

 

この世界から身を引いた…

 

 

芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…

 

しかし…

 

このままでは、出会いすらない…

 

一生、結婚など出来ないかもしれない…

 

そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…

 

いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…

 

会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…

 

そして、バイトを探していると…

 

小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…

 

無事に採用されたのだったが…

 

この店には、不思議な出来事があった…

 

この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…

 

『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』

 

と…

 

どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…

 

この店は、とても小さな店…

 

しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…

 

オレは、この店を甘く見ていた…

 

この店で認められるには…

 

プラスアルファが必要であると言う事…

 

ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…

 

 

オレは…

 

あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…

 

オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…

 

そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…

 

 

自分色が出せるようになっていたのだ…

 

 

大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…

 

 

その答えが分かった時に、もう一つの答えが…

 

 

 

オレは…

もっと広いステージへ行くべきだ…

 

 

 

オレは接客業が好きなんだ…

だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…

 

 

 

【水商売】だ…

 

 

 

自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…

 

 

今しか出来ない事…

 

 

だったらやってやろうじゃないか…

 

 

 

オレは…

 

ホストになる…

 

 

 

そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…

 

 

東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…

 

そして、面接してすぐに…

 

 

そのままホストとして働くことになった…

 

 

 

なんか…あっという間だった…

 

 

 

オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

episode93

 

【オレ物語・本丸・第63章】

 

~奇跡の始まり~

 

 

 

ホストになったオレ…

 

この店には、ノルマがある。

 

週に一度、自分のお客さんを連れてこないと罰金5,000円になる…

(*_*;

 

見習い期間を過ぎたオレは、いよいよノルマが開始された…

 

 

まだ自分のお客さんが一人しかいないので、毎週来てもらうのも大変だから、なんとか顧客獲得のために頑張っていた…

 

ある日の土曜日の夜、サキさんというオレよりは10歳年上の方がフリーで来店した…

 

 

そして、月曜日の昼間にサキさんからメールが…

 

 

『今夜、輝くん指名でお店に行ってもいいですか?』

 

と…

 

 

 

やったー!!\(◎o◎)/

 

と言う気持ちより、『大丈夫なの?』

 

って思った…

 

 

土曜日に来てくれたばかりじゃん…

 

(*_*;

 

 

 

土曜日に、8,000円使ってるんだよ…

 

(*_*;

 

 

 

またお金かかるぞ…

 

(*_*;

 

 

 

 

と思った…

 

 

 

でも。さすがに、そんな事を言うのは失礼だから…

 

 

【ホントですか?ありがとうございます!待ってますね♪】

 

 

と返事をした…

 

 

 

いきなり自分のお客さんができた…

 

\(◎o◎)/

 

 

 

気に入ってもらえたみたいだ…

 

(*´∀`)

 

 

 

なかなかフリーで来てくれたお客さんを獲得するのは、至難の業なんだが…

 

 

 

トントン拍子ってカンジだった…

 

 

 

【罠】…とかじゃないよね…

 

(¯―¯٥)

 

 

 

または、【オチ】があるとか…

 

(¯―¯٥)

 

 

 

 

オレの人生、だいたいそんなもんだ…

 

(*_*;

 

 

 

特に女関係はな…

 

(*_*;

 

 

 

以前、働いていたガソリンスタンドで、仲良くなったお客のお姉さんとメアド交換したら…

 

 

 

その夜に、『会いたいです♪』

 

 

 

って、連絡きて…

 

 

 

会い行ったら…

 

 

 

今の彼氏についての相談…

 

(¯―¯٥)

 

 

 

しかも、結婚も考えてて…

 

 

 

彼氏が大好きなんだってよ〜

 

( ´Д`)=3

 

 

 

 

はぁ〜〜〜。

 

 

 

オレって何?バカじゃん???

 

 

 

 

あと、出会い系のメル友と会ってみたら…

 

 

 

ネズミ講の通販オタク信者で、巻き込まれそうになるし…

 

(*_*;

 

 

 

 

オレにはね、そんなオチばかりなんですよ…

 

 

 

オレは、神様に

『お前みたいな、ウンコ野郎は、人生うまくいかせてたまるか!コレでもくらえ!オチ・ビーム!!』

 

って、オレを笑いながら攻撃してんだ…

 

(-_-)

 

 

 

 

楽しいですかい?神様よ…

 

(-_-)

 

 

 

 

 

ま…。

 

 

とりあえず…

 

今週のノルマは、達成できそうだ…

 

(¯―¯٥)

 

 

 

ありがたい事だ…

 

(*´∀`)

 

 

 

サキさんが店に来ればな...

 

(;´Д`)

 

 

 

 

その夜…

 

約束通りにサキさんは、店に来てくれた!

 

(*´∀`)

 

 

しかし。まだ【オチ】があるかも知れん!

 

 

 

オレは、【オチ】付きの人生だ!!

 

 

 

 

心してかかれ!!

 

 

 

店のホストたちも、この前来たばかりのお客さんをゲットしたオレにビックリしていた…

 

 

 

さて…

 

 

サキさんをテーブルに案内し、メニューを見せた…

 

 

この前は、店で一番安い

【60分飲み放題プラン、8,000円ポッキリ】だったので、今夜もコレかなぁ〜って思った…

 

 

なんせ、シングルマザーだし、子ども3人もいるし…

 

 

そんなにお金使えないだろうし、使わせたくないし…

 

 

 

オレは

『この前と同じ飲み放題にします?』

 

 

と言うと…

 

 

 

サキさんは

『う〜ん。これがいいかなぁ〜』

 

ってメニューを指差した…

 

 

 

 

【シャトー・ラトゥール】

 

70,000円

 

 

 

 

……

 

 

 

 

 

……

 

 

 

 

 

7万円…???

 

 

 

 

何かの間違いでしょうか…???

 

 

 

 

この店には、赤ワインが二種類ある…

 

 

 

普通のボトルの赤ワインが7,000円

 

 

シャトー・ラトゥールという高級赤ワインが7万円…

 

 

 

【0】が1つ多い…

 

(*_*;(*_*;(*_*;

 

 

 

ただでさえ、普通の赤ワインだって7,000円もする…

 

(*_*;(*_*;(*_*;

 

 

 

7万円のワインって何…???

(*_*;(*_*;(*_*;

 

 

 

1ヶ月の家賃を負かす勢いだ…

 

(*_*;(*_*;(*_*;

 

 

 

 

オレは、サキさんはに

『コレ…7万なんですけど…(*_*;』

 

 

って言うと…

 

 

 

『いいよ〜♪(*´∀`)』

 

って…

 

 

 

 

 

いいよ〜♪(*´∀`)

 

って言われても…ワインに何で7万も出す…???

 

 

 

 

7万って言う金額は…

 

 

 

世の中のお父さんたちの1ヶ月の小遣いを遥かに越える…

 

 

世の中のお父さんたちは、橋桁のボロい居酒屋で、1人3000円で夜を明かす…

 

 

世の中のお父さんたちは、何かあるとすぐにお小遣いカットされる…

 

 

 

 

そんな世の中のお父さんたちを圧倒的に打ち負かす、7万円の赤ワイン…

 

 

 

 

恐るべし…

 

(*_*;(*_*;(*_*;

 

 

 

 

サキさんに、7万円の赤ワインを頼まれてるのに、断るホストもおかしい…

 

(*_*;

 

 

 

オレは、『承知しました…』と、恐る恐る7万円の赤ワインを持ってきた…

 

 

 

店のホストたちも、ビックリしている…

 

 

 

なかなか7万の赤ワインなんで頼む人などいない…

 

 

 

7万円のシャトー・ラトゥール様を、サキさんにごちそうになることになった…

 

 

 

赤ワインなんて、ファミレスの【サイゼリア】で飲んだグラスワイン180円のやつしか知らん…

 

 

 

オレは、今まさに…

 

7万円の【シャトー・ラトゥール様】を飲もうとしている…

 

 

 

ペロッっとなめてみると…

 

 

 

 

 

 

なんだか知んねぇけど

 

うまい気がするぅぅぅぅぅぅ!!!

 

\(◎o◎)/\(◎o◎)/\(◎o◎)/

 

 

 

 

 

【シャトー・ラトゥール様】万歳〜!!

 

\(◎o◎)/\(◎o◎)/\(◎o◎)/

 

 

 

 

 

 

【シャトー・ラトゥール様】を飲み終え、サキさんがまた、メニューを見はじめた…

 

 

 

 

『今度は、どれにしようかなぁ〜』

 

って…

 

 

 

オレは、ホストなんだが…

 

 

『サキさん!後はコレにしときましょう!』

 

 

と、一番安いジンロ4,000円を勧めた…

 

 

 

サキさんは

『こういうのも飲みたいんだけど〜』

 

 

と言い、また訳わからね金額のボトルを指差していた…

 

(*_*;(*_*;(*_*;

 

 

 

オレは…

 

『とりあえず、今日は高い赤ワイン飲んだんで、次にしましょうね…(;´Д`)』

 

 

と言い、4,000円のジンロを押し通した…(;´Д`)

 

 

 

サキさんは

『じゃ、次にするねぇ♪』

 

 

と言い、なんとか4,000円のジンロでおさまった…

 

 

 

 

 

しかし。

 

オレは、ホスト…

 

 

高級ボトルを売らず、ジンロを売る…

 

 

 

日本中のホストを探しても、こんなのオレくらいしかいないだろう…

 

(¯―¯٥)

 

 

 

現実を考えてみろ…

 

 

 

サキさんは、母子家庭…

 

子どもも3人いる…

 

 

 

そんなにお金を使えるわけがない…

 

 

 

もう十分ですよ…

 

 

 

 

ありがとう…

 

 

 

 

 

オレは今、お会計がいくら位になっているのかコソコソと計算機で計算すると…

 

 

 

12万位になっている…

 

(*_*;(*_*;(*_*;

 

 

さっきの赤ワインだけではなく、なんだかんだ高いのだ…

 

(*_*;(*_*;(*_*;

 

 

料理の唐揚げだって、2,000円もする…

 

(*_*;

 

 

唐揚げのくせに…(-_-)

 

 

 

オレは、サキさんに…

『今、12万位になってんですけど…』

 

(;´Д`)

 

 

と、計算機をこっそり見せると…

 

 

 

『ふ〜ん。』と一言…

 

(;´Д`)

 

 

 

 

 

ふ〜んじゃなくてよ…

 

 

 

天井ぶん抜くくらいに飛び跳ねて驚けや!

 

 

\(◎o◎)/おりゃゃゃゃゃゃゃ!!!

 

 

 

 

そして、祭りのような夜は終わり…

 

 

サキさんは、普通にスーパーでお会計するかのように12万円払ってお帰りになられた…

(;´Д`)

 

 

『また来るね〜♪』

 

 

と言い…

 

 

 

明け方…去って行った…

 

 

 

 

オレは、一晩で、12万の売上を上げてしまった…

 

 

個人売り上げ表のグラフが…

 

 

いきなりドカンと伸びた…

 

(¯―¯٥)

 

 

 

嬉しいんだが…

 

 

 

メチャ複雑で…(¯―¯٥)

 

 

 

 

これでいいのか…(¯―¯٥)

 

 

 

 

 

 

サキさん…

 

あの人は…いったい何者だ…

 

to be continued…

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

【次回予告】

 

〜奇跡は続く〜

 

次回は12月29日(日)に更新します!

 

またお会いしましょう!

 

( ´Д`)ノ~バイバイ

 

 

あと10話くらいで最終回。。。かな

 


episode94

 

【オレ物語・本丸・第64章】

 

~新たなお客さん~

 

 

 

この物語は、オレの人生の物語であり

すべて実話である。

 

オレが今、こうして生きているすべての意味…

 

1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…

 

そして今がある…

 

 

 

◆【前回までのあらすじ】◆

 

高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…

就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…

 

そんな中…

 

オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…

 

【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!

 

オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…

 

月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…

 

オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…

 

バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…

 

政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…

 

人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…

 

こんな会社、オレが辞めてやる…

 

と、可愛いバイトたちに店を任せて…

オレは会社を去ったのだった…

 

 

大学を卒業して、わずか1年で…

 

また振り出しに戻った…

 

全てをリセットして…

 

新しくスタートしよう!!

 

オレの本当の人生はこれからだ!!

 

そう強く心に誓ったのだったが

 

神は…そっとささやく…

 

『本当の苦しみは…

      これからだよ…』

 

と…

 

会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…

 

とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…

 

なんと!

 

本社から【不採用】の知らせが…

 

なんなんだよ…

 

オレって、そんなに会社員に縁がないのか…

 

採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…

 

わかったよ…

 

そんなに会社員に縁がないんなら…

 

もうならない…

 

バカバカしい…

 

そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…

 

オレは、農家の長男…

いずれは、家業を継がなくてはいけない…

 

だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…

 

そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…

 

芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…

 

エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…

 

皆…

 

全てを犠牲にしてここにいる…

 

 

オレには、その覚悟があるか…

 

自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…

 

 

オレには出来ない…

 

始めから答えは出ていたのだ…

 

だからオレは…

 

この世界から身を引いた…

 

 

芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…

 

しかし…

 

このままでは、出会いすらない…

 

一生、結婚など出来ないかもしれない…

 

そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…

 

いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…

 

会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…

 

そして、バイトを探していると…

 

小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…

 

無事に採用されたのだったが…

 

この店には、不思議な出来事があった…

 

この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…

 

『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』

 

と…

 

どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…

 

この店は、とても小さな店…

 

しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…

 

オレは、この店を甘く見ていた…

 

この店で認められるには…

 

プラスアルファが必要であると言う事…

 

ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…

 

 

オレは…

 

あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…

 

オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…

 

そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…

 

 

自分色が出せるようになっていたのだ…

 

 

大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…

 

 

その答えが分かった時に、もう一つの答えが…

 

 

 

オレは…

もっと広いステージへ行くべきだ…

 

 

 

オレは接客業が好きなんだ…

だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…

 

 

 

【水商売】だ…

 

 

 

自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…

 

 

今しか出来ない事…

 

 

だったらやってやろうじゃないか…

 

 

 

オレは…

 

ホストになる…

 

 

 

そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…

 

 

東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…

 

そして、面接してすぐに…

 

 

そのままホストとして働くことになった…

 

 

 

なんか…あっという間だった…

 

 

 

オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

episode94

 

【オレ物語・本丸・第64章】

 

~新たなお客さん~

 

 

 

輝と言う源氏名で、ホストになったオレ…

 

この店には、ノルマがある。

 

週に一度、自分のお客さんを連れてこないと罰金5,000円になる…

(*_*;

 

見習い期間を過ぎたオレは、いよいよノルマが開始された…

 

 

まだ自分のお客さんが一人しかいないので、毎週来てもらうのも大変だから、なんとか顧客獲得のために頑張っていた…

 

ある日の土曜日の夜、サキさんというオレよりは10歳年上の女性がフリーで来店した…

 

そして、2日後の月曜日にサキさんがオレ指名で来店してくれた!

 

さらになんと!彼女は3人子持ちのシングルマザーでありながら、一晩に12万円を使っていった…

 

彼女は、いったい…何者だ…

 

(*_*;

 

 

いきなり月曜日から、1週間のノルマを達成し、さらに12万円の売り上げまで上げてしまった…

 

 

 

なんか…

 

 

 

もう十分なんですけど…

 

(´∀`;)

 

 

 

自分のお客さんに大金を使わせるなんて、オレの趣味じゃない…

 

 

嬉しいのは嬉しいんだが…

 

 

 

なんか…

 

 

 

なんかねぇ〜

 

 

 

お客さんに悪いよねぇ〜

 

(*_*;

 

 

 

 

オレ…ホストに向いてないな…

 

(*_*;

 

 

 

 

 

さて。

 

今夜もまた、新規のお客さんがやってきた…

 

OL風のお姉さん3人組だ。

 

 

オレは、お姉さんたちのテーブルに着いた。

 

すると、すでに飲み歩いてきたのか、ホロ酔いで上機嫌である…

 

 

オレは、隣にいた【チカさん】ってお姉さんに気に入られてしまった…

 

清楚可憐ってカンジのお姉さんだ

 

(*´ェ`*)

 

 

今まで、呪いのようにモテなかったオレ…

 

 

何かの呪縛がとれたかのように、急に人気が出てきた…

 

 

あの呪いは、一体なんだったのか…

 

 

たぶん、ガソリンスタンドの会社に入ってから、本当にロクな事なかったから…

 

あの会社に入ったのが呪いの始まりだったんだ…

 

 

クソ…いろいろと思い出す…

 

 

パーフェクトくらいに、呪いに押されて完封食らった…

 

(-_-メ)

 

 

仕事は見つからない…

 

 

彼女は出来ない…

 

 

 

脈がある子がいても…

 

『忘れられない人がいるの…』

 

と3回フラレたり…

 

 

 

マジで、人生が嫌になった究極の時期…

 

 

 

 

それが…何が起こったのか…???

 

この呪縛からの開放…

 

 

 

ま〜

 

 

 

とりあえず、いいや…

 

 

 

 

さて。

 

チカさんに気に入られたオレ…

 

 

なんと次の日!!

オレ指名で来てくれたのだ

 

(*´∀`)

 

 

自分のお客さん2人目獲得!!

 

 

 

 

\(^o^)/

おめでとうございます

\(^o^)/

 

 

 

 

普通、自分のお客さんを獲得するなんて、なかなか出来ないこと…

 

 

それが、ポンポンと2人もお客さんが付くとは夢にも思わなかった…

 

 

ってか…

 

サキさんでもう十分だと思ってたし…

 

(´∀`;)

 

 

 

チカさんは、『あんまり予算がないの…』

 

って言ってきたので…

 

 

 

『いえいえ!そんなの大丈夫っすよ!

 

全然大丈夫っすよ!来てくれただけで十分っ

 

よ!チェケラッチョですよ!』

 

 

と言い、一番安い【ジンロ】のボトル入れて水割り飲んでるコースにした。

 

 

これなら、ボトルを空にしなきゃ1万円以下で一晩店にいられる…

 

 

 

これでいいんだよ。これで。

 

 

 

酒じゃなくて、商品はオレだ…

 

 

 

オレに会いにきてくれたんだから…

 

 

 

オレは、売り上げがどうこうより、これを大事にしたかった…

 

 

 

オレは、以前働いていた店で、自分がもっとたくさんの人に認められたいと思い、ステージアップのつもりで、ホストになった…

 

 

売り上げなんて、二の次の話しだ…

 

 

 

 

さて。

 

オレは、チカさんとゆっくり話しをした…

 

チカさんは、今。仕事を探しているようだ…

 

 

仕事を探しているのに、こんな店に来てお金を使ってくれるなんて…申し訳ない…

 

 

 

オレは、少しでも彼女の役に立ちたいと思い、いい仕事があったら連絡するよ!と伝えた。

 

 

 

それから数日後…

 

 

オレの住んでるアパートの近くに、オシャレな雑貨屋さんがある。

 

オレは、男の割に…そういう店が好きで、たまにウロウロしていた。

 

 

ランチョンマットや、コースター買ったり…

 

 

 

何でかって?

 

 

自分のお客さんに、使うためだから…

 

 

オレ指名のお客さんは、オレが用意したランチョンマットや、コースターなどを敷いてあげ、特別扱いの気分にさせてあげるためだ。

 

普通…店では、そんなものはない。

 

でも、オレ指名で来てくれたお客さんには、少しでも周りと違う気分にしてあげたいと思ったからだ。

 

 

あと、オレはいつもハンカチを最低3枚は持っている。

 

1つは自分用、1つはお客さんの膝にかけるちょっと大きめのオシャレなハンカチ。

 

もう一つは、指名が重なった時のための予備。

 

 

女性は、ソファーに座っている時、特に短めのスカートを履いてるときは、少しでも安心させるように、ひざ掛けみたいに大きめのハンカチを掛けてあげるのが良いかと思ったからだ。

 

 

以前働いていた店でのお客さんに対する気遣いの経験が、役に立ったのだ。

 

 

 

さて。

 

その雑貨屋さんをウロウロしていたら、バイト募集の紙が貼ってあった…

 

 

 

この店…バイト募集してるんだ…

 

 

 

チカさんに似合いそう

 

(*´∀`)

 

 

 

清楚可憐なお姉さんだし…

 

似合いそう(*´∀`)

 

 

 

バイトだけど、とりあえずの繋ぎにはなるかな…と思い、オレはチカさんにメールした。

 

 

『チカさん!オレの住んでるアパートの近くに、カワイイ雑貨屋さんがあって、バイト募集してるみたいだよ♪少し時給安いけど、チカさんにすごく似合いそうなお店だよ!』

 

 

と、メールした。

 

 

 

きっと気に入ってもらえるだろう

 

(*´∀`)

 

 

少しでも、チカさんの役に立てれば…

 

 

 

 

すると、チカさんから返事が来た…

 

 

『ありがとう♡でも、ゴメンネ…仕事見つかったの!○○と言うお店で働く事になったよ♡』

 

 

と…

 

 

 

そっか…仕事見つかったのか…

 

 

 

ん…???

 

 

待てよ…???

 

 

 

チカさんが働く店の名前…

 

 

聞いた事あるな…

 

 

 

あ…思い出した…

 

 

 

 

なんだ…(-.-)

 

飲み屋じゃねぇか…

 

(-.-)(-.-)(-.-)

 

 

 

オレの店のすぐ近くのスナックじゃねぇか…

 

(-.-)(-.-)(-.-)

 

 

 

 

スナックで働くって…

 

 

 

 

おぃおぃ…(-.-)

 

オレのチカさんに対する清楚可憐なイメージぶち壊しじゃねぇか…

 

(-.-)(-.-)(-.-)

 

 

なんだよ…

給料のいいスナックで働くってか…

 

 

 

なんだチミは!ってか…

 

 

 

ま…本人が決めた事だし…いいか…

 

 

 

 

さて、数日後…

 

仕事中にチカさんから、メールが来た。

 

『今から輝くんのお店に行きたいんだけど、大丈夫かな?』

 

と…

 

 

しまった!!(;´Д`)

 

 

オレは、今から自分のお客さんをお迎えに行かなくてはいけない(汗)

 

 

30分位、店を空けてしまうのだ(汗)

 

 

今から…って、ちょっと無理だな(汗)

 

 

オレは、とっさに…

 

『ゴメンなさい!ちょっと今からお客さんをお迎えに行かなくちゃいけないので、30分位店にいないんだ(汗)』

 

と返事した…

 

 

すると…

 

 

 

『もういいわよ!!』

 

と怒りのメールで、全てが終わった…

 

 

 

(;・∀・)…

 

 

 

(;・∀・)…

 

 

 

(;・∀・)…

 

 

 

それ以来、チカさんが店に来ることはなかった…

 

 

清楚可憐なイメージのチカさんなんだが、酒が入ると変身するようだ…

 

 

オレは、先輩ホストにこの話しをしたら…

 

 

『バカだなぁ〜。輝…

そういう時は、今夜ちょっと遅刻するから、先に店に入ってて!って言うんだよ。他のお客さんの話ししたら、怒って来ないだろ?』

 

 

と…

 

 

 

なるほど…

 

(;・∀・)

 

 

ホストの店は、男と女の世界…

 

 

チカさんは、オレ目的で来てくれてるのに、他の女の話しされたら…

 

 

そりゃ怒るわな…

 

(;・∀・)

 

 

自分以外の客が来てるなんて言うのは、ホストの世界では、超御法度である…

 

 

以前働いていた店とは、さすがに違うな…

 

 

ビストロと、ホストでは違うな…

 

(-_-;)

 

 

 

正直に言い過ぎて、お客さんを1人失ってしまった…

 

(;・∀・)

 

 

 

ホストって難しいのね…

 

(;・∀・)

 

 

 

 

オレには、ホストとしての経験は、まだまだだな…

 

(;・∀・)

 

 

 

to be continued…

 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

次回は1月5日(日)にアップします。

またお会いしましょう!

 

( ´Д`)ノ~バイバイ

 


episode95

 

【オレ物語・本丸・第65章】

 

~ピアノ始めましたぁ~

 

 

 

この物語は、オレの人生の物語であり

すべて実話である。

 

オレが今、こうして生きているすべての意味…

 

1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…

 

そして今がある…

 

 

 

◆【前回までのあらすじ】◆

(常連さまは、スクロールして飛ばしてくださいね!)

 

 

高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…

就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…

 

そんな中…

 

オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…

 

【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!

 

オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…

 

月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…

 

オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…

 

バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…

 

政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…

 

人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…

 

こんな会社、オレが辞めてやる…

 

と、可愛いバイトたちに店を任せて…

オレは会社を去ったのだった…

 

 

大学を卒業して、わずか1年で…

 

また振り出しに戻った…

 

全てをリセットして…

 

新しくスタートしよう!!

 

オレの本当の人生はこれからだ!!

 

そう強く心に誓ったのだったが

 

神は…そっとささやく…

 

『本当の苦しみは…

      これからだよ…』

 

と…

 

会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…

 

とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…

 

なんと!

 

本社から【不採用】の知らせが…

 

なんなんだよ…

 

オレって、そんなに会社員に縁がないのか…

 

採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…

 

わかったよ…

 

そんなに会社員に縁がないんなら…

 

もうならない…

 

バカバカしい…

 

そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…

 

オレは、農家の長男…

いずれは、家業を継がなくてはいけない…

 

だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…

 

そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…

 

芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…

 

エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…

 

皆…

 

全てを犠牲にしてここにいる…

 

 

オレには、その覚悟があるか…

 

自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…

 

 

オレには出来ない…

 

始めから答えは出ていたのだ…

 

だからオレは…

 

この世界から身を引いた…

 

 

芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…

 

しかし…

 

このままでは、出会いすらない…

 

一生、結婚など出来ないかもしれない…

 

そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…

 

いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…

 

会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…

 

そして、バイトを探していると…

 

小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…

 

無事に採用されたのだったが…

 

この店には、不思議な出来事があった…

 

この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…

 

『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』

 

と…

 

どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…

 

この店は、とても小さな店…

 

しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…

 

オレは、この店を甘く見ていた…

 

この店で認められるには…

 

プラスアルファが必要であると言う事…

 

ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…

 

 

オレは…

 

あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…

 

オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…

 

そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…

 

 

自分色が出せるようになっていたのだ…

 

 

大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…

 

 

その答えが分かった時に、もう一つの答えが…

 

 

 

オレは…

もっと広いステージへ行くべきだ…

 

 

 

オレは接客業が好きなんだ…

だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…

 

 

 

【水商売】だ…

 

 

 

自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…

 

 

今しか出来ない事…

 

 

だったらやってやろうじゃないか…

 

 

 

オレは…

 

ホストになる…

 

 

 

そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…

 

 

東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…

 

そして、面接してすぐに…

 

 

そのままホストとして働くことになった…

 

 

 

なんか…あっという間だった…

 

 

 

オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

episode95

 

【オレ物語・本丸・第65章】

 

~ピアノ始めましたぁ~

 

 

 

【輝】と言う名でホストになったオレ…

 

入店して、間もなく自分のお客さんが付き、新人にしては奇跡的に売り上げを伸ばしていった…

 

以前働いていた店の経験がかなり役に立った成果か…

 

恐いくらいに順調にホストの道を歩み始めたオレ…

 

 

オレは、アパートというか、3階建てだからマンション?で、一人暮らしをしている。

 

一人暮らしでも、世の流れを分かるために新聞をとっていた。水商売をする者は、バカではいけない。いろんなお客さんとの会話に合わせられるように、いろんな知識が必要とされるのだ。

 

銀座の一流クラブのママさんなどは、新聞をたくさん読んでいる。普通の新聞、日経新聞、スポーツ新聞、はたまた週刊誌まで読み、常に世間の情報を身に着けている。

 

銀座の一流クラブといえば、政治家や一流会社の上役などのお客さんが多いから、一流の接待が出来なくてはいけない。

 

水商売には、いろんな人間がいるが、バカでは生きていけないのだ。

 

大半が、おバカなレベルだろう。

そういうタイプは、給料がいいこの世界に入り、嫌になって辞めて、しばらくしてからまた水商売をやる…その繰り返しである。

 

オレは、水商売をナメてはいない。接客業の最高峰の位置に値すると確信している。

 

オレが目指すのは、そこいら辺のバカな水商売の人間とは違うのだ。

 

 

さて。

 

今日も新聞を読んでいると…

 

新聞に挟まっているチラシに目が移った…

 

 

【これでアナタも大成功!タイガーアイブレスレット】

 

 

パワーストーンの広告のようだ…

 

 

美〇憲一がデカく乗っていて、左手首にタイガーアイブレスレットを装着し…

 

 

『私はコレで成功しました!!』

 

 

と…

 

 

 

 

ほぅ〜(-.-)

 

 

 

よくある広告だよね…

(-.-)

 

 

 

お金の風呂に入って、女を両腕に抱えてる広告とかもあるよね…

(-.-)

 

 

 

オレ…

 

こういうのやったことないんだよね…

(-.-)

 

 

 

いかにも、インチキまる出しだよね…

(-.-)

 

 

 

でも、広告に美〇憲一がデカデカと載ってんだよね…

(-.-)

 

 

 

オレ…美〇憲一、嫌いじゃないのね…

(-.-)

 

 

 

小学校の卒業アルバムに…

 

【尊敬する人・美〇憲一】

 

 

って書いたんだよね…

(-.-)

 

 

 

普通、親とかを書くよね…

(-.-)

 

 

 

親より、美〇憲一を尊敬してたんだろうね…

(謎)

 

 

 

 

と、言う事で…

 

美〇憲一に免じて、ダマされたと思ってタイガーアイブレスレットを注文してみた…

 

 

 

これでオレも大成功だ!!

( ´∀`)

 

 

 

高いのか、安いのか…1万円!!

 

 

 

しかし。

 

 

 

これでオレも大成功だ!!

(゚∀゚)

 

 

 

 

オレも美〇憲一になれる!!

(謎)

 

 

 

 

さて。数日後…

 

美〇憲一のタイガーアイブレスレットが届いた…

 

 

手っ取り早く、効果を試してみることにした…

 

 

広告には、買った人の感想が書いてあり…

 

 

 

○仕事で出世した!!

 

 

○パチンコ、競馬に勝ちまくり!!

 

 

○結婚できました!!

 

 

などなど…

 

 

 

それはそれは、ありがたや〜だったそうです…

(-.-)

 

 

 

と、言う事で…

 

 

さっそく効果を試すために、パチンコ屋へ行ってみた…

 

 

 

オレはパチンコなどやった事がない…

 

 

 

このタイガーアイブレスレットを装備すれば、ジャンジャンバリバリだそうなんで、パチンコ屋に行ってみた…

 

 

 

で…

 

 

 

まず…

 

 

 

パチンコのやり方が分からない!!

(゚∀゚)

 

 

 

隣の席のオバちゃんに、どうやるんだ?と教えてもらい、パチンコスタート!!

 

 

 

すると…

 

 

 

なんだか分からんが、パチンコ台がにぎやかになってきた…

(゚∀゚)?

 

 

 

なんだか知らんが、玉がいっぱい出始まってきた…

(゚∀゚)???

 

 

 

なんだか知らんが、玉をたくさん入れた箱が、積み重なっていった…

 

(゚∀゚)???

 

 

 

で、結局…

 

 

 

なんだか知らんが、15万儲かっていた!!

 

(゚Д゚)キターーー!!!

 

 

 

数時間で、サラリーマンの1ヶ月の給料をもらってしまった!!

 

 

(゚Д゚)何だこりゃー!!!

 

 

 

もはや、天下をとった気分である…

 

 

(゚∀゚)プヒャヒャヒャヒャヒャ!!

 

 

 

 

で…

 

さて。この15万円をどうすりゃいいんだ…

 

思わぬ【あぶく銭】が入ったオレ…

 

 

何か買うか…

 

 

そういやオレは、特に欲しい物などなかった…

 

(゚∀゚)…

 

 

 

 

あ…そうだ…

 

 

どうせならピアノを買ってみようか…

 

 

もちろん、本物のピアノなんて15万円で買えないから、電子ピアノなら買えるだろう…

 

 

実は、次に生まれ代わった時には、ピアノが弾ける男子になろう!と思っていた…

 

今の人生は、やりたくない野球をやらされて人生ゴタゴタ…。自分の夢など追うことも許されぬ、親の言う通りに生きなくてはいけない人生を送ってきたので、今の人生はあきらめて、次生まれ変わった時に期待していた...。

 

 

おかげでピアノには全く縁がなく、ドレミの【ド】の位置も知らん…

 

 

 

さて…。

 

パチンコで儲かった15万円を握りしめて、オレは電気屋へ向かった…

 

 

電子ピアノコーナーに行くと、10万円くらいで程良いのがあったので、店員に

 

『これをくれ!!』

 

と言ってピアノを爆買いした!!

 

 

オレが買った電子ピアノは、本物のピアノと同じ数の鍵盤がある。で、鍵盤部と、脚が別売となっていて、もちろん脚も必要なんで…

 

 

『脚もくれ!!』

 

 

と言ったら…

 

 

 

『申し訳ありません。脚はお取り寄せになります…』

 

 

と…

 

 

 

(゚Д゚)何だコラァーー!!!

 

 

脚が取り寄せなんで、キーボード部だけでやれってのかぁー!!!

 

 

普通、セットで在庫おいとくだろうがぁー!!!

 

 

 

こうして、1週間くらい部屋の床に電子ピアノのキーボード部だけおいて弾くことになった…

 

 

何で正座してピアノ弾かなきゃならん…

 

 

 

(# ゚Д゚)琴の演奏じゃねぇんだよ!!

 

 

 

 

電子ピアノを買って、次に行ったのは本屋だった。

 

 

ピアノの教本を買わなくては話しにならん。

 

 

 

【大人から始めるピアノ入門】

 

 

 

って本がよくあるが…

 

 

 

甘いな…(-.-)

 

 

 

そんなんで、ピアノを覚えられるもんか

(-.-)

 

 

 

ピアノを覚えるには、子どもの頃からやらないとダメだ

(-.-)

 

 

かと言って、子どもに戻ることは無理なんで、子どものピアノの教本から始めるのが、本物やり方だ!!

 

 

と言う事で…

 

 

 

【3歳児からのピアノ】

 

 

 

という本を買ってみた!

(*゚∀゚)

 

 

 

ピアノをやる者、年齢など関係ない!!

 

 

スタートは、皆同じだ!!!

 

 

 

 

で。家に帰って、さっそく3歳児のピアノ教本を始めた…

 

 

 

どうやら、リズムの練習のようである…

 

 

 

 

【トン!トン!トン!タ〜ヌキさん!】

 

 

 

 

さんはい!

 

 

 

【トン!トン!トン!タ〜ヌキさん!】

 

 

 

 

はい!

 

 

 

【トン!トン!トン!タ〜ヌキさん!】

 

 

 

 

もういっちょ!

 

 

 

【トン!トン!トン!タ〜ヌキさん!】

 

 

 

鍵盤の【ド】を、ひたすら押しまくり…

 

 

 

【トン!トン!トン!タ〜ヌキさん!】

 

 

 

 

 

 

オレは…

 

 

 

いったい何をしているのか…

 

 

 

 

 

 

これでは、先が長すぎる…

(;´Д`)

 

 

 

と言う事で…

 

ピアノを買って、残った【あぶく銭】で…

 

 

 

【ヤマハ音楽教室】へ駆けつけた!!

 

 

 

こうして、いきなりオレはピアノ教室の生徒になった…

 

 

 

これでオレも…

 

 

 

『ごめんなさい。今日はピアノのお稽古があるの。』

 

 

って、ドラえもんのしずかちゃんのセリフが言えるようになったのだ!

 

(*゚∀゚)

 

 

to be continued...

★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

 

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

ホストの話しから、ちょっとズレましたが(笑)

 

ピアノのお稽古ですが、それから6年くらい続けました(笑)

 

すぐに辞めたと思ったでしょ?

 

 

友達の結婚式に、オレが伴奏して、友人がボーカルをやる余興もやりましたょ

(´ε` )

 

他にも色んな場で演奏しました。

 

パチンコと、美〇憲一のタイガーアイブレスレットのおかげで、180度違った趣味を見つけました(笑)

 

 

しかし。東日本大震災で、オレも被災し、なんだかんだ忙しくなってしまい、ピアノ教室を引退することになりましたが...

 

 

 

 

☆次回は、1月12日にアップします☆

 

 

またお会いしましょう!

 

( ´Д`)ノ~バイバイ

 

 

 


episode96

 

【オレ物語・本丸・第66章】

 

~彗星のごとく~

 

 

 

この物語は、オレの人生の物語であり

すべて実話である。

 

オレが今、こうして生きているすべての意味…

 

1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…

 

そして今がある…

 

 

 

◆【前回までのあらすじ】◆

(常連さまは、スクロールして飛ばしてくださいね!)

 

 

高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…

就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…

 

そんな中…

 

オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…

 

【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!

 

オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…

 

月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…

 

オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…

 

バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…

 

政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…

 

人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…

 

こんな会社、オレが辞めてやる…

 

と、可愛いバイトたちに店を任せて…

オレは会社を去ったのだった…

 

 

大学を卒業して、わずか1年で…

 

また振り出しに戻った…

 

全てをリセットして…

 

新しくスタートしよう!!

 

オレの本当の人生はこれからだ!!

 

そう強く心に誓ったのだったが

 

神は…そっとささやく…

 

『本当の苦しみは…

      これからだよ…』

 

と…

 

会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…

 

とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…

 

なんと!

 

本社から【不採用】の知らせが…

 

なんなんだよ…

 

オレって、そんなに会社員に縁がないのか…

 

採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…

 

わかったよ…

 

そんなに会社員に縁がないんなら…

 

もうならない…

 

バカバカしい…

 

そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…

 

オレは、農家の長男…

いずれは、家業を継がなくてはいけない…

 

だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…

 

そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…

 

芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…

 

エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…

 

皆…

 

全てを犠牲にしてここにいる…

 

 

オレには、その覚悟があるか…

 

自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…

 

 

オレには出来ない…

 

始めから答えは出ていたのだ…

 

だからオレは…

 

この世界から身を引いた…

 

 

芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…

 

しかし…

 

このままでは、出会いすらない…

 

一生、結婚など出来ないかもしれない…

 

そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…

 

いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…

 

会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…

 

そして、バイトを探していると…

 

小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…

 

無事に採用されたのだったが…

 

この店には、不思議な出来事があった…

 

この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…

 

『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』

 

と…

 

どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…

 

この店は、とても小さな店…

 

しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…

 

オレは、この店を甘く見ていた…

 

この店で認められるには…

 

プラスアルファが必要であると言う事…

 

ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…

 

 

オレは…

 

あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…

 

オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…

 

そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…

 

 

自分色が出せるようになっていたのだ…

 

 

大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…

 

 

その答えが分かった時に、もう一つの答えが…

 

 

 

オレは…

もっと広いステージへ行くべきだ…

 

 

 

オレは接客業が好きなんだ…

だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…

 

 

 

【水商売】だ…

 

 

 

自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…

 

 

今しか出来ない事…

 

 

だったらやってやろうじゃないか…

 

 

 

オレは…

 

ホストになる…

 

 

 

そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…

 

 

東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…

 

そして、面接してすぐに…

 

 

そのままホストとして働くことになった…

 

 

 

なんか…あっという間だった…

 

 

 

オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

episode96

 

【オレ物語・本丸・第66章】

 

~彗星のごとく~

 

 

 

【輝】と言う名でホストになったオレ…

 

入店して、間もなく自分のお客さんが付き、新人にしては奇跡的に売り上げを伸ばしていった…

 

以前働いていた店の経験がかなり役に立った成果か…

 

恐いくらいに順調にホストの道を歩み始めたオレ…

 

 

そして、ついに1ヶ月間の【締め日】となった…

 

 

【締め日】とは、月の最後の日で、要するに今月の売り上げがいくらになるのか…という日である。

 

 

つまり…

 

売り上げ次第でホストの順位が決まる日なのである。

 

 

 

で、オレは…

 

入店して奇跡の連続で…

 

 

締め日の最後の夜には、ナンバー2の状態まで来ていた…

 

 

しかも、現在ナンバーワンの先輩ホストとの金額差は、いくらでもない…

 

 

今夜の締め日の売り上げ次第で…

 

 

オレは、ナンバーワンになれるかも知れない…

 

 

 

でも…

 

 

オレがホストになった理由は、ナンバーワンになるためじゃない…

 

 

お客さんに、喜んで、楽しんでもらえれば十分なのだ。

 

 

別に、お金がたくさん欲しいわけでもない…

 

普通に生活出来るくらいで十分と思っている。

 

 

結果なんぞ、初めから望んではいない…

 

 

 

しかし…

 

今夜が【締め日】と言う事で、周りも黙ってはいなかった。

 

 

入店すぐの新人ホストが、いきなりナンバーワンになるかも知れないと、話しが広がっている…

 

自分のお客さんだけでなく、他のホストのお客さんたちも、『頑張ってナンバーワンになりなよ!』と、声をかけてくれる…

 

 

嬉しいんたが…別にナンバーワンを目指してたワケじゃないんですが…

(;´∀`)

 

 

 

ってか…

 

ホストの世界を何も知らないオレがナンバーワンになっちゃっていいんだろうか…

(ー_ー;)

 

 

他のホストたちは、何をやってるんだ…

(-.-)

 

 

オレよか経験が多いんだから…しっかりしてくれ…

 

 

ハッキリ言えば、この店に入って1ヶ月経ったが、以前働いていた時の【伝説のお姉さん】みたいに目標になる人がいない…

 

 

オレのレベルが高いのか、それとも周りのホストたちのレベルが低すぎるのか…

 

 

自分が想像していた世界とは、ちょっと違った…

 

 

いや…ここは地方のホストクラブ。

 

 

本場の歌舞伎町などの有名店だったら、ホストの【質】が全く違うんだろうけど…

 

 

 

 

さて。

 

今夜のオレのお客さんは、【サキ】さんだ。

 

サキさんは、オレの最初のお客さんであり、1番の太客である…

 

 

シングルマザーで、子どもが3人もいるのに、なぜそんなにお金を使えるのかが不思議だった…

 

もちろん、それを聞くわけにはいかなかった…

 

 

サキさんのボトルが空いた…

 

 

 

オレの心の中に…邪神が現れた…

 

 

 

次に入れてくれるボトル次第で、オレはナンバーワンになれるかも知れない…

 

 

現在、1位の先輩ホストとは、売り上げがほんのわずかだ…

 

 

違う先輩ホストが言った…

 

輝の勝ちだな。今、1位のあのホストの今日のお客さんは、1番安いジンロしか飲まないお客さんだ。高額なボトルなど入れられるワケがない。

 

と…

 

 

確かに、オレも思っていた…

 

オレは、サキさんにバーボンが入った、陶器で作られている人形型のボトルを入れてもらえれば、完全に突き放す事が出来る…

 

 

そして、ナンバーワンになれるんだと…

 

 

 

でも、そのボトルは7万円もする…

 

 

 

 

オレは、サキさんに話してみた…

 

『サキさん…あのね…オレ。あのボトルを入れてもらえると、ナンバーワンになれるかも知れないんだ…』

 

 

と…

 

 

なんか…自分が嫌だった…

 

 

ナンバーワンになりたくて、サキさんに7万円もするボトルを入れてもらおうだなんて…

 

 

普通に考えたら7万円って、ものすごい大金だし…シングルマザーが使う金額じゃないよな…

 

サキさんの子どもたちの事を考えたら…オレ何言ってんだろう…って恥ずかしかった…

 

 

 

するとサキさんは…

 

 

『うん!いいよ〜!私もあのボトル欲しい〜♪』

 

と…

 

 

 

(;・∀・)…

 

 

 

 

(;・∀・)…

 

 

 

 

(;・∀・)…

 

 

 

 

なんか…メッチャあっさり…

 

(;´∀`)

 

 

 

たしかに、サキさんはオレのお客さんになってから、頼んでもないのにバンバンと高額なボトルを入れてくれていた…

 

オレが、ここまで来れたのは、サキさんのおかげだ…

 

 

あっけなく、7万円のボトルを入れてくれたが、これがオレが初めてお客さんに【おねだり】してしまった事だった…

 

ホストにとっては、当たり前の事なんだろうが、どうしてもその点だけがホストになりきれてなかった…

 

 

そして…午前6時。

 

店の閉店時間となり、今月の売り上げが確定した。

 

 

 

オレは、ナンバーワンになったのだ…

 

 

 

入店して1ヶ月後にナンバーワンになった…

 

 

 

この店には、今までに例のない快挙だ。

 

 

 

テレビドラマみたいな事が現実に起こった…

 

 

 

まだまだホストの世界を知らないオレが、この老舗の店のナンバーワンになって良いものだろうか…

 

嬉しい気持ちより、なんと言うか…よく意味が分からなかった…

 

 

ホストの世界は、売り上げが全て…

 

 

ある意味、ナンバーワンは、お金で買える名誉なのである。

 

 

ナンバーワンになりたければ、売り上げさえ上がればいいのだ。

 

 

ただ、本当のナンバーワンとは

 

【不動のナンバーワン】である。

 

 

1人のお客さんが、いつまでもお金を使えるわけがない。たくさんのお客さんに支えられ、ずっとナンバーワンの売り上げを保っていかなくてはいけないのだ。そう簡単にできることではない。

 

 

【一発屋のナンバーワン】なんていくらでもいる。

 

1人のお客さんにたくさんお金を使ってもらい、そのお客さんが来なくなったら終わり…

 

 

そういう一度だけナンバーワンになるホストがたくさんいる。何度もナンバーワンが入れ替わっている店ではダメなのだ。

 

オレはナンバーワンになったからには、この【源氏】という店の看板を背負うことになる。店の看板を汚すような事はできない…

 

 

ホストになって、お客さんが喜んでもらえれば十分と思っていたが、ナンバーワンになったからには、売り上げも意識していかなくてはいけない…

 

上に登りつめたからには、落ちるワケにはいかない…

 

 

そう思うようになり…

 

 

 

 

オレは、少しずつだが…

 

 

 

以前とは違った、ホストらしい考え方に変わっていったのだった…

 

 

to be continued…

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

 

今回も最後まで読んで頂きありがとうございましたm(_ _)m

 

いきなりナンバーワンになったオレ…

 

これから、恐ろしいお客さんや、いろんなドラマが出てきます。お楽しみあれ(笑)

 

次回は1月19日(日)にアップします。

 

またお会いしましょう!

( ´Д`)ノ~バイバイ

 

 

 


episode97

 

【オレ物語・本丸・第67章】

 

~恐怖の女~

 

 

 

この物語は、オレの人生の物語であり

すべて実話である。

 

オレが今、こうして生きているすべての意味…

 

1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…

 

そして今がある…

 

 

 

◆【前回までのあらすじ】◆

(常連さまは、スクロールして飛ばしてくださいね!)

 

 

高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…

就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…

 

そんな中…

 

オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…

 

【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!

 

オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…

 

月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…

 

オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…

 

バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…

 

政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…

 

人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…

 

こんな会社、オレが辞めてやる…

 

と、可愛いバイトたちに店を任せて…

オレは会社を去ったのだった…

 

 

大学を卒業して、わずか1年で…

 

また振り出しに戻った…

 

全てをリセットして…

 

新しくスタートしよう!!

 

オレの本当の人生はこれからだ!!

 

そう強く心に誓ったのだったが

 

神は…そっとささやく…

 

『本当の苦しみは…

      これからだよ…』

 

と…

 

会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…

 

とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…

 

なんと!

 

本社から【不採用】の知らせが…

 

なんなんだよ…

 

オレって、そんなに会社員に縁がないのか…

 

採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…

 

わかったよ…

 

そんなに会社員に縁がないんなら…

 

もうならない…

 

バカバカしい…

 

そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…

 

オレは、農家の長男…

いずれは、家業を継がなくてはいけない…

 

だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…

 

そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…

 

芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…

 

エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…

 

皆…

 

全てを犠牲にしてここにいる…

 

 

オレには、その覚悟があるか…

 

自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…

 

 

オレには出来ない…

 

始めから答えは出ていたのだ…

 

だからオレは…

 

この世界から身を引いた…

 

 

芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…

 

しかし…

 

このままでは、出会いすらない…

 

一生、結婚など出来ないかもしれない…

 

そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…

 

いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…

 

会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…

 

そして、バイトを探していると…

 

小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…

 

無事に採用されたのだったが…

 

この店には、不思議な出来事があった…

 

この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…

 

『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』

 

と…

 

どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…

 

この店は、とても小さな店…

 

しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…

 

オレは、この店を甘く見ていた…

 

この店で認められるには…

 

プラスアルファが必要であると言う事…

 

ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…

 

 

オレは…

 

あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…

 

オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…

 

そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…

 

 

自分色が出せるようになっていたのだ…

 

 

大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…

 

 

その答えが分かった時に、もう一つの答えが…

 

 

 

オレは…

もっと広いステージへ行くべきだ…

 

 

 

オレは接客業が好きなんだ…

だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…

 

 

 

【水商売】だ…

 

 

 

自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…

 

 

今しか出来ない事…

 

 

だったらやってやろうじゃないか…

 

 

 

オレは…

 

ホストになる…

 

 

 

そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…

 

 

東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…

 

そして、面接してすぐに…

 

 

そのままホストとして働くことになった…

 

 

 

なんか…あっという間だった…

 

 

 

オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

episode97

 

【オレ物語・本丸・第67章】

 

~恐怖の女~

 

 

 

【輝】と言う名でホストになったオレ…

 

入店して、間もなく自分のお客さんが付き、新人にしては奇跡的に売り上げを伸ばしていった…

 

以前働いていた店の経験がかなり役に立った成果か…

 

恐いくらいに順調にホストの道を歩み始め、なんと!入店して、1ヶ月後にナンバーワンまで登りつめてしまった…

 

まるで、テレビドラマのような流れでホストの道を歩む事になったオレ…

 

 

そんな中…

 

オレのお客さんの中に一人…

 

一番やっかいな人がいた…

 

 

 

彼女の名前は【ナギサ】…

 

 

 

オレの3つ年上で、スタイルはいいんだが…

 

 

 

顔が…

 

 

 

 

 

顔が…

 

 

 

 

いゃ…

 

 

 

 

少し離れて見れば…

 

(;^ω^)

 

 

 

 

 

ダメだ…(-_-)

 

 

 

 

 

 

やっぱり顔が…

 

 

 

 

 

チョウチンアンコウにそっくりだ…

(;´Д`)↺↺↺

 

 

 

目が離れてて、たらこ唇…

 

 

 

 

 

 

 

 

目が離れてて…たらこ唇…

 

 

 

 

 

 

どの角度から見ても…

 

 

 

 

 

チョウチンアンコウだった…

 

(;´Д`)↺↺↺

 

 

 

 

 

先輩ホストは、彼女の事を…

 

【半魚人】とか【魚雷】とか言っていた…

 

 

 

 

ま…

 

見た目は、どうでもいいのよ。

 

 

 

大切なのは、性格よ。

 

 

 

 

しかし。

 

 

 

 

性格は、顔より最悪だった…

 

(;´Д`)↺↺↺

 

 

 

 

今回は、そんなチョウチンアンコウ・ナギサのお話しである…

 

 

 

彼女がオレのお客さんになったのは、オレがホストになって2ヶ月後だった…

 

もともと、違う先輩ホストをとりあえず指名?してたらしく…オレに指名を変えたようだ…

 

 

で。彼女は、オレのお客さんの事をよく聞いていた…

 

オレは、何の疑いもなく普通にオレのお客さんの話しをしていた…

 

 

 

それがアカンかったのだ…

 

(@_@;)

 

 

 

ここは、男と女の世界…

 

 

以前働いていたビストロの店のお客さんと同じように話してはアカン!ことを後ほど気付かせられる事となった…

 

 

オレのお客さんに、【サキさん】という1番大きなお客さんがいる。

 

オレは、チョウチンアンコウ・ナギサに【サキさん】の話しをした…

 

サキさんには、小さい子どもが3人いると…

 

 

 

すると、数日後…

 

 

チョウチンアンコウ・ナギサは、たくさんお菓子が入った入れ物を持ってきた…

 

 

『コレ。サキさんの子どもたちにプレゼントだから渡しといてね。』

 

と…

 

 

 

オレは、チョウチンアンコウにしては優しいじゃないか

 

(゚∀゚)

 

と思っていた。

 

 

 

 

数日後、サキさんが店に来てくれた時に

 

『チョウチンアンコウに似たオレのお客さんから、サキさんの子どもたちにプレゼントだって♪』

 

と、お菓子の入った入れ物を渡した…

 

 

 

 

すると…

 

 

 

サキさんは、喜ぶかと思ったら…

 

 

 

怒り始めた…

 

(@_@;)(@_@;)(@_@;)

 

 

 

『コレって、どういう意味だかわかる?私に自分の存在をアピールしてるのよ!』

 

 

と…

 

 

 

 

オレには、意味が分からなかった…

 

 

 

 

チョウチンアンコウにしては、優しい心遣いかと思っていた…

 

 

 

それは、以前働いていたいたビストロの店のお客さんどうしなら通じる話し…

 

 

 

でも。ここは違う…

 

 

 

 

男の女の世界…

 

 

 

 

そう…

 

このお菓子の入った入れ物は、チョウチンアンコウ・ナギサからの挑戦状だったのだ…

 

 

 

自分の存在をアピールするために…

 

 

 

普通に考えれば、知らない人が子どもたちにいきなりプレゼントを渡すのもオカシイ…

 

 

オレは、この世界の複雑さ…女同士のねじ曲がった複雑さを思い知らされていくことになるのだった…

 

 

 

 

 

またある日…

 

 

チョウチンアンコウ・ナギサが、私の友達が輝くんを気に入ったみたいだから友達になってあげてね!と、連絡先を教えてきた…

 

 

オレは、別にいいよ〜

 

(゚∀゚)

 

と、オッケーした。

 

 

 

お客さんが増えることはいい事だし♪

 

 

 

 

で…

 

さっそく、次の日の夕方にチョウチンアンコウ・ナギサの友達と名乗る謎の女から電話がかかってきた…

 

 

 

オレは、電話に出ると…

 

 

ものすごく静かな声で話すし、口数がものすごく少ない…

 

 

 

で…

 

謎の女は、言った…

 

 

『ナギサちゃんの事。どう思ってるんですか?』

 

と…

 

 

 

それは…

 

チョウチンアンコウに似ててビックリしました!

 

(゚∀゚)

 

 

と言いたかったんだが…

 

 

やめた…(;´∀`)

 

 

 

 

とりあえずオレは…

 

 

『オレにとって、大事なお客さんですね』

 

 

と、セオリーに言った…

 

 

 

すると、謎の女は

『私とナギサちゃん。どっちが大事ですか?』

 

と聞いてきた…

 

 

 

 

ってか…

 

 

 

オメェなんか知らねぇよ…

 

(~_~;)

 

 

 

会ったこともねぇのによ…

 

(-_-)

 

 

 

と、言いたかったんだが…

 

 

 

『オレを思ってくれる人はみんな同じだよ。』

 

 

と、これまたセオリー?的に言った…

 

 

 

謎の女は…

 

『そうですか…わかりました』

 

 

と言って、電話を切った…

 

 

 

 

その数分後…

 

チョウチンアンコウ・ナギサから電話がかかってきた…

 

 

『あのさ〜。彼女に電話で何て言ったの?めっちゃキレてて、ケンカになったのよ!』

 

と…

 

 

 

 

 

はぁ〜(@_@;)???

 

 

 

 

何も大したこと言ってねぇし…

 

それに死ぬほど口数少なくて会話にならんわ…

 

(-_-)

 

 

 

 

勝手にケンカしてろよ

 

(-_-)

 

このチョウチンアンコウめが

 

(-_-)

 

 

 

 

 

それから、数日後…

 

チョウチンアンコウ・ナギサが店にきた時の事…

 

 

謎の女と、ケンカが続いてて問題ばかり発生してて、大変なのと言っていた…

 

 

それは、そっちの問題だからオレには関係ねぇだろうが…

 

(-_-)

 

 

ってか…謎の女は、いつオレの店に来るんだ?とりあえず顔を見せたらどうなんだ…

 

 

しかし…

 

 

謎の女は、一度たりとも店に来ることはなかった…

 

 

 

 

ある日。謎の女からメールが来た…

 

 

『今からナギサちゃんをコロしに行きます!』

 

 

と…(@_@;)

 

 

 

 

おぃおぃ…

 

(@_@;)(@_@;)

 

 

 

 

何言ってやがる…

 

 

 

あんたら、なにモメてんだが知らねぇが、ヒートしすぎじゃねぇのか…

 

(;´Д`)

 

 

オレは、すぐにチョウチンアンコウに電話した!!

 

 

『おぃ!お前をコロしに行くって言ってるぞ!!隠れた方がいいんじゃねぇか??』

 

 

と。

 

 

 

チョウチンアンコウは

 

『別に構わないわよ!やれるもんならやってみれば!』

 

と…

 

 

顔に似合わずではなく、顔にピッタリの強気な発言だった…

 

 

 

とはいえ、何があったか知らんが、このままではマズイんじゃないでしょうか…

 

(;´Д`)

 

 

 

なんだか…めんどくせぇ展開になってしまった…

 

(;´Д`)

 

 

to be continued…

 

★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

【次回予告】

 

謎の女vsチョウチンアンコウの結末…

 

チョウチンアンコウのさらなる恐怖が…

 

 

☆次回は1月26日(日)にアップします☆

 

またお会いしましょう!

 

( ´Д`)ノ~バイバイ

 

 


episode98

 

【オレ物語・本丸・第68章】

 

~続・恐怖の女~

 

 

 

この物語は、オレの人生の物語であり

すべて実話である。

 

オレが今、こうして生きているすべての意味…

 

1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…

 

そして今がある…

 

 

 

◆【前回までのあらすじ】◆

(常連さまは、スクロールして飛ばしてくださいね!)

 

 

高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…

就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…

 

そんな中…

 

オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…

 

【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!

 

オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…

 

月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…

 

オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…

 

バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…

 

政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…

 

人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…

 

こんな会社、オレが辞めてやる…

 

と、可愛いバイトたちに店を任せて…

オレは会社を去ったのだった…

 

 

大学を卒業して、わずか1年で…

 

また振り出しに戻った…

 

全てをリセットして…

 

新しくスタートしよう!!

 

オレの本当の人生はこれからだ!!

 

そう強く心に誓ったのだったが

 

神は…そっとささやく…

 

『本当の苦しみは…

      これからだよ…』

 

と…

 

会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…

 

とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…

 

なんと!

 

本社から【不採用】の知らせが…

 

なんなんだよ…

 

オレって、そんなに会社員に縁がないのか…

 

採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…

 

わかったよ…

 

そんなに会社員に縁がないんなら…

 

もうならない…

 

バカバカしい…

 

そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…

 

オレは、農家の長男…

いずれは、家業を継がなくてはいけない…

 

だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…

 

そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…

 

芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…

 

エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…

 

皆…

 

全てを犠牲にしてここにいる…

 

 

オレには、その覚悟があるか…

 

自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…

 

 

オレには出来ない…

 

始めから答えは出ていたのだ…

 

だからオレは…

 

この世界から身を引いた…

 

 

芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…

 

しかし…

 

このままでは、出会いすらない…

 

一生、結婚など出来ないかもしれない…

 

そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…

 

いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…

 

会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…

 

そして、バイトを探していると…

 

小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…

 

無事に採用されたのだったが…

 

この店には、不思議な出来事があった…

 

この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…

 

『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』

 

と…

 

どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…

 

この店は、とても小さな店…

 

しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…

 

オレは、この店を甘く見ていた…

 

この店で認められるには…

 

プラスアルファが必要であると言う事…

 

ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…

 

 

オレは…

 

あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…

 

オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…

 

そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…

 

 

自分色が出せるようになっていたのだ…

 

 

大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…

 

 

その答えが分かった時に、もう一つの答えが…

 

 

 

オレは…

もっと広いステージへ行くべきだ…

 

 

 

オレは接客業が好きなんだ…

だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…

 

 

 

【水商売】だ…

 

 

 

自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…

 

 

今しか出来ない事…

 

 

だったらやってやろうじゃないか…

 

 

 

オレは…

 

ホストになる…

 

 

 

そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…

 

 

東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…

 

そして、面接してすぐに…

 

 

そのままホストとして働くことになった…

 

 

 

なんか…あっという間だった…

 

 

 

オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

episode98

 

【オレ物語・本丸・第68章】

 

~続・恐怖の女~

 

 

【輝】と言う名でホストになったオレ…

 

入店して、間もなく自分のお客さんが付き、新人にしては奇跡的に売り上げを伸ばしていった…

 

以前働いていた店の経験がかなり役に立った成果か…

 

恐いくらいに順調にホストの道を歩み始め、なんと!入店して、1ヶ月後にナンバーワンまで登りつめてしまった…

 

まるで、テレビドラマのような流れでホストの道を歩む事になったオレ…

 

 

そんな中…

 

オレを混乱させるような一人のお客…

 

 

目が離れててタラコ唇の【ナギサ】

 

 

どの角度から見ても、チョウチンアンコウにしか見えない…

 

(;´Д`)

 

 

そして。チョウチンアンコウ・ナギサが友達を紹介したいと言って、携帯番号とメアドを渡してきた…

 

 

チョウチンアンコウの友達と名乗る謎の女は、オレと仲良くなりたいとの事だったが、電話でしか話したことがなく、会ったことはない…

 

 

 

で…

 

 

ある日。この謎の女と、チョウチンアンコウ・ナギサがモメたらしく、謎の女がオレにメールを送ってきたのだ…

 

 

 

『今からナギサちゃんをコロします!』

 

 

 

 

おぃおぃ…(;´Д`)

 

 

 

 

なに言ってんだよ…

 

(;´Д`)

 

 

 

 

オレは、チョウチンアンコウに電話をした…

 

『謎の女が今からアンコウ…いゃ…お前をコロしに行くって言ってるぞ!とりあえず逃げろや!!』

 

 

 

すると、チョウチンアンコウは

 

 

『やれるもんならやってみれば!!』

 

 

顔に似合った強気の発言だった…

 

(;´Д`)

 

 

 

 

なんなんだよ…(;´Д`)

 

 

 

オレを巻き込むんじゃね〜ょ…

 

(;´Д`)

 

 

 

謎の女は、コロす!と断言してるし…

 

 

そうなったら、チョウチンアンコウとは言え、オレのお客さんが減ってしまう…

 

 

ちょっと放っておくわけにもいかないな…

(@_@;)

 

 

 

オレは何回も、チョウチンアンコウに電話したが、変わらずの強気な発言…

 

 

 

ま…

 

 

コロされないことを祈るだけか…

 

 

 

 

 

で…

 

次の日…

 

 

 

チョウチンアンコウに電話したら、無事に生きていたようだった…

 

(;´Д`)

 

 

その日の夜に、チョウチンアンコウが店に来たんだが、左手に包帯を巻いていた…

 

 

オレは『その腕どうしたの?』

 

と聞くと…

 

 

『別に…!!』

 

 

と…

 

 

 

ま〜。生きてたんだし、アンコウ鍋にされなくてよかったわな…

 

 

 

 

しかし…

 

オレは、何となくこの不自然さに気がついていくのだった…

 

 

 

オレは、人を疑う事なんて今までなかった…

 

ましてや、自分のお客さんだから余計だ…

 

 

 

3日後に、またチョウチンアンコウが店に来た時は、腕の包帯がなくなっていた…

 

包帯が取れたとはいえ、完全にケガは治ってないはずなんだが…

 

 

ケガをしている様子がなかった…

 

 

それに、あの謎の女…

 

 

オレは、電話とメールでしかやりとりをした事がない…

 

 

 

つまりだ…

 

 

あれは、チョウチンアンコウの一人芝居なんじゃないのか…?

 

 

謎の女と電話したときは、ものすごく無口で、静かに喋っていた…

 

 

普通に喋ったらバレるからじゃないか…?

 

 

それに、謎の女とメールしていても、文字の打ち方、文章の作り方、顔文字の使い方がチョウチンアンコウと同じに近い…

 

人は、知らず知らずのうちに、自分のよく使う顔文字が決まってくる…

 

文字の打ち方も、『、』や『。』などの使い方も人によって違う。

 

 

オレは、メールには敏感だ。

たかが文字だけとは言え、なんとなく心境まで読み取れる…

 

 

オレの推理が当たっていれば、今までの事は全てチョウチンアンコウの一人芝居と言うことだ…

 

 

オレに心配してもらいたいが為に…

 

 

 

自分の事を考えてもらいたいが為に…

 

 

 

試しにオレは、それから謎の女のメールをシカトしてみた…

 

 

チョウチンアンコウが店に来て、謎の女の話しをされても、『ふ〜ん』と流して話題を変えてみた…

 

 

 

すると…

 

 

それからというもの、謎の女からメールは来なくなり、チョウチンアンコウも謎の女の話しをしなくなった。

 

 

 

もう謎の女は通用しないと思ったのだろう…

 

 

 

しかし。また違う女とケンカしたと話し始めた…

 

 

 

アホか…(-.-)

 

 

もうその手には乗らねぇんだよ…

 

(-.-)

 

 

 

このチョウチンアンコウは、二重人格だな…

 

血液型が【AB型】だから余計だ…

 

(-.-)

 

 

 

【輝くんに心配してもらおう作戦】は、もう通用しねぇんだよ!

 

(-.-)

 

 

 

 

 

が。今度は…

 

『同じ店のホストの○○君に告られたんだけど…』と言ってきた…

 

 

 

( ´,_ゝ`)ククク…

 

 

 

 

チョウチンアンコウに告るとは、なかなかの強者だな…

 

(-.-)

 

 

 

ウソでもホントでも、どっちでもいいよ…

 

(-.-)

 

 

 

【輝くんにヤキモチ焼いてもらおう作戦】

 

 

 

 

失敗に終わった。

 

 

 

 

さらにさらに…

 

『今、私の部屋に違う店のホスト2人が来てるの。輝くんの悪口言ってたから、知り合いのヤクザを呼んで、ボコボコにしてもらったわ!今、ホスト2人は部屋で倒れてるの。』

 

 

と…(;´Д`)

 

 

 

 

ものすごいシーンだ!!

 

(-.-)

 

 

 

チョウチンアンコウの部屋にいると設定されているホスト2人は、近くの店の知ってる奴だ…

 

 

さらに、チョウチンアンコウは、オレと電話をしながら、あたかも自分の部屋に知り合いのヤクザがいるのを演出して、ヤクザと会話をしているかのように一人芝居をしていた…

 

 

『ほら!そこちゃんと片付けてよね!』

 

 

『血でジュウタンが汚れちゃったじゃない!』

 

 

『あんたたち少しやり過ぎなんじゃない?』

 

とか…(-.-)

 

 

 

 

 

オレは、試しに…

 

『その知り合いのヤクザさんに、ご苦労様です。』と伝えてくれ!と言った…

 

 

 

 

すると、チョウチンアンコウは

 

『輝くんが、ご苦労様です。だってよ!』

 

 

『え?あっうん。はいはい。』

 

 

と一人言を始めた…

 

 

 

チョウチンアンコウは、オレに

 

『どういたしまして!って言ってるわよ。』

 

 

 

 

素晴らしい妄想会話である…

 

(-.-)

 

 

 

 

そして、チョウチンアンコウは…

 

『ねぇ!この倒れてる2人どうする?』

 

と言ってきた…

 

 

 

オレは、めんどくせぇから…

 

『ドラム缶に入れて、海に沈めちゃって!』

 

と言った…

 

 

 

するとチョウチンアンコウは

 

『そんなことしたら、私。もう輝くんの店にいけなくなっちゃうわよ!』

 

と…

 

 

 

オレ『なんで???』

 

 

 

アンコウ『そうするしかないの!』

 

 

 

オレ『生きて返しちゃったら、そのホスト2人にナギサが仕返しされるぞ?だから、ドラム缶に入れて海に沈めちゃいなよ!You!やっちゃいなよ!』

 

 

 

アンコウ『ヤクザが携帯に盗聴器付けて2人を監視してくれるから大丈夫だよ!』

 

 

 

 

( ゚д゚)セコムよりすごいな!!!

 

 

 

 

ヤクザ恐るべし…(-.-)

 

 

 

携帯のどこに盗聴器つけるんだよ…

 

(-.-)

 

 

携帯よりデカイんじゃないかぃ???

 

 

 

オレ『盗聴器付けたって、機種変されたらどうすんだよ?』

 

 

 

 

アンコウ『…』

 

 

 

 

完全にチョウチンアンコウの負けだ…

 

(゚∀゚)

 

 

このオレに、どこまでウソがつけるかな…

 

(-.-)

 

 

 

 

するとチョウチンアンコウは

 

『わかった!今から海に沈めてくるわ!でも、もう輝くんに会えないわ!あ〜ぁ。これから毎日ヤクザの事務所に通わなくちゃいけないわ…』

 

 

 

オレ『なんでヤクザの事務所に通う?』

 

 

 

アンコウ『色々とやることがあるのよ!』

 

 

 

 

事務員でしょうか…

 

(-.-)

 

 

 

 

オレ『オレもさ、夜の世界で働いてるし、店を支えているナンバーワンの立場だからヤクザの人に知り合いもいるのね。逆に頭下げられてるのよ。だから、オレの方から知り合いのヤクザに頼んでみるか?その2人の始末を。』

 

 

 

アンコウ『それはやめて!こっちでやるから!』

 

 

と…。

 

 

 

そして、チョウチンアンコウと、チョウチンアンコウの知り合いのヤクザ2人が、倒れている2人のホストを海に沈めてくるという妄想劇場が始まった…

 

 

 

 

次の日…

 

 

知らないアドレスからメールが来た…

 

 

『昨日、ナギサと一緒にいた者です。ホスト2人を海に沈めようと思いましたが、警備中の警察に職務質問されまして、計画を実行できませんでした。ナギサは、警察に連れて行かれました。輝さんは、どうかお知り合いのヤクザの方を動かさないようにしてください。よろしくお願いします。』

 

 

と…

 

 

(;´Д`)↺↺↺

 

 

 

 

なんだそりゃ…(;´Д`)

 

 

 

 

そりゃそうだよな…

 

 

 

一人芝居だもんな…

 

 

 

オレに本当にヤクザを動かされたら困るんだろうな…

 

(-.-)

 

ホスト2人を海に沈めた!って言っちゃったら、ウソがバレるからな…

 

(-.-)

 

 

ウソがバレたら、店に来れなくなるわな…

 

(-.-)

 

 

近くの店にいつもいるホストだし、オレの知り合いだし…

 

(-.-)

 

 

 

 

しかし…

 

 

 

なに…このメール(-.-)

 

 

 

この結末…(-.-)

 

 

 

 

『ナギサは警察に連れて行かれました』って…

 

 

 

リアルに逮捕してくれよ(-.-)

 

 

 

こうして、チョウチンアンコウの変態さに呆れたオレは、このままではオレの他のお客さんに危害を与えられそうだと思ったんで、完全にシカトする事にした…

 

 

 

チョウチンアンコウは、よくオレのお客さんの事を聞いてたから、何されるか分からん…

 

(;´Д`)

 

 

 

 

 

チョウチンアンコウを【オレのお客さんリスト】からクビにして、1ヶ月後…

 

 

たまたまオレが風邪ひいて店を休んだ時に、チョウチンアンコウが店に来たらしい…

 

 

もちろんオレのお客としてではなく…

 

 

そして、チョウチンアンコウは叫んでいたらしい…

 

 

 

『私は、輝くんを卒業したの!!』

 

 

 

と、大声で叫んでいたらしい…

 

(;´Д`)

 

 

 

 

もしも…

 

 

 

 

 

もしもね…

 

 

オレが風邪引いてなくて出勤してたら…

 

 

 

オレと、隣にいるオレのお客さん…

 

 

 

 

刺されてたかもしれない…

 

(;´Д`)

 

 

 

 

恐ろしや…恐ろしや…

 

(;´Д`)

 

 

 

to be continued…

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

またお会いしましょう!

 

( ´Д`)ノ~バイバイ

 

☆次回は2月2日に更新します☆


episode99

 

【オレ物語・本丸・第69章】

 

~強敵現る~

 

 

 

この物語は、オレの人生の物語であり

すべて実話である。

 

オレが今、こうして生きているすべての意味…

 

1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…

 

そして今がある…

 

 

 

◆【前回までのあらすじ】◆

(常連さまは、スクロールして飛ばしてくださいね!)

 

 

高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…

就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…

 

そんな中…

 

オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…

 

【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!

 

オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…

 

月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…

 

オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…

 

バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…

 

政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…

 

人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…

 

こんな会社、オレが辞めてやる…

 

と、可愛いバイトたちに店を任せて…

オレは会社を去ったのだった…

 

 

大学を卒業して、わずか1年で…

 

また振り出しに戻った…

 

全てをリセットして…

 

新しくスタートしよう!!

 

オレの本当の人生はこれからだ!!

 

そう強く心に誓ったのだったが

 

神は…そっとささやく…

 

『本当の苦しみは…

      これからだよ…』

 

と…

 

会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…

 

とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…

 

なんと!

 

本社から【不採用】の知らせが…

 

なんなんだよ…

 

オレって、そんなに会社員に縁がないのか…

 

採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…

 

わかったよ…

 

そんなに会社員に縁がないんなら…

 

もうならない…

 

バカバカしい…

 

そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…

 

オレは、農家の長男…

いずれは、家業を継がなくてはいけない…

 

だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…

 

そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…

 

芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…

 

エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…

 

皆…

 

全てを犠牲にしてここにいる…

 

 

オレには、その覚悟があるか…

 

自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…

 

 

オレには出来ない…

 

始めから答えは出ていたのだ…

 

だからオレは…

 

この世界から身を引いた…

 

 

芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…

 

しかし…

 

このままでは、出会いすらない…

 

一生、結婚など出来ないかもしれない…

 

そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…

 

いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…

 

会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…

 

そして、バイトを探していると…

 

小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…

 

無事に採用されたのだったが…

 

この店には、不思議な出来事があった…

 

この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…

 

『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』

 

と…

 

どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…

 

この店は、とても小さな店…

 

しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…

 

オレは、この店を甘く見ていた…

 

この店で認められるには…

 

プラスアルファが必要であると言う事…

 

ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…

 

 

オレは…

 

あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…

 

オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…

 

そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…

 

 

自分色が出せるようになっていたのだ…

 

 

大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…

 

 

その答えが分かった時に、もう一つの答えが…

 

 

 

オレは…

もっと広いステージへ行くべきだ…

 

 

 

オレは接客業が好きなんだ…

だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…

 

 

 

【水商売】だ…

 

 

 

自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…

 

 

今しか出来ない事…

 

 

だったらやってやろうじゃないか…

 

 

 

オレは…

 

ホストになる…

 

 

 

そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…

 

 

東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…

 

そして、面接してすぐに…

 

 

そのままホストとして働くことになった…

 

 

 

なんか…あっという間だった…

 

 

 

オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

episode99

 

【オレ物語・本丸・第69章】

 

~強敵現る~

 

 

 

【輝】と言う名でホストになったオレ…

 

入店して、間もなく自分のお客さんが付き、新人にしては奇跡的に売り上げを伸ばしていった…

 

以前働いていた店の経験がかなり役に立った成果か…

 

恐いくらいに順調にホストの道を歩み始め、なんと!入店して、1ヶ月後にナンバーワンまで登りつめてしまった…

 

まるで、テレビドラマのような流れでホストの道を歩む事になったオレ…

 

そして、なんだかんだ1年もナンバーワンを続けていた…

 

 

なんだかんだと言うか…

 

 

ダラダラ…と、ナンバーワンだったような気がする…

 

 

他に、勢いよくナンバーワンを狙おうとするホストもいなく…

 

 

マンネリ化した日々が続いていただけだった…

 

 

 

そんな中…

 

 

オレのナンバーワンの座を、揺るがす強敵が現れたのだった…

 

 

彼の名は【トシさん】といい、オレより2つ年上のホストだった…

 

 

彼は、ホストの経歴が長く、オレが働いている店でも昔働いていたようである。

 

その後、独立して近くに自分の店を持っていたが、経営がうまくいかず店をたたんで、この店に戻ってきたのだという…

 

 

さらに彼は、テレビでも有名になった日本一とも言える東京の歌舞伎町にある店で、5本の指に数えられる程の実力者だったようだ…

 

 

そんなホストがこの店に来るとは…

 

 

 

しかし…

 

 

見た目は…ホントに歌舞伎町で5本の店に入る存在だったのか…???

 

 

と思わせられたが…

 

 

 

ま…

 

 

 

ホストは見た目だけじゃないよね…

 

きっと…

 

 

 

 

でも、実力者と言うだけあって、売上もすごかった…

 

 

この店で、バリバリ売上を上げているのは、オレとトシさんだけだった。

 

 

ハッキリ言って、他のホストは話しにならない。

 

 

さすが歌舞伎町の実力者…

 

 

オレは、ホスト経験も1年くらいだし…

 

この人に勝てるんだろうか…

 

 

 

オレは、たまたまこの店でうまくいってるけど…

 

 

歌舞伎町に行ったら…

 

 

どうなるんだろうか…

 

 

 

とにかく、ここまで不動のナンバーワンを続けてきた事だし…そうかんたんにナンバーワンの座を譲るわけにはいかない!!

 

 

そして月末になり、オレとトシさんの一騎打ちとなった…

 

 

今までの売上は、2人とも互角だった…

 

 

売上締め日には、オレが少し下回っていた…

 

 

 

しかし…

 

それはオレが計算済みの計画的に仕組んだ事だった。

 

 

初めからガンガン飛ばしていったら、後がもたない…

 

 

あまり自分のお客さんのふところを痛めたくなかったから…

 

 

最後の日まで温存して、トシさんに勝たせておく。オレが計算して売上締め日に超えられる差まで広げておいたのだ。

 

 

オレのお客さんには

 

『ボトルを入れるなら最後の日にして!今はそんなにお金を使わないで!』

 

って言ってきた。

 

 

過激なナンバーワン争いはしたくない…

 

 

大変なのは、お客さんなんだから…

 

 

安い金額じゃないし…

 

 

 

この世界で物を言うのは【お金】…

 

 

お金さえあれば、ナンバーワンになれるのだ…

 

 

正直…

 

 

こんなの好きではない…

 

 

こういうつもりでホストになったわけではない…

 

 

でも、この店のナンバーワンになり1年以上店の看板を背負ってきたからには、それなりに責任がある…

 

 

 

オレがやらねばならないのだ…

 

 

 

今日は、売上締め日でナンバーワンが決まる日…

 

 

 

勝負は、営業時間内の5時間だ…

 

 

 

オレは、たくさんのお客さんに来てもらう事にした。1人のお客さんにたくさんお金を使わせないように、少しずつみんなの力を借りて…

 

 

 

そして、すぐにトシさんとの売上の差は縮み並んだ…

 

 

 

勝負はここからだ!!

 

 

 

後は、オレの大きなお客さんにボトルを入れてもらい一気に突き放す!!

 

 

 

でも、なんか…

 

 

お客さんのお金をコントロールしている自分が嫌だった…

 

 

ホストって、そんなモンなんだろうけど…

 

 

 

 

オレは、ホストに向いてないんだろうな…

 

 

 

 

歌舞伎町で5本の指に入るトシさんと戦いながら、オレは複雑な気持ちだった…

 

 

オレにとって、1番大きなお客さんは【サキさん】だ…

 

 

オレは、サキさんに今まで高価なボトルを入れるのを極力抑えてもらってきた…

 

入れるなら売上締め日に入れてくれと…

 

 

そして…

 

閉店30分前に、サキさんに高価なボトルを2本入れてもらった!!

 

 

これで勝負はついた…

 

 

トシさんと売上が並び、さらに高価なボトル2本で突き放した!

 

 

閉店まで残り時間はない。

 

 

今、トシさんのお客さんは一人だ。

 

 

しかも、そのお客さんは高価なボトルを入れられる程の力はないのだ…

 

 

 

もう勝負は決まったのだ。

 

 

 

そして閉店時間となり、オレはトシさんに勝って、ナンバーワンを保ったのだ!!

 

 

オレは、歌舞伎町で5本の指に入るホストに勝ったのだ…

 

 

 

 

しかし…

 

 

 

何やら様子がおかしい…

 

 

 

店は閉店し、他のホストたちは店の掃除をしていたが、トシさんのテーブルだけまだお客さんが残り、トシさんが必死に高価なボトルを入れてもらうよう説得していたのだった…

 

 

 

そして…

 

 

 

トシさんのテーブルに…

 

 

 

最も高価なボトルが運ばれた…

 

 

 

 

ちょっとまてよ…

 

 

 

もう勝負はついてんだろうが…

 

 

 

あのボトルが入れば、オレはわずかな差で負ける…

 

 

 

ふざけんじゃねーよ!!

 

 

 

オレは、近くにいた先輩ホストに言った。

 

『こんなのアリなんですか?店はすでに終わって勝負が着いてるはずです!』

 

 

すると、その先輩ホストは…

 

『店の売上を考えれば、いいと思う』

 

と…

 

 

 

 

は〜!!バカだ!!!

 

 

 

この野郎、バカだと思っていたが

 

ホントバカだ!!!

 

 

 

話しにならんので、オレは店長役の先輩ホストに話しをした。

 

すると…

 

『輝の言う事は正しい。オレはトシを昔から知ってるけど、ああいうヤツなんだよな…オーナーに話してみるよ。』

 

と。

 

 

オレは、悔しくて涙が止まらなかった…

 

 

たくさんのお客さんに協力してもらい、無理までしてもらって…

 

 

でも最後に

 

『頑張ってナンバーワンになってね!』

 

 

と言いいながら帰ったお客さんたちに何て言えばいい???

 

 

 

掃除の時間にボトル入れられて負けました…

 

って言えるわけないだろう…

 

 

 

冗談じゃねぇ…

 

 

 

ルールがあっての勝負だろう…

 

 

 

 

 

 

そして。次の日…

 

 

オレは、店のオーナーに呼ばれた…

 

オーナーは言った…

『輝。すまなかったな。トシがやった事は間違いだ。トシが遅れて入れたボトルは無効だ。お前がナンバーワンだ。すまなかったな。変な考えだけはしないでくれ。このとおりだ…』

 

と、オーナーが直々に頭を下げた…

 

 

オーナーが頭を下げることなど、ありえない事だ…

 

 

オーナーは、オレが店を辞める事を一番恐れていたからだ…

 

 

店の売上は、オレが支えているから…

 

 

もちろん、オレはこの店を辞めるつもりもないし、他の店にも行くつもりもない。

 

 

 

ただ…

 

オレは、このトシさんとの戦いで思った…

 

 

こんなにしてまで、もうナンバーワンになろうとは思わない。

 

と…

 

 

今回は、ナンバーワンになれたが、またあんなふうにされたんではイヤだ…

 

 

もう、無理に頑張らない…

 

 

一番大変なのはお客さんだから…

 

 

 

次の売上締め日には、オレの売上はトシさんを下回っていた…

 

 

オレを応援してくれてるお客さんが、言った…

 

『ねぇ。あのボトル入れたら勝てるんでしょ?』

 

と、80万円のボトルを指差した…

 

 

 

オレは

『あんなのいらねぇ!!いくらすると思ってんだ!!80万円稼ぐのにどれだけ大変だと思ってる!!』

 

と言って、断った…

 

 

 

気持ちは嬉しいが、無理して欲しくない…

 

 

高いボトル入れなくたって、こうやって来てくれるだけで十分だから…

 

 

仮にあの80万円のボトルを入れて、トシさんを越えても、またトシさんにボトルを入れられたら、オレのお客さんが入れてくれた80万円のボトルの意味がなくなり、多額の支払いが残るだけ…

 

 

 

お金は、大事に使ってくれ…

 

 

 

そこまでして、ナンバーワンになりたくない…

 

 

 

 

 

そして…

 

 

トシさんとの2度目の戦いで、オレは、ナンバーワンの座を譲った…

 

 

他のホストたちは皆言った…

 

 

『輝。普通にやれば勝てただろう?』

 

と…

 

 

 

オレのやり方に普通などない…

 

 

オレのやりたいようにしただけだ…

 

 

大事なお客さんを痛めてまでナンバーワンにはなりたくない。

 

 

売上なんで、二の次の話しだ…

 

 

 

こうして、オレのナンバーワン不動説は1年2ヶ月で終わった…

 

 

 

しかし…

 

 

一度、トシさんがナンバーワンになったのだが…

 

その月からトシさんがほとんど店に来なくなった…

 

 

どうやら、トシさんの【サボりぐせ】らしい…

 

昔からそうだったらしく、自分の店を持っても、ほとんど店に出て来なくて、経営もうまくいかず閉店したのだ…

 

 

トシさんが、店に来なくなって…

 

 

またオレがナンバーワンになる日々が続いたのだった…

 

 

オレは、トシさんにこう言われた

 

『お前は、歌舞伎町でも通用する。トップクラスになれる!』

 

 

 

でも…

 

オレは歌舞伎町に行くつもりはない…

 

 

 

もっとドロドロした世界だろう…

 

 

 

そのドロドロとした世界で勝てるような人間でないと、ホストは言えないだろう…

 

 

 

オレは…そんな人間にはなれない…

 

 

 

 

オレは、この店で充分だ…

 

 

 

この店が、オレにとっては最初で最後のホストの店になるだろう…

 

 

 

 

 

 

物語もいいよクライマックスへ突入する…

 

 

to be continued...

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

今回も最後まで読んで頂きありがとうございましたm(_ _)m

あと4話で全てが完結します。

どうか最後までお付き合い頂けますと嬉しいです!

 

次回は2月9日にアップします。

またお会いしましょう!

 

( ´Д`)ノ~バイバイ


episode100

 

【オレ物語・本丸・第70章】

 

~運命の出会い。美女と野獣おばさん~

 

 

 

この物語は、オレの人生の物語であり

すべて実話である。

 

オレが今、こうして生きているすべての意味…

 

1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…

 

そして今がある…

 

 

 

◆【前回までのあらすじ】◆

(常連さまは、スクロールして飛ばしてくださいね!)

 

 

高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…

就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…

 

そんな中…

 

オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…

 

【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!

 

オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…

 

月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…

 

オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…

 

バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…

 

政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…

 

人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…

 

こんな会社、オレが辞めてやる…

 

と、可愛いバイトたちに店を任せて…

オレは会社を去ったのだった…

 

 

大学を卒業して、わずか1年で…

 

また振り出しに戻った…

 

全てをリセットして…

 

新しくスタートしよう!!

 

オレの本当の人生はこれからだ!!

 

そう強く心に誓ったのだったが

 

神は…そっとささやく…

 

『本当の苦しみは…

      これからだよ…』

 

と…

 

会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…

 

とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…

 

なんと!

 

本社から【不採用】の知らせが…

 

なんなんだよ…

 

オレって、そんなに会社員に縁がないのか…

 

採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…

 

わかったよ…

 

そんなに会社員に縁がないんなら…

 

もうならない…

 

バカバカしい…

 

そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…

 

オレは、農家の長男…

いずれは、家業を継がなくてはいけない…

 

だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…

 

そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…

 

芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…

 

エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…

 

皆…

 

全てを犠牲にしてここにいる…

 

 

オレには、その覚悟があるか…

 

自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…

 

 

オレには出来ない…

 

始めから答えは出ていたのだ…

 

だからオレは…

 

この世界から身を引いた…

 

 

芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…

 

しかし…

 

このままでは、出会いすらない…

 

一生、結婚など出来ないかもしれない…

 

そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…

 

いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…

 

会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…

 

そして、バイトを探していると…

 

小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…

 

無事に採用されたのだったが…

 

この店には、不思議な出来事があった…

 

この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…

 

『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』

 

と…

 

どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…

 

この店は、とても小さな店…

 

しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…

 

オレは、この店を甘く見ていた…

 

この店で認められるには…

 

プラスアルファが必要であると言う事…

 

ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…

 

 

オレは…

 

あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…

 

オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…

 

そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…

 

 

自分色が出せるようになっていたのだ…

 

 

大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…

 

 

その答えが分かった時に、もう一つの答えが…

 

 

 

オレは…

もっと広いステージへ行くべきだ…

 

 

 

オレは接客業が好きなんだ…

だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…

 

 

 

【水商売】だ…

 

 

 

自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…

 

 

今しか出来ない事…

 

 

だったらやってやろうじゃないか…

 

 

 

オレは…

 

ホストになる…

 

 

 

そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…

 

 

東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…

 

そして、面接してすぐに…

 

 

そのままホストとして働くことになった…

 

 

 

なんか…あっという間だった…

 

 

 

オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

episode100

 

【オレ物語・本丸・第70章】

 

~運命の出会い。美女と野獣おばさん~

 

 

 

【輝】と言う名でホストになったオレ…

 

入店して、間もなく自分のお客さんが付き、新人にしては奇跡的に売り上げを伸ばしていった…

 

以前働いていた店の経験がかなり役に立った成果か…

 

恐いくらいに順調にホストの道を歩み始め、なんと!入店して、1ヶ月後にナンバーワンまで登りつめてしまった…

 

まるで、テレビドラマのような流れでホストの道を歩む事になり、なんだかんだ1年以上もナンバーワンを続けていた…

 

 

そんな中…

 

 

ある日、新しいお客さん2人が店にやってきた…

 

【ムッシュかまやつ】にそっくりなBBAと、歌手のBOAちゃんに似たカワイイ子がやってきた…

 

 

BBAと、BOAちゃん…

 

 

いったい何が起こってこの組み合わせが誕生したのか…

 

 

2人とも新規のお客さんなんで、とりあえず店に置いてあるホスト全員の写真を見せて指名してもらう事になった。

 

 

で、さっそく…

 

 

BOAちゃんは、オレを選んでくれた!!

 

 

(゚∀゚)ウッヒョァァァ♪

 

 

 

 

そして。

 

今回の注目の的…

 

 

偽ムッシュは、後輩ホストを選んだ!!

 

 

 

(゚∀゚)ざまぁ〜みやがれ!!

 

 

 

 

と言う事で…

 

 

 

BOA&BBA

 

オレ&後輩ホスト

 

 

の世にも奇妙な合コンが始まった…

 

 

 

偽ムッシュは、本物以上にそっくりだったので、名前なんてどうでもいい。

 

オレ指名のBOAちゃんの名前を聞くと

【まゆちゃん】というらしい…

 

 

で。この世にも奇妙な組み合わせは、どうやら職場の上司と部下の組み合わせのようだ…

 

 

偽ムッシュが、ホストクラブに行きたくて、無理やり まゆちゃんを引きずってきたらしい…

 

 

偽ムッシュは、BBAだし…

 

顔もまた…

 

聞かなくても独身だろうし…

 

ホストクラブで遊ぶくらいのお金はあるだう…

 

まゆちゃんは、派遣会社から来ているバイトのようなもんだから、ホストクラブに来れるほどお金はない。

 

 

ま…

 

 

偽ムッシュのオマケ付きってカンジだった…

 

 

でも、いくらお金があっても…

 

 

偽ムッシュはいらない…

(;´Д`)

 

 

 

絶対にいらない…

 

 

 

その日以来。偽ムッシュは、週に1回から2回ほど店に来て、後輩ホストを指名していた…

 

 

まゆちゃんは、ホストクラブに何度も来れるほどお金がないからほとんど来なかった…

 

 

それでいいんだよ。それで。

 

 

無理はしてほしくないからね…

 

 

 

 

偽ムッシュは、どうにでもなれ!!

 

\(^o^)/

 

 

 

 

そんなある日…

 

 

また…

 

 

BBA&BOA(まゆちゃん)

 

 

のコンビがやってきた…

 

 

 

頼むから…ソロ活動してくれ…

(;´Д`)

 

 

 

しかし。今日は、なんか…

 

 

偽ムッシュの機嫌が悪い!!

 

 

更年期障害か???

 

 

偽ムッシュの機嫌が悪い!!!

 

 

 

何かの拍子で、偽ムッシュは、まゆちゃんに怒鳴り始まった…

(;´Д`)

 

 

話しの流れでも、どう考えても

まゆちゃんは悪くないんだが…

 

 

偽ムッシュは、激怒していた…

(;´Д`)

 

 

 

あまりにも、偽ムッシュがアホなんで、まゆちゃんがかわいそうだから…

 

 

『そんなに怒んないでくださいね〜(^_^;)』

 

 

と、偽ムッシュに言ったら…

 

 

 

偽ムッシュは、さらにヒートアップ!!

 

 

ムッシュ!ムッシュ!

 

 

 

焚き火にガソリンをぶっかけた勢いになった!!

 

 

 

『うるさいわね!!アンタに何がわかるのよ!!』

 

 

と、オレにグラスに入った酒をぶっかけてきた!!

 

 

 

バシャ—ン‼

 

(+_+)

 

 

 

……

 

 

 

 

……

 

 

 

 

 

……

 

 

 

 

 

今、オレに酒を掛けましたよね?

 

 

 

 

 

ねぇ?

 

 

 

 

 

オレは、ホストになって初めて酒をぶっかけられた…

 

(-_-メ)

 

 

 

ってか…

 

 

 

店のナンバーワンに、酒をぶっかけやがった…

 

(-_-メ)

 

 

 

オレが、酒をぶっかけられた事で、一瞬店の空気が固まった…

 

 

 

違うテーブルにいたオレのお客さんも見ていて…

 

 

『あのBBA!ぶっ飛ばしてやる!!』

 

ヽ(`Д´#)ノ

 

 

と暴れそうになり、他のホストに止められていた…

 

(;´Д`)

 

 

 

 

とりあえず…

 

 

 

 

 

とりあえずだな…

 

 

 

 

 

我慢だ…(-_-メ)

 

 

 

偽ムッシュは、オレのお客じゃないし…

 

暴れてやるのは簡単だが…

 

 

 

 

 

とりあえず我慢だ…

 

(-_-メ)

 

 

 

 

 

ここで暴れたんでは、店のナンバーワンとしてふさわしくない…

 

完全に相手が悪くても我慢しなくてはいけない…

 

(-_-メ)

 

 

 

それ以来、まゆちゃんは 偽ムッシュと店に来なくなった。

 

ってか…

 

初めからそうしてくれ…

 

(;´Д`)

 

 

 

さて。

偽ムッシュは、どうでもいいんで…

 

まゆちゃんのお話し。

 

 

仕事柄、お金もないし、ほとんどお店には来れない まゆちゃんだったが…

 

 

たまに来てくれる時もあった。

 

 

少しずつお金を貯めて、オレに会いに来てくれるんだろう…

 

 

ホストクラブのお客さんとしては、なかなかいないタイプだ…

 

 

オレは、使う金額が多い人よりも、そういう人の方が好きだな…

 

 

 

自分で言うのも何だが…

 

まゆちゃんは、オレにベタ惚れだった…

 

 

『ねぇ。今度どこか行こうよ!』

 

 

とか…

 

 

『映画一緒に行こうよ!』

 

 

とか…

 

 

『輝くんちに行きたい!』

 

 

とか…

 

 

 

なんていうか、猪突猛進というか…

 

ものすごく感情がストレートだ…

 

 

 

でも、オレはストレートな性格は好きだな…

 

 

以前いた【変態チョウチンアンコウ女】みたいに、変化球投げて様子みてくるような女はキライだ…(-_-)

 

 

しかし。オレはホストだ…

 

 

ホストクラブに来るような女性は、ハッキリ言って普通じゃない人ばかりだ…

 

 

相手にしてるからよく分かる…

 

 

飲み会の二次会で、勢いで来るOLとかもいるが、一度きりで後は来ない…

 

これが、ホストにハマって一人でいつも来るようになる女性は、ハッキリ言って普通の女性ではないのだ…

 

特に週に何度も来る女性は、普通ではない…

 

だから、オレはホストクラブに来る女性を恋愛の対象外と思っていた…

 

 

まゆちゃんに、どれだけ好き♡好き♡と言われても…

 

 

大切なお金を貯めて月に一度だけ来てくれても…

 

 

 

内心…敬遠していた…

 

 

 

 

 

 

が…

 

 

 

まゆちゃんは、そんなのも気にせずというか…

 

 

分からんのか???

 

 

 

相変わらず…好き♡好き♡攻撃だった…

 

 

 

オレ、【竹内まりや】の曲が好きなんだが、

【マージービートで唄わせて】の曲の歌詞で、こんなのがある。

 

 

 

【あなたの話してる言葉も分からずに、ひたすら追いかけた少女がここにいる私なの…】

 

 

 

 

まさに、ひたすら追いかけた少女である…

 

 

 

 

当時、【ハウルの動く城】が映画でやっていて、まゆちゃんが見に行こうよ!見に行こうよ!と…

 

 

 

ず〜〜〜〜〜〜〜っと

 

 

 

 

 

 

ず〜〜〜〜〜〜〜っと

 

 

 

 

 

 

ず〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っと

 

 

言ってたので…(;´Д`)

 

 

 

仕方なく一緒に行くことにした…

 

 

 

店以外で会うのは初めてだった…

 

 

 

オレは仕事が終わってからすぐに彼女を迎えに行った。

 

オレは、仕事が終わるのが朝なもんで、眠くてたまらん…

 

(;´Д`)

 

 

 

で…

 

 

まゆちゃんを車に乗せて映画館へ向かう途中…

 

 

まゆちゃんが、バックから何かをとりだした…

 

 

 

『はい!朝ごはん食べてないでしょ?』

 

 

 

と、手作りのおにぎりを出してきた…

 

 

 

あと…小さいお弁当箱に入ったおかずも…

 

 

 

オレは、このおにぎりがものすごく新鮮に感じた…

 

 

今まで、いろんなお客さんと外で会うこともたくさんあった…

 

 

でも、食事は外食ばかりだった…

 

 

そういえば、ホストになって一人暮らし始めてから、手料理なんて食べてなかった…

 

 

すべて【お金】で過ごしきた日々…

 

 

 

たかが おにぎり1つかもしれないが…

 

 

 

この手作りのおにぎりから、ものすごく感情が伝わってきた…

 

 

 

まゆちゃんが、オレにおにぎりを出してきた瞬間…

 

 

 

オレは…ふと感じた…

 

 

 

 

『オレ…こいつと一緒になるかもしれない…』

 

と…

 

 

 

 

まゆちゃんと映画を見に行って数日後…

 

オレは、用事があって実家に行った…

 

すると…

 

洗面台に何やら変な物が…

 

 

 

コップの中に入っている部分入れ歯だった…

 

 

 

部分入れ歯洗浄中…

 

 

 

オレの婆ちゃんは、【フル入れ歯】だし…

 

 

 

誰だ?この部分入れ歯は…???

 

 

 

 

部分入れ歯洗浄中…

 

 

 

 

 

泡立ってます!!!

 

 

 

 

 

母親に聞くと…

 

 

 

親父のだった…↺↺↺

 

 

 

オレは思った…

 

 

 

親父の部分入れ歯を見て思った…

 

 

 

 

 

親父も年をとったんだな…

 

 

 

 

 

オレ…もうバカなことは やってられないな…

 

実家に帰って家業を継がなくちゃな…

 

 

 

 

 

 

そう思った…

 

 

 

親が安心するように、嫁になる子を連れて…

 

 

 

実家に帰ろう…と。

 

 

 

 

to be continued...

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

次回、ホスト物語最終話!!

 

 

今回も最後まで読んで頂きありがとうございましたm(_ _)m

 

次回で、ホスト物語最終話になります。

 

最終回まであと3話!!

 

次回は2月16日(日)に更新します。

 

またお会いしましょう!

 

( ´Д`)ノ~バイバイ

 


episode101

 

【オレ物語・本丸・第71章】

 

~別れ~

 

 

 

この物語は、オレの人生の物語であり

すべて実話である。

 

オレが今、こうして生きているすべての意味…

 

1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…

 

そして今がある…

 

 

 

◆【前回までのあらすじ】◆

(常連さまは、スクロールして飛ばしてくださいね!)

 

 

高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…

就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…

 

そんな中…

 

オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…

 

【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!

 

オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…

 

月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…

 

オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…

 

バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…

 

政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…

 

人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…

 

こんな会社、オレが辞めてやる…

 

と、可愛いバイトたちに店を任せて…

オレは会社を去ったのだった…

 

 

大学を卒業して、わずか1年で…

 

また振り出しに戻った…

 

全てをリセットして…

 

新しくスタートしよう!!

 

オレの本当の人生はこれからだ!!

 

そう強く心に誓ったのだったが

 

神は…そっとささやく…

 

『本当の苦しみは…

      これからだよ…』

 

と…

 

会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…

 

とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…

 

なんと!

 

本社から【不採用】の知らせが…

 

なんなんだよ…

 

オレって、そんなに会社員に縁がないのか…

 

採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…

 

わかったよ…

 

そんなに会社員に縁がないんなら…

 

もうならない…

 

バカバカしい…

 

そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…

 

オレは、農家の長男…

いずれは、家業を継がなくてはいけない…

 

だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…

 

そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…

 

芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…

 

エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…

 

皆…

 

全てを犠牲にしてここにいる…

 

 

オレには、その覚悟があるか…

 

自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…

 

 

オレには出来ない…

 

始めから答えは出ていたのだ…

 

だからオレは…

 

この世界から身を引いた…

 

 

芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…

 

しかし…

 

このままでは、出会いすらない…

 

一生、結婚など出来ないかもしれない…

 

そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…

 

いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…

 

会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…

 

そして、バイトを探していると…

 

小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…

 

無事に採用されたのだったが…

 

この店には、不思議な出来事があった…

 

この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…

 

『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』

 

と…

 

どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…

 

この店は、とても小さな店…

 

しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…

 

オレは、この店を甘く見ていた…

 

この店で認められるには…

 

プラスアルファが必要であると言う事…

 

ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…

 

 

オレは…

 

あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…

 

オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…

 

そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…

 

 

自分色が出せるようになっていたのだ…

 

 

大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…

 

 

その答えが分かった時に、もう一つの答えが…

 

 

 

オレは…

もっと広いステージへ行くべきだ…

 

 

 

オレは接客業が好きなんだ…

だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…

 

 

 

【水商売】だ…

 

 

 

自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…

 

 

今しか出来ない事…

 

 

だったらやってやろうじゃないか…

 

 

 

オレは…

 

ホストになる…

 

 

 

そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…

 

 

東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…

 

そして、面接してすぐに…

 

 

オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストになったのだった…

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

episode101

 

【オレ物語・本丸・第71章】

 

~別れ~

 

 

【輝】と言う名でホストになったオレ…

 

入店して、間もなく自分のお客さんが付き、新人にしては奇跡的に売り上げを伸ばしていった…

 

以前働いていた店の経験がかなり役に立った成果か…

 

恐いくらいに順調にホストの道を歩み始め、なんと!入店して、1ヶ月後にナンバーワンまで登りつめてしまった…

 

まるで、テレビドラマのような流れでホストの道を歩む事になった。

 

気がつけば、オレは約2年間ナンバーワンを続けていた…

 

 

そんな中、オレは【まゆちゃん】ていう子に直感的な運命の出会いを感じた…

 

そしてある日、実家を訪れた時…

 

親父の部分入れ歯を見てオレは思った。

 

 

 

 

親父も年をとったんだな…

 

もうバカなことやってないで実家に帰り家業を継ごう…

 

親が安心するように、嫁になる子を連れて…

 

 

 

 

 

そう思い、オレは1ヶ月後にホストを引退する事を決めたのだった…

 

オレが引退を決めたのは、他にも理由があった…

 

 

オレ自身が限界にきていたのだ…

 

 

精神的に限界が近かった…

 

 

ホストクラブに来る女性客は普通ではない。

 

ファミレスに来るような普通の女性客ではない…

 

 

夜の世界だけあって、いろんな人がいる。

 

嘘、嫉妬、恨み、憎み…

 

マイナスのオーラが漂う世界だ…

 

 

もちろん表面には出していないが、オレには分かる…

 

 

それに、ホストの女性客の大半が人には話せないような仕事である…

 

 

飲み屋の女は、自分のお客さんを呼ぶために、色々と考え嘘をつく…

 

次に何を言ってくるのか、オレには手にとるように分かる…

 

オレも同業者だしな…

 

表と裏がハッキリしていて、見ている方が嫌になる…

 

 

風〇嬢は、飲み屋の女とはまた性格が違う…

 

飲み屋の女は、嘘ついてまで自分のお客さんを呼ぶが、風〇嬢は黙っていてもお客さんが来る…

 

性格で言えば、風〇嬢の方がマシだと思うが…

 

 

でも…

 

風〇嬢は、仕事の内容が大変なだけに難しい性格だ…

 

あの変態チョウチンアンコウ女も風〇嬢だった…

 

 

あれは異常過ぎたが…

 

 

 

チョウチンアンコウの他にも、オレのお客さんで風〇で働く子がいた…

 

 

彼女は、1時間に1回電話してきたり…

 

言ってる事とやってる事が180度違うし…

 

ありもしない嘘つくし…

 

 

結局は、寂しいんだろう…

 

 

そういう子が多いのだ…

 

 

 

いつの間にか、オレも精神的に疲れてきて…

 

まぶたが勝手にピクピクと動いたりしていた…

 

 

店のナンバーワンを2年間続け、普通じゃない女性を相手にしてきて…

 

 

精神的に限界が近かった…

 

 

 

 

オレは、店のオーナーに今月で店を辞めて実家の家業を継ぐと言った…

 

 

店のナンバーワンが辞めるわけだから、反対されるかと思ったが…

 

 

『そうか…わかった。』

 

 

と、オレの気持ちを受け入れてくれたのだった…

 

 

夜の世界では、店を辞めて帰るとウソをつき、違う店で働くヤツが多い…

 

他の店に、もっと高い給料払うからウチに来てくれ!などの【引き抜き】がある。

 

その為、店を辞める時には、誓約書を書かされたりする…

 

 

この店を辞めて違う店で働いた時が発覚した場合は、罰金100万円を払います

 

 

などの誓約書だ…

 

 

でも。オーナーは、オレに誓約書を書け!と言わなかった。

 

オレがウソを言っているようには見えなかったんだろう。

 

それに、いくら高い給料をもらえても…

 

 

 

オレはもう…

 

この世界に戻るつもりはない

 

 

 

 

オレは、自分のお客さんたちに今月中に辞めて実家に帰ると伝えた。

 

一番辛かったのは、オレにとって一番大きなお客さんだった【サキ】さんだ…

 

 

サキさんは、オレにとって初めてのお客さんで、一番売上に貢献してくれる人だった…

 

2年間ずっと店に来てくれていた。

 

2年間の付き合いもあれば、色々とサキさんの本当の姿が見えてきた…

 

彼女は、シングルマザーで子どもが3人もいる。それなのに、彼女はホストクラブに2年間で、二千万円くらいお金を使ってくれていたのだ…

 

正直、オレには分からなかった…

 

 

小さい子どもが3人もいるシングルマザーが、なぜ二千万円ものお金を使えたのか…

 

 

もちろん本人に聞く事は出来なかったが…

 

 

オレは、同伴やアフターとして、サキさんとよく会っていた

 

彼女の一番下の子の【かよちゃん】と一緒に…

 

かよちゃんは、当時小学2年生で、まだ幼くとても可愛いかった。

 

オレは、かよちゃんとよく遊んだ。

 

かよちゃんも、オレになついてくれて、まだ独身のオレだが自分の子どものように可愛かった。

 

まだ小さいからお父さんが欲しいんだろう…

 

 

ごく普通の家庭は、お父さんとお母さんがいる…

 

かよちゃんもそれを見ているから、お父さんという存在が欲しかったのだろう…

 

かよちゃんは、よくオレに言った…

 

『ねぇ!早くお母さんと結婚して!』

 

と…

 

 

オレは、いつもごまかしていた…

 

かよちゃんは、娘のように可愛いいが、サキさんと結婚する事は出来ない…

 

 

オレは、田舎の家の長男だ…

 

 

田舎は、色々とうるさくて、年が10以上も離れた3人子持ちの女性と結婚するなんてありえない事だ…

 

親の立場もあるし…

 

愛があれは関係ない!なんて言ってられないのだ…

 

 

それはサキさんも分かっていた事…

 

 

だからオレはホストである間…かよちゃんを思いっきり甘えさせてあげようと思っていた…

 

 

いずれ、別れがくるのは分かっていたが…

 

 

 

サキさんも、普段は強気で旦那なんていらないのよ!と言っていた…

 

以前の旦那は、飲み屋の女にハマってしまい、その女と一緒になりたいから別れてくれ…と言われたらしい。

 

だから、子どもたちも本当の父親が嫌いだ…

 

 

だからサキさんは、旦那なんていらない!

と、いつも強気で言っていた…

 

 

 

でも…

 

そんな感じ強気のサキさんも、お店に来て酔っ払った勢いで、弱みを見せる時があった…

 

 

以前、サキさんは、かよちゃんと2人でファミレスへ言った時の事を思い出したようだ…

 

 

 

周りのお客さんは、みんな家族…

 

 

 

そして、楽しそうに食事をしていた…

 

 

 

お父さんとお母さん、子どもたち…

 

 

 

それが普通…

 

 

お父さんとお母さんがいて普通…

 

 

 

 

 

何で…

 

何で私は普通になれないの?

 

みんな…あんなに楽しそうにしてて!!

 

 

 

そう泣きながら弱みを見せている時もあった…

 

 

子どもが小さいから、なおさらだ…

 

 

 

 

サキさんは、小さい子どもが3人もいるのに、もの凄い大金を使っていたのがずっと気になっていた…

 

 

店に来てくれるのは嬉しいが、子どもたちの事が気になっていた…

 

こんなトコでお金なんか使わないで、子どもたちのために使ってほしい…と。

 

 

 

約2年間で…二千万円近く…

 

 

 

 

でも、2年近くなってきた時は、サキさんのお金を使う金額が少なくなってきた…

 

 

たぶん…限界が…きたのだ…

 

 

 

そのせいか…サキさんはウソをつくようになってきた…

 

 

生き分けれになった母親と連絡がついて、お母さんにお金を送るから、これから少し使う金額少なくするね…と。

 

 

オレには、ウソだとすぐにわかった…

 

 

普通の人ならだまされるだろう。

でも、オレはこの世界でいろんな人を見てきた…いろんなウソも聞いてきた…

 

そして、サキさんの性格もわかる…

 

 

サキさんは、ウソを言っている…

 

 

 

オレは『分かったよ!気にしないで!』

 

と言った…

 

 

 

 

またある日…

 

サキさんがお店に来ている日に、オレの別のお客さんが来た…

 

 

そのお客さんは、20万円のボトルを入れてくれた…

 

 

ボトルが入れば、お店の中でコールが起こる。

 

 

【○番テーブルのお客様!○○頂きました!!】

 

 

 

そして、全員で

 

 

【ありがとうございます!!】

 

 

 

とデカイ声で言う。

 

 

これがホストクラブのスタイルだ。

 

高いボトルを入れれば、全員に注目されるのだ。

 

 

今まで、サキさんがこの店で一番お金を使ってくれている【女王】の存在だった…

 

 

きっと…彼女の中にも女王のプライドがあったのだろう…

 

 

サキさんは、こんな発言をした…

 

 

 

 

『私だって!子どもがいなければ1日100万くらい使えるわよ!!』

 

 

 

 

オレは、この言葉に驚いた…

 

 

そして何よりショックだった…

 

 

オレは、サキさんの子どもたちを知っている…

 

 

子どもがいなけりゃ1日に100万使えるだなんて…

 

 

大事なモノを忘れないでくれ…

 

 

 

【女王のプライド】など捨ててくれ…

 

 

 

 

サキさんが、使うお金が少なくなってきた頃から、オレは寝ている時に、こんな夢を見るようになった…

 

 

 

サキさんの貯金通帳が目の前にあり…

 

開いて見ようと…悩んでいる…

 

そして夢が覚めてしまう…

 

 

 

こんな夢を何度もみた…

 

 

このままではいけない…

 

 

オレがホストをやっている以上、サキさんはお金を使い続けてしまう…

 

 

 

子どもたちの為に…

 

 

オレは…消えなくてはいけない…

 

 

 

 

これが、オレがホストを辞めるもう1つの理由だった…

 

 

 

オレは、サキさんに別れを告げる時に

かよちゃんと電話で話した…

 

 

かよちゃんは泣いていた…

 

 

『ごめんね…。かよちゃんのお父さんになれなくて…。お母さんの事をしっかりと守ってあげるんだよ!』

 

 

 

オレも涙が止まらなかった…

 

 

娘のように可愛いがった子…

 

 

いずれ別れがくるのは分かっていたが…

 

 

辛かった…

 

 

かよちゃんには、大人になって幸せな家庭をつくってもらいたい…

 

 

そう願った…

 

 

 

 

 

 

そして。ホスト最後の日…

 

オレは、お客さんや仲間のホストたちから、たくさんの花やプレゼントをもらった…

 

こんな世界だけど、みんないい人たちばかりだった…

 

オレは、周りの人たちに恵まれたんだろう…

 

 

今まで全く無縁で知らない世界だった…

 

 

面接で初めての訪れたこの店のドアが、恐くて開けられなかった…

 

 

でも。オレは、この店で生き抜く事が出来た…

 

 

周りの人たちに恵まれたおかけだ…

 

 

 

オレがホストになろうと思った理由は、以前働いていた【ラフェスタ】と言うビストロの店で、料理と会話を求めてやって来るお客さんたちとふれあうのが楽しかったからだ。

 

そして、誰にも好かれ、誰にも認められる…

 

カリスマ店員【伝説のお姉さん】

 

の存在がオレには大きかったからだ…

 

 

伝説のお姉さんを超えてやる…

そう思い、オレは必死で修行した…

 

そして、いつの間にか…

 

この店はオレにとって狭すぎる…

 

もっと大きな世界に行かなくてはいけない…

 

 

自分が思うに、接客業の最高峰に値するのは【水商売】だ…

 

 

バカが多いだろうが、トップはバカでは出来ないから…

 

銀座の高級感クラブのママさんを見ていれば分かる。あの人たちは、ものすごく努力している。

 

 

だから、オレも水商売の世界でトップになれるような認められる人間になろう!と思いホストの世界に入った…

 

 

 

しかし…

 

 

現実は違った…

 

 

売上がモノを言う世界…

 

 

売上がないヤツは潰れていく…

 

 

お客さんも、以前働いていた店とは全然違う…

 

 

綺麗事だけでは済まない世界だった…

 

 

でも、この経験をして人間的にかなり大きくなれたかな…

 

 

いろんな人間を見てきたから、人を見極める力…

 

 

女を見る力…

 

 

色々とタメになった…

 

 

決して無駄な事ではなかったのだ。

 

 

 

自分にとって、若いうちにしか出来ない挑戦をやり遂げたことに悔いはない。

 

 

オレはもう…やりたい事は全てやった…

 

 

これからは家族を守るために、実家の家業を継ぐのがオレの使命だ…

 

 

 

 

みんなに見送られながら…オレはこの世界を去った…

 

 

 

もうこの世界のドアを開けることはないだろう…

 

 

 

 

ありがとう…

 

 

夜の世界…

 

 

共に過ごした仲間たちよ…

 

 

 

 

to be continued...

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

今回も最後まで読んで頂きありがとうございましたm(_ _)m

 

ホストの話しも完結し、最終回まで残り2話になりますが最後までお付き合いよろしくお願いしますm(_ _)m

 

☆次回は2月23日(日)にアップします☆

 

 

またお会いしましょう!

( ´Д`)ノ~バイバイ


episode102

 

【オレ物語・本丸・第72章】

 

~再出発そして決心~

 

 

 

この物語は、オレの人生の物語であり

すべて実話である。

 

オレが今、こうして生きているすべての意味…

 

1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…

 

そして今がある…

 

 

 

◆【前回までのあらすじ】◆

(常連さまは、スクロールして飛ばしてくださいね!)

 

 

高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…

就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…

 

そんな中…

 

オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…

 

【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!

 

オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…

 

月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…

 

オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…

 

バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…

 

政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…

 

人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…

 

こんな会社、オレが辞めてやる…

 

と、可愛いバイトたちに店を任せて…

オレは会社を去ったのだった…

 

 

大学を卒業して、わずか1年で…

 

また振り出しに戻った…

 

全てをリセットして…

 

新しくスタートしよう!!

 

オレの本当の人生はこれからだ!!

 

そう強く心に誓ったのだったが

 

神は…そっとささやく…

 

『本当の苦しみは…

      これからだよ…』

 

と…

 

会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…

 

 

 

開き直ったオレは、好き勝手にやる事にした…

 

オレは、農家の長男…

いずれは、家業を継がなくてはいけない…

 

だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…

 

そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまい芸能人の夢からも追い出されたオレ…

 

しばらく家業の農業を手伝う毎日…

 

しかし…

 

このままでは、出会いすらない…

 

一生、結婚など出来ないかもしれない…

 

そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…

 

いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…

  

そして、バイトを探していると…

 

小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…

 

無事に採用されたのだったが…

 

この店には、不思議な出来事があった…

 

この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…

 

『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』

 

と…

 

どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…

 

この店は、とても小さな店…

 

しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…

 

オレは、この店を甘く見ていた…

 

この店で認められるには…

 

プラスアルファが必要であると言う事…

 

ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…

 

 

オレは…

 

あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…

 

オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…

 

そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…

 

 

自分色が出せるようになっていたのだ…

 

 

大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…

 

 

その答えが分かった時に、もう一つの答えが…

 

 

 

オレは…

もっと広いステージへ行くべきだ…

 

 

 

オレは接客業が好きなんだ…

だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…

 

 

 

【水商売】だ…

 

 

 

自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…

 

 

今しか出来ない事…

 

 

だったらやってやろうじゃないか…

 

 

 

オレは…

 

ホストになる…

 

 

 

そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…

 

 

東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした。

 

オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストになり2年間店のナンバーワンを務めていた。

 

しかし。とあることがきっかけで引退を決意し、オレは夜の世界を去ったのだった。

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

episode102

 

【オレ物語・本丸・第72章】

 

~再出発そして決心~

 

 

 

 

2年間ホストをやってきたオレ…

 

2年間、店のナンバーワンとして過ごしてきたオレも実家に帰り家業を継ぐ決心をした…

 

オレの家は農家だ。

 

子どもの頃から、親が畑で働いている姿を見ていた…

 

オレんちは、田舎だから農家が多い。

 

でも、子どもの頃から都会とかに住むのがカッコイイと憧れ、将来は農家をやりたいとは、ひとつも思わなかった…

 

オレには姉がいて、姉は子どもの頃から、スチュワーデスになりたいとか、看護婦になりたいとか言いたい放題だった…

 

オレは農家の長男だったから、親父に

 

『将来は百姓になるんだぞ!』

 

と言われていた…

 

冗談かも知れないが、オレは真に受けていたので、オレは将来農家をやるしかないんだと幼い頃から思っていて、将来の夢とか希望とか持てなかった…

 

一番辛かったのが、小学生の頃の文集で

【将来の夢】と書くところがあった…

 

ミニ四駆が好きで、タミヤ模型の会社で働きたい!って思ってたけど…親に怒られそうだし…

 

戦闘機が好きだからパイロットになりたかったんだけど…

 

きっと怒られるだろうし…

 

 

夢があっても夢を持つことができなかった…

 

 

ただ…

 

【将来の夢は農家です】

 

とも書きたくなかったから…

 

 

親父は、野球が好きだから…

 

無難なトコで【将来の夢はプロ野球選手】

 

 

と書いていた…

 

 

プロ野球選手になりたいなんて思った事は一度もない…

 

 

子どもが夢を持つことは大切な事だ。

 

夢があれば、それに向かって頑張れる。

 

オレは、夢が持てなかったから、ずっとテキトウに生きてきた…

 

高校も大学も自分が入れるレベルの学校を選んだだけ…

 

学生が終わり、いざ社会人の世界に放たれた時…

 

 

夢を持っていない者は、路頭に迷う…

 

 

 

 

 

生きる為に職種を選ばず働くか…

 

 

夢が中途半端に残ったまま路頭に迷うか…

 

 

 

 

 

どちらかしかないのだ…

 

 

 

オレは、夢が中途半端に残ったまま路頭に迷う方だった…

 

 

だから今まで、学生が終わってから芸能人を目指したり、ビストロで働いてみたり…

 

ホストになってみたり…

 

 

 

大学卒業して、社会人となり働くのが普通なんだが…

 

 

オレは普通になれなかった…

 

 

でも、今まで好き勝手な事を十分にやってきた…

 

 

親も、何も言わずにオレを好き勝手に生きさせてくれた…

 

 

オレはもう、やりたい事は全てやった…

 

 

満足だ…

 

 

だからオレは、これから家族の為に生きる事にする。

 

 

周りの人たちより、ちょっとスタートが遅れただけだ…

 

 

もう何の悔いもなく、家業を継ぎ、家族の為に生きていく決心がついたのだ。

 

 

 

オレんちは農家だが、会社のような体制である。

 

中国の人がたくさん働いている…

 

パートのおばちゃんもいる…

 

 

昔の農家の体制ではない。人を雇っているだけに、その人たちの生活も支えなければならない。

 

 

中国の人と仕事していると、様々なカルチャーショックがある…

(詳しくは、以前書いたepisodeをご覧ください)

 

 

ま。なんだかんだあっても、ウチで働いてくれる人は宝である…(^_^;)

 

 

 

さて。

 

オレには、高校時代からの付き合いの友人がいる。

 

彼の名は【いっちゃん】

 

いっちゃんとは、高校時代は、クラスが一緒だっただけで遊んではいなかったが、高校を卒業してから、よく遊ぶようになり一番の親友となった。

 

週に3日…4日…くらい居酒屋に飲みに行ったり…

 

いきなり3泊4日で何処かに行こう!と行き先も決めず…

 

 

たどり着いたのが佐渡ヶ島…

 

 

 

また、友人の結婚式で、

『オレがピアノを弾くから、いっちゃんは歌ってくれ!』

 

と、いきなりバンド結成…

 

 

曲は【GLAYのずっと二人で】

 

に決めたんだか、オレはピアノ習い始めて半年のインチキ野郎…

 

いっちゃんは、GLAYなんで聞いたことも歌った事もないインチキ野郎…

 

 

インチキユニットでスタートし、2ヶ月でなんとか間に合わせた…

 

 

友人の結婚で、無事にインチキユニットを成功させた時の感動は嬉しいものだった。

 

友人の結婚式よりも、自分たちの発表会のつもりだった

 

( ゚∀゚ )プヒャヒャヒャヒャ

 

 

 

 

そんなある日。

 

いっちゃんに彼女が出来たのだ!

 

ついに彼女が出来たのだ!!

 

 

彼は、その彼女を本当に大切に思っていた。付き合って間もないのに結婚まで考えていた。

 

本当に一人の女性を愛し続けるという、まさに天然記念物、人間国宝だった…

 

 

しかし…

 

いっちゃんは、急に彼女に別れを告げられてしまった…

 

 

理由は、なんだかよく分からず…

 

 

一方的にフラレたらしい…

 

 

オレは『そんな女、早く忘れていい人探すべよ!!』

 

と、励ましていたが…

 

 

いっちゃんにとっては、ショックが大きかったようだ…

 

 

オレにも分かるよ…オレにも。

 

心底惚れた女を自分のモノに出来たと思ったら、両天秤にかけられて…

 

結局、もう一人の男の方へ行かれてしまった…

 

 

フラレるより、フル方が辛い…

 

なんて言葉を聞いたことがあるが、冗談じゃねぇ!!

 

 

いきなりフラレた方は、どうすりゃいいんだ!!

 

 

フル方は、それなりの準備が出来てんじゃねぇか!!

 

 

フラレる方が絶対に辛いんだ…

 

 

 

オレは、いっちゃんを気分転換させる為に、筑波山に登りに行こう!!と、誘った。

 

 

筑波山は、地元、茨城県で一番高い山である。昔、小学校の遠足で行った以来だった…

 

 

それからというもの…

 

 

オレと、いっちゃんは筑波登山にハマり…

 

何回登ったか分からないくらいだった…

 

 

暇さえあれは筑波山だった…

 

 

 

そんな中…

 

いっちゃんは言った…

 

『オレ、一生に一度は富士山に登ってみたいんだよなぁ〜』

 

と。

 

 

筑波山と、富士山ではエライ差がある…

 

 

筑波山は、877メートル

 

富士山は、3776メートル

 

(;´Д`)

 

 

4〜5倍である…(;´Д`)

 

 

 

オレも富士山には登った事がなかったし、興味はあった。

 

 

オレは、いっちゃんに

 

『よし!考えてるヒマがあんなら、めんどくせぇから登ってくっぺ!!』

 

 

と、富士山制覇を決めたのだった。

 

 

思い立ったら吉日。すぐに行動がオレらのスタイルだった…

 

 

2005年の、8月のお盆休み…

 

オレと、いっちゃんは、初の富士登山へ挑戦した…

 

 

お盆休みだけあって富士山も、ものすごい人だった…

 

狭い登山道は、人間渋滞だった…

 

(;´Д`)

 

 

セオリーな登り方は、お昼頃から5合目を出発し、夕方8合目の山小屋で仮眠。深夜2時からまた頂上を目指し登り始める…

 

そして、午前4時過ぎに頂上へたどり着き、ご来光を見るのだ。

 

ご来光とは、日の出の事である。

 

 

人間渋滞もあって、

 

登りに8時間、下りに5時間…

 

(;´Д`)

 

 

筑波山とは比べものにならない…

 

(;´Д`)

 

 

トイレも仮設トイレで、1回100円を払う…

(今は200円に値上げ…)

 

 

気温の差も半端ない…

 

下界が30度なら、富士山の頂上は2度…

 

下手すりゃ氷点下…(;´Д`)

 

 

さすが日本一である…(;´Д`)

 

 

また、仮眠する山小屋の料金も高くて…

 

1泊8000円…

 

1泊と言っても実際、6時間くらいしか滞在しないが…

 

山小屋に泊まる時に、案内してくれた兄ちゃんが言った…

 

『お二人で、このスペースに寝てください』

 

と…

 

 

おいおい…(-_-メ)

 

畳一枚のスペースに2人で寝るっちゃ〜どういう事だよ!!

 

こんなに他にスペース空いてるだろうが!!

 

 

と、キレていた…

 

 

富士山は酸素が薄い…酸素が薄くなると高山病とか、クライマーズ・ハイになる…

 

オレは、やや?クライマーズ・ハイになっていたようだ…

 

(;´Д`)

 

 

 

さらに、山小屋の兄ちゃんが…

 

『今夜の夕食は、カレーです。』

 

と言ったら…

 

 

 

今夜じゃなくて、いつもだろうがぁ〜!!

 

ヽ(`Д´#)ノ

 

 

と…

 

キレなくていいトコでキレていた…

 

(;´Д`)

 

 

 

クライマーズ・ハイも落ち着いて…

 

 

山小屋の兄ちゃんに

 

『さっきはスイマセンでした…(;´Д`)』

 

と謝りにいった…

 

 

 

山小屋を深夜2時に出発して、頂上へ着いたのが4時過ぎだった…

 

 

メッチャ寒い…(;´Д`)

 

 

気温2度…真夏とは思えん寒さだ…

 

(;´Д`)

 

 

そして、午前4時半を過ぎた頃に、ご来光となった…

 

 

雲の海原から、真っ赤なピンポン玉みたいなのが現れた…

 

日の出は、地平線から現れるのかと思っていたが、富士山の頂上から見る日の出は、手前の雲の中から、現れたのだ…

 

本当に不思議な光景で、これ以上に美しいものはなかった…

 

オレと、いっちゃんは富士山を制覇し、ご来光を見る事ができたのだった。

 

そして、いっちゃんは言った…

 

 

 

『オレ。彼女出来んだぁ〜!』

 

と…。

 

 

 

彼女作るんだぁ〜。じゃなくて…

 

彼女出来んだぁ〜と、いきなりの強気発言…

 

 

フラレた彼女に対して、ようやくフッ切れたみたいだった…

 

 

オレは、いっちゃんが新しくスタートする決心が出来たようで安心した。

 

 

そして、オレも決心しなくてはいけない事がある…

 

 

ホストの時に出会った【まゆちゃん】との結婚を…

 

 

オレと、いっちゃんは富士山に登った事で、新しい決心を共にした…

 

 

いっちゃんは、オレにとって最高の友人だ。

 

 

これ以上の友人はいないだろう…

 

 

オレたち2人は、これからが人生の始まりなんだと言いながら、富士山を下山した…

 

 

 

 

 

お互いに…

 

素晴らしい人生になるようにと…

 

 

to be continued...

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

【次回予告】

 

オレ物語ついに最終回!!

 

長々と書き続けてきた物語もいよいよ最終回になります。私がずっと書き続けてきた理由…

 

全てが最終回の為にあります。

 

次の話しで、私がみなさんに伝えられる事が全てになります。

 

ずっと読んでいただいた方、本当にありがとうございました!

 

m(_ _)m

 

 

 

次回の最終回は、3月2日にアップします。

 

 

 

最後までどうぞよろしくお願いします!

 

( ´Д`)ノ~バイバイ