毎週日曜日の夜に新作を掲載します!(早まる場合もありますが、遅れないようにします)
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最新の更新日:2024年11月17日(日)
全100話くらいありますが...とりあえずここまで...
毎週日曜日の夜に更新しますのでお楽しみに!(早まる場合もあります)
episode81
【オレ物語・本丸・第51章】
~オレ。風水師になる!~
この物語は、オレの人生の物語であり
すべて実話である。
オレが今、こうして生きているすべての意味…
1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…
そして今がある…
♦♦【前回までのあらすじ】♦♦
高校を卒業し、何の目標も持たずに地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…
就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…
そんな中、オレがバイトしているガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…
【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!
オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…
実態は、超ブラック企業だった…
オレは最年少で店長まで上り詰めたのだが、政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…
人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…
こんな会社、オレが辞めてやる…
と、可愛いバイトたちに店を任せて、オレは会社を去ったのだった。
大学を卒業して、わずか1年で…オレは、また振り出しに戻った…
全てをリセットして…
新しくスタートしよう!!
オレの本当の人生はこれからだ!!
オレは、強く心に誓ったのだったが
神は…そっとささやく…
『本当の苦しみは…
これからだよ…』
と…
必死に再就職を目指したオレだったが、何かに邪魔をされてるように、ことごとく失敗...
わかったよ…
そんなに会社員に縁がないんなら…
もうならない…
バカバカしい…
それなら、これからは好き勝手にやらせてもらう…
ついに開き直り、狂った人生の幕開けである...
オレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにした!
しかし、そう簡単にはうまくいかなかったオレ…
エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に所属してしまった...
芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界…
エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…
皆…
全てを犠牲にしてここにいる…
オレには、その覚悟があるか…
自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…
オレには出来ない…
始めから答えは出ていたのだ…
だからオレは…
この世界から身を引いた…
芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農家を手伝う毎日…
しかし…
このままでは、出会いすらない…
一生、結婚など出来ないかもしれない…
そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…
いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…
会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…
そして...
オレは、たまたま求人情報誌で見つけたオシャレなビストロレストランに面接に行き、無事に採用されたのだったが、不思議な出来事があった…
この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…
『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』
と…
どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気で店が繁盛したようである…
まさに【伝説のお姉さん】である。
この店は、とても小さな店…
しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…
オレは、この店を甘く見ていた…
この店で認められるには…
プラスアルファが必要であると言う事…
あの【伝説のお姉さん】のように…
ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…
オレは…
あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…
そしてオレは、【伝説のお兄さん】になるために修行を開始したのだった…
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
episode80
【オレ物語・本丸・第50章】
~オレ。風水師になる!~
ヒマだ…(-.-)
ヒマだ…(-.-)
客が来ねぇだ…(-.-)
この店は料理はうまいのだが、場所があまり良くないので、お世辞にも繁盛しているとは言えない…
ま~。ギリギリかなって…
以前いた伝説のお姉さんの力を持っても客がゼロの日もあったくらいだ…
んで…
また客入りの調子が悪くなってきたので、オーナー(通称シェフ)が悩み始めた…
(*_*;
『あ~。なんで客が来ないんだろう~(泣)』
確かに、シェフの料理は美味いんだが、やはり店の場所に問題がある…
立地的なものと…
あとは…
何かが邪魔をしている…
そう…
目には見えない何かだ…
オレは勝手ながら、自分では不思議な力があると思っている…
勝手ながら思っている…
誠に勝手ではございますが、オレには不思議な力がある…
の…つもりである(-.-)
まずは、オレが勝手に思うに…
店の入り口のドアの前に、西武時代の酒屋みたいな、木の板がバタバタ動くのがついている…
なんか…
コレが客の流れを邪魔していないか…
オレはそう思ったので、シェフに言った…
『入り口のあの板を外してください。なんか…あの板が客の流れを止めてる気がします!』
と…。
それを言ったとたんにシェフは、顔色を変えて言った!!
『そうだ!アレをつけてから、客が減ったような気がする!!((((;゚Д゚))))』
と…
客が入らなくて悩んでいるシェフは、藁をも掴む勢いで、オレの指示に従った…
で…
その夜のディナータイム…
(# ゚Д゚)めっちゃ客来たぁー!!!
(# ゚Д゚)ほ~れ!みろーー!!
(# ゚Д゚)オレの言った通りだーー!!
オレは風水師ではないが、なんとなく良い場所と悪い場所が分かる気がする…
以前ガソリンスタンドで働いていた時もそうだ…
なんでだか知らんが、嫌な場所が分かるのだ…
(;´Д`)
オレの言った通りに、あの西武時代の酒屋みたいな、バタバタ動く木の板を外したら客が来た…
これはどういう事かと言うと…
何事にも、目には見えない【気の流れ】というものがある。
簡単にいえば水の流れと同じである。
気の流れと言うものは、建物の中なら、ドアまたは窓から窓へ流れる。
壁では気の流れが止められてしまう。
この気の流れが良くないと、風水的には運気が良くないとされるのである。
店の入り口に、あの変な板を付けたせいで極端に店の【気の流れ】が悪くなったのだ…
しばらく客入りは良くなるだろうが、これで今までよりプラスになったわけではない。
簡単に言えば、排水管に詰まっていたゴミが取れて、水の流れが良くなって、今まで通りに戻っただけである。
さて…
店の売上げを良くするには、他にも何か風水的に改善しなくてはいけない場所があると思ったので、お客さんがいないヒマな時間に店の建物の周りをウロウロしてみた…
さらに、以前スタンドで働いていた時に学んだ、【お清め】の儀式を始めた…
塩を撒きながら…
(゚Д゚)おぅ!
(゚Д゚)おぅ!
(゚Д゚)おぅ!
すると…
この店は、他の店と壁一枚で繋がっているテナント式の建物で、隣は小さな美容室である…
美容室を覗くと…
|д゚)チラッ
美容室の美魔女のママさんがいて…
『ママさんキレイだなぁ~(*´∀`)♡♡♡』
って…
違う違う…Σ(´∀`;)
只今、【お清め】の儀式中です…(-.-)
しかし…
美容室の美魔女と目が会い…
ニコッ♡
。゜+.(´▽`)。+.゜+・
と笑みを頂き…
『ママさんキレイだなぁ~(*´∀`)♡♡♡』
って…
違う!違う!
(# ゚Д゚)違~~~う!!!
でもな!
でもな!!!
これだけは言える!!
(# ゚Д゚)美魔女が好きだぁぁぁ!!!
誰かオレを清めてくれや…
┐(´д`)┌↻↻↻↻
to be continued…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
今回も最後まで読んで頂きありがとうございましたm(__)m
次回は10月6日(日)に更新します!
またお会いしましょう!
( ´Д`)ノ~バイバイ
episode82
【オレ物語・本丸・第52章】
~手相占い!始めましたぁ~
この物語は、オレの人生の物語であり
すべて実話である。
オレが今、こうして生きているすべての意味…
1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…
そして今がある…
♦♦【前回までのあらすじ】♦♦
高校を卒業し、何の目標も持たずに地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…
就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…
そんな中、オレがバイトしているガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…
【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!
オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…
実態は、超ブラック企業だった…
オレは最年少で店長まで上り詰めたのだが、政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…
人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…
こんな会社、オレが辞めてやる…
と、可愛いバイトたちに店を任せて、オレは会社を去ったのだった。
大学を卒業して、わずか1年で…オレは、また振り出しに戻った…
全てをリセットして…
新しくスタートしよう!!
オレの本当の人生はこれからだ!!
オレは、強く心に誓ったのだったが
神は…そっとささやく…
『本当の苦しみは…
これからだよ…』
と…
必死に再就職を目指したオレだったが、何かに邪魔をされてるように、ことごとく失敗...
わかったよ…
そんなに会社員に縁がないんなら…
もうならない…
バカバカしい…
それなら、これからは好き勝手にやらせてもらう…
ついに開き直り、狂った人生の幕開けである...
オレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにした!
しかし、そう簡単にはうまくいかなかったオレ…
エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に所属してしまった...
芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界…
エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…
皆…
全てを犠牲にしてここにいる…
オレには、その覚悟があるか…
自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…
オレには出来ない…
始めから答えは出ていたのだ…
だからオレは…
この世界から身を引いた…
芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農家を手伝う毎日…
しかし…
このままでは、出会いすらない…
一生、結婚など出来ないかもしれない…
そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…
いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…
会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…
そして...
オレは、たまたま求人情報誌で見つけたオシャレなビストロレストランに面接に行き、無事に採用されたのだったが、不思議な出来事があった…
この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…
『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』
と…
どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気で店が繁盛したようである…
まさに【伝説のお姉さん】である。
この店は、とても小さな店…
しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…
オレは、この店を甘く見ていた…
この店で認められるには…
プラスアルファが必要であると言う事…
あの【伝説のお姉さん】のように…
ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…
オレは…
あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…
そしてオレは、【伝説のお兄さん】になるために修行を開始したのだった…
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
episode82
【オレ物語・本丸・第52章】
~手相占い!始めましたぁ~
オレが働いているこの店…
マスター(通称:シェフ)が作る料理は間違いなく美味い!!
しかし…
店の場所に恵まれていないのが残念なのだ…
さらに客入りが悪化してきたので、オレは自分なりに勉強していた【風水学】を利用し、店の繁盛を試みた…
すると。それが的中し、以前の客の流れになったのだ…
しかし。それで全てが解決したわけでない…
元に戻っただけである…
以前のような客の入りにはなったものの、ヒマな日もある…
またある日のヒマな日…
マスター(通称:シェフ)が、厨房に座り込み…自分の手のひらをジ~っと見ていた…
オレ『シェフ…何やってんですか…?』
(;・∀・)???
するとシェフは…
『自分の手相みてんだ…オレ…いい手相してねぇんだよなぁ…(泣)』
……
手相…???(;・∀・)
手相なんて今まで気にしたこともなかったオレ…
それに見方だってわからんし…
どうせ見たところで、ロクな手相ではあるまい…
今までの人生を考えりゃ分かる…
(-.-)
いい会社には入れないし…
鬼のように会社員に縁がない…
会社に入ったと思ったら、超ブラック企業…
彼女が出来ない呪いにかかってる…
なぜか女たちが近づかず逃げていく…
オレ…変出者じゃないのによ…
(-.-)
電化製品を買えば、かなりの確率で不良品にあたる…原因は不明だ…
大学の時なんか…
パソコンの授業で5時間かかって作ったレポートが…
『これで終わった~!!』
と、エンターボタン押したら…
パソコンがフリーズしやがった…
結局、復活しなくてやりなおし…
中学では野球部だった。練習中に転んで…なぜか左手にグローブつけてるのに、グローブだけで脱出して…左手の親指骨折…
普通…グローブがあるからケガしないだろうが…(-.-)なんでグローブだけ脱出してんだよ…(-.-)
さらにさらに…
狙ったかのように、毎日!毎日!骨折した指に向かってボールが飛んできて…
オレは、まずケガしているからボールが飛んで来ない安全エリアで練習の手伝いをしていたのに...
最後の!最後には!骨折した指にボールが命中…
オレはあの時、神の声が聞こえたよ…
『うわぁ~い!やった!やった~!!』
『ようやく当ててやったよ(^_^)v』
ってな…(-.-)
小学生の時は、買い物に連れて行くから早く帰ってこいと親に言われ…
ルンルン気分で自転車で自宅まで向かう途中に…
鳩に、顔面にウンコを喰らわされた…
もう1回やれ!と言われてもこの確率は不可能だ!!
まだまだあるよ…
まだまだあるよ…
オレの人生なんかクソだ…
(-.-)
オレはウンコマンなんだよ!!!
ウンコマンの未来は、ウンコしかない…
カエルの子はカエル
ウンコはウンコ!
みんな幸せに生きて…
貴様はウンコマンでいやがれ!!
と神に言われてんだよ…
(-.-)
さて…
シェフが手相の本を見て、いくらか分かるみたいなんで、期待はしないがオレの手相を見てもらった…
するとシェフが…
(゚Д゚)『ありゃりゃりゃりゃ~』
と…
ほれみろ…(-.-)
どうせウンコマンって言うんだろ…
(-.-)
シェフ『いい手相してるねぇ~!!』
Σ(゚Д゚)あ~???
このオレが、いい手相してるだと???
ウンコマンじゃねぇのかよ???
Σ(゚Д゚)ウンコマン
てっきり、ウンコマンの人生かと思いきや…
180度反対の事を言われたので、信用できなかったが、自分でも手相の本を買っていろいろと自分の手相を調べてみた…
すると、やはり意外な事にいい事が書いてある!!
こりゃスゴイ!!オレの人生も捨てたもんじゃないな
( ゚∀゚ )♪
今までは確かにウンコマンだったが、これからの人生は、【脱・ウンコマン】に違いない!!
こうしてオレは、風水・手相・人相学と興味を持ち、易者の道へと走り出した…
この易者の勉強がいずれ役に立つとは…まだ知らぬオレだったが…
さて。
ある日のディナータイムの事。
とあるお客さんが来店した…
昔からの常連さんで、同じレストランを経営している若い男性である…
で、シェフが言うには…
『あの人な、手相に詳しいんだよ!』
と…
オレは、自分の手相を見てもらいたいと思い、その人にお願いをして手相を見てもらった…
すると、彼はこう言った…
『う~ん。君はいい手相してるね…』
『たぶん。芸能人か放火魔のどちらかになるな!』
『オレとしては、放火魔になってもらいたいな!』
と…
┌(_Д_┌ )┐ズッデーーーン↻↻↻↻
芸能人か放火魔って…
(*_*;
どちらも大物に違いない…
(*_*;(*_*;(*_*;
でも…
以前、芸能人を目指してダメだったから…
オレに残された道は…
放火魔しかないな…
(-.-)
オレの未来は…
放火魔という事に決まりました…
(≧∇≦)/
to be continued…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
今回も最後まで読んで頂きありがとうございましたm(__)m
本文にもありましたが、今でも手相とか風水学が好きで、本も20冊位持ってます(笑)
おかげで人の手相も見ることが出来て、たぶん200以上の人の手相を見てきたと思います(笑)
占い師ではありませんが、たまにインチキ占い師として活躍します(笑)
次は、生年月日とかで見る占いにもチャレンジしたいんですが、アレを覚えるには時間がかかりそうですね…
そのうち、路上で占い師やりますのでいらしてください(笑)
☆次回は10月13日にアップします☆
またお会いしましょう( ゚∀゚ )
episode83
【オレ物語・本丸・第53章】
~珍客続々~
この物語は、オレの人生の物語であり
すべて実話である。
オレが今、こうして生きているすべての意味…
1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…
そして今がある…
♦♦【前回までのあらすじ】♦♦
高校を卒業し、何の目標も持たずに地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…
就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…
そんな中、オレがバイトしているガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…
【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!
オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…
実態は、超ブラック企業だった…
オレは最年少で店長まで上り詰めたのだが、政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…
人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…
こんな会社、オレが辞めてやる…
と、可愛いバイトたちに店を任せて、オレは会社を去ったのだった。
大学を卒業して、わずか1年で…オレは、また振り出しに戻った…
全てをリセットして…
新しくスタートしよう!!
オレの本当の人生はこれからだ!!
オレは、強く心に誓ったのだったが
神は…そっとささやく…
『本当の苦しみは…
これからだよ…』
と…
必死に再就職を目指したオレだったが、何かに邪魔をされてるように、ことごとく失敗...
わかったよ…
そんなに会社員に縁がないんなら…
もうならない…
バカバカしい…
それなら、これからは好き勝手にやらせてもらう…
ついに開き直り、狂った人生の幕開けである...
オレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにした!
しかし、そう簡単にはうまくいかなかったオレ…
エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に所属してしまった...
芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界…
エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…
皆…
全てを犠牲にしてここにいる…
オレには、その覚悟があるか…
自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…
オレには出来ない…
始めから答えは出ていたのだ…
だからオレは…
この世界から身を引いた…
芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農家を手伝う毎日…
しかし…
このままでは、出会いすらない…
一生、結婚など出来ないかもしれない…
そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…
いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…
会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…
そして...
オレは、たまたま求人情報誌で見つけたオシャレなビストロレストランに面接に行き、無事に採用されたのだったが、不思議な出来事があった…
この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…
『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』
と…
どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気で店が繁盛したようである…
まさに【伝説のお姉さん】である。
この店は、とても小さな店…
しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…
オレは、この店を甘く見ていた…
この店で認められるには…
プラスアルファが必要であると言う事…
あの【伝説のお姉さん】のように…
ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…
オレは…
あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…
そしてオレは、【伝説のお兄さん】になるために修行を開始したのだった…
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
episode83
【オレ物語・本丸・第53章】
~珍客続々~
早いもので…この店で働き始めてから1年と半年が過ぎた…
伝説のお姉さんに負けじと、頑張ってきたんだが…
それなりにオレも伝説のお兄さんに近づいてきたか…?
自分なりの色を出して、この店の看板を背負ってきたつもりだ…
全部が全部、伝説のお姉さんを真似するのでは意味がない…
オレは、オレ…
オレがこの店に入ってから、客層が変わったし、やり方も変わった…
これでいいんだ…
これがオレの色だから…
さて、話しは変わるが…
この店のメニューには…
【シェフにおまかせパスタ】というものがある…
しかし…
これが仇となるとは…
とある日。
お客さんに…
『おまかせパスタってどういうパスタですか?』
と質問されたので…
少々おまちください…!!
ヾ(・ω・`;)ノぁゎゎ
とシェフに聞きに言った…
『シェフ~!おまかせパスタって何ですかぁ???』
すると、シェフは…
『あ゛~↓↓↓↓↓(;´Д`)』
『どうすっかなぁ~(;´Д`)』
と、頭を抱えこんだ…(*_*;
おいおい…
だったらメニューに載せるなよ…
(*_*;
そして、シェフは…
『いいゃ~。エビとイカだぁ~!』
と投げやり…(¯―¯٥)
で…
オレはお客さんに…
『今日は、シーフードパスタらしいです…』
と伝えた…(¯―¯٥)
すると、お客さんは…
『え~!私、エビがダメなんです…』
と…
( ´Д`)んなぁ~~~!!
(# ゚Д゚)エビうまいべよ~!!
(# ゚Д゚)オレは好きだけどなぁ~!!
おまかせパスタ…
おわり…(-.-)
【シェフにおまかせパスタ】
結果…
【あんまりおまかせできませんパスタ】
┐(´д`)┌↻↻↻
おまかせパスタの質問が何度かあり、その度にシェフが頭を抱えるので…
おまかせパスタは、廃止になりましたとさ…
めでたし…めでたし…?
これまたある日…
いつも家族で来るお客さんが来店…
中学生くらいのお兄ちゃんがいるんだが…
そのお兄ちゃんが恐るべし…
メチャ…水を飲む…(+_+)
とりあえず最初にグラスに水を入れて持っていくが…
水を一気飲みする…(*_*;
おいおい…
早ぇ~よ…(*_*;
水がなくなったお客さんには、お洒落な瓶に予め入れて冷した水をついでやるのだが、すぐにまた水を持って行かなくてはいけない…
このお兄ちゃんが来ると…
帰るまでに水を7杯くらい飲む…
(*_*;
忙しい時に、水を飲み干されると…
∑((((((゚д゚;ノ)ノありゃーー!!
また水がねぇ~~~!!!
∑((((((゚д゚;ノ)ノ
忙しいから見なかったフリをしていると…
『スイマセン水ください(^_^)』
と…
∑((((((゚д゚;ノ)ノありゃーー!!!
見ないフリもダメかぁ~~(汗)
そして…
最後には、夢にまで現れて…
お兄ちゃんの前にあるグラスが空っぽになっていた…
(((;´・ω・`)))ガクガクブルブル
オレは、この水飲みあんちゃんがトラウマになっていた…
(((;´・ω・`)))ガクガクブルブル
さて。
この店で1年と半年も働いてると、不思議な事に同業者が見ただけで分かるのである…
ある日…
一人で来店した男性客がいた…
オレは見てすぐに分かったのでシェフに聞いた…
『あの人…同業者っぽくないですか?』
と…
するとシェフは…
『あぁ。あの人は、ビストロ○○のオーナーだ!』
と…
知り合いのようらしい…
料理屋と言うものは、同業者も客として来店し、その店のメニューや店の雰囲気を偵察に来るものである…
自然とオレも、料理界の空気が分かるようになっていたのだった…
で…
さらにある日…
二人のカップル???
いや…
カップルとは認めたくない変な男と美女の組み合わせが来店した…
しかし…
変な男から同業者らしい空気を漂わせている…
さらに変な男は、ペペロンチーノを注文した…
普通の人では分からないかも知れないが…
ペペロンチーノを注文するのは、同業者疑惑が高い…
なぜかと言うと、ペペロンチーノは基本的に味付けが、塩と胡椒のみ…
正確な名称は…
【アーリオオーリオ・ペペロンチーノ】
と言う。
アーリオは、ニンニク
オーリオは、オリーブオイル
ペペロンチーノは、唐辛子
つまり…
具なしで、ニンニクと唐辛子とオリーブオイル、塩&胡椒で味付けしたパスタなのである。
具がないので、味をごまかすことが出来ないので、パスタの原型であるペペロンチーノが旨い店は、本物であると言える…
具がたくさん入っているパスタなんて、ごまかし放題ですよ…(-.-)
この同業者疑惑の変な男は、ペペロンチーノを注文したので、オレはシェフに…
『あの人、同業者っぽいですよ…ペペロンチーノ本気出して作ってください!』
と言ったら…
『よし!わかった!!』
とシェフは本気出してペペロンチーノを作り始めた…
が…
後々…あの変なカップルの話しを聞いていると…
変な男は…
『やっぱりパスタは、ペペロンチーノだよなぁ~!』
とか…
知ったかぶりの会話ばかり…(*_*;
コイツは…
羊の皮を被った…
ヤギだった…↻↻↻
鳴き方は同じね。
(^_^)メェ~
この変な男は、同業者ではなく…
ただのアホらしい…
(;´Д`)
そう…
同業者と、ただのアホは…
紙一重なのだった...↻↻↻
これまた話し変わって…
実はオレの中には悪魔がいる…
小学生の時に、オレが大笑いしている時に…
『今!口の中に悪魔みたいなのがいた!』
と友達に言われた事がある…
Σ(゚Д゚)?
槍を持って、ケ~ッケッケ!!
(*`艸´)
みたいな…
いる…オレの中に悪魔がいる…
食事をしているお客さんを見ていると…
たまに思う…
考えてしまう…
この人を後ろから、トレーで頭叩いたら…
どうなるんだろうか…
楽しそうに食事している人を、いきなり後ろからバシ~!!っと頭叩いたら…
ヽ(`Д´☆ガッ■━⊂(・∀・ ) 彡
どうなっちゃうんだろうか…
または…
ピクニックで、楽しそうにお弁当食べている家族を襲撃して、おにぎりを奪って逃走したら…
どうなるんだろうか…
きっと子どもは、夏休みの思い出の作文にこう書くだろう…
【楽しいピクニックだったけど、変な人におにぎり取られて悲しかったです…】
って…
ダメだ…
ダメだ…
オレの中の悪魔が囁きかける…
(*_*;
オレはこの悪魔と格闘しながら生きていかなくてはいけない…
(;´Д`)↻↻↻
誰か…
オレの中の悪魔を退治してくれ…
(;´Д`)
to be continued…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【次回予告】
旅立ちの予感…
オレは次のステージへと旅立つ決心をする…
☆次回は、10月20日にアップします☆
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました
m(__)m
今回は短編な話しがいくつか並びました…
次回は、旅立ちの決心!最終ステージへと向かいます!
もうすぐ終わるか…?
(笑)
どうか最後までお付き合いよろしくお願いします
m(__)m
episode84
【オレ物語・本丸・第54章】
~旅立ちの時~
この物語は、オレの人生の物語であり
すべて実話である。
オレが今、こうして生きているすべての意味…
1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…
そして今がある…
♦♦【前回までのあらすじ】♦♦
高校を卒業し、何の目標も持たずに地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…
就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…
そんな中、オレがバイトしているガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…
【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!
オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…
実態は、超ブラック企業だった…
オレは最年少で店長まで上り詰めたのだが、政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…
人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…
こんな会社、オレが辞めてやる…
と、可愛いバイトたちに店を任せて、オレは会社を去ったのだった。
大学を卒業して、わずか1年で…オレは、また振り出しに戻った…
全てをリセットして…
新しくスタートしよう!!
オレの本当の人生はこれからだ!!
オレは、強く心に誓ったのだったが
神は…そっとささやく…
『本当の苦しみは…
これからだよ…』
と…
必死に再就職を目指したオレだったが、何かに邪魔をされてるように、ことごとく失敗...
わかったよ…
そんなに会社員に縁がないんなら…
もうならない…
バカバカしい…
それなら、これからは好き勝手にやらせてもらう…
ついに開き直り、狂った人生の幕開けである...
オレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにした!
しかし、そう簡単にはうまくいかなかったオレ…
エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に所属してしまった...
芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界…
エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…
皆…
全てを犠牲にしてここにいる…
オレには、その覚悟があるか…
自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…
オレには出来ない…
始めから答えは出ていたのだ…
だからオレは…
この世界から身を引いた…
芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農家を手伝う毎日…
しかし…
このままでは、出会いすらない…
一生、結婚など出来ないかもしれない…
そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…
いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…
会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…
そして...
オレは、たまたま求人情報誌で見つけたオシャレなビストロレストランに面接に行き、無事に採用されたのだったが、不思議な出来事があった…
この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…
『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』
と…
どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気で店が繁盛したようである…
まさに【伝説のお姉さん】である。
この店は、とても小さな店…
しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…
オレは、この店を甘く見ていた…
この店で認められるには…
プラスアルファが必要であると言う事…
あの【伝説のお姉さん】のように…
ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…
オレは…
あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…
そしてオレは、【伝説のお兄さん】になるために修行を開始したのだった…
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
episode84
【オレ物語・本丸・第54章】
~旅立ちの時~
会社員と言う名の、【ちゃんとした仕事】に全く縁がなかったオレ…
どう頑張ってもなれない…
だからオレは、バイトでもいいから自分の好きな仕事、やりがいのある仕事を求めてこの店に入った…
ところが、バイトだと甘く見ていた仕事だったが…
この店には【伝説のお姉さん】という人の存在があり、【人間性】を教えられた…
オレが今まで求めていたものは、
●ちゃんとした会社に入る事
●安定した収入が得られる事
●世間一般的に認められる立場にいる事
この事ばかりだった…
もちろん。これはこれで大切な事なんだが、オレはこの店に入って、目からウロコが落ちたと言うか、もっと大切なものを見つけた…
全てが【形】ばかりにこだわっていたオレ…
でも違う…
もっと大切なものがあった…
もっと勉強しなくてはいけないものがあった…
そして…
今は、もっと自分を自分らしく、自分以上に成長させる時期であり、チャンスであると気がついた…
確かに、【ちゃんとした会社】に入っていれば、それなりに身分は安定するのかも知れないが、それは第三者的な見方をしただけの話しである…
本人は、どうなのか…?
本当にその仕事を楽しんでいるのか?
やりがいをもっているのか?
生活のため、生きるために働いているだけなのか?
何十年後に、自分の人生を振り返って後悔しないのか?
オレは今、世間一般的に見れば、好き勝手な事をやっている、ただのフリーターにしか見られない…
大学も卒業しているのに、フリーターでテキトウに生活している…
そう思われてもおかしくない…
でも違うんだ…
オレは、今しか出来ないことをやっている…
大学を卒業して、ずっと同じ会社で働いている人に比べて、何十倍もの経験を手に入れる事ができている。自分の将来に大きくプラスになるに違いない…
オレはこの店に、入ってそう思ったのだ…
【伝説のお姉さん】に負けないよう、オレもこの店のお客さんたちに認められようと努力したつもりだ…
そして、いつの間にか【自分の色】というものが出始め、オレもお客さんたちに認められるようになった…
伝説のお姉さんを全て真似ては意味がない…
自分なりの色を出して、自分なりの世界を作っていくのが大切なんだ…
自分では気が付かなかったが、オーナー(通称:シェフ)は、言った…
『君が入ってから、オレもたくさんの友達が出来たし、毎日が楽しくなったよ!』
と。
オレが働き始まってから、オレの友達もたくさん店に来てくれて、シェフと仲良くなっていた。歳は関係なく、冗談言える仲になり、定休日とかには、みんなで筑波山へ登山に行ったり年齢差を感じられず楽しく過ごせたのだった…
仕事の時も、毎日楽しく出来て、全てのお客さんたちと、家族のような友達のような…
それくらいの空気で毎日仕事をする事が出来た。
オレは、この仕事が本当に楽しかった…
以前のガソリンスタンドで働いている時には、こんな気持ちになった事がなかったのだ…
同じ接客業でも全然違う…
ガソリンスタンドの時は、ただお客さんに必要なだけの接客しかしていなかった…
だから、【ただの仕事】的な感覚でしかいられなかった…
しかし。この店は違う…
接客業だが、ただの接客業ではない…
この店のお客さんは、人とのコミュニケーションを求めてやってくるのだ…
お客さんは、この店に来る事を楽しみにているのだ…
だから毎日が楽しい…
この店の給料は安いが、給料なんて気にならなかった。それ以上に得るものが大きかったからだ…
オレは、この店に入って本当に良かった…
自分の考えを改めさせられたのだ…
この店で働いているのは、すごく楽しい!
たくさんのお客さんとも仲良くなれた。
オレの友達たちもたくさん集まってきてくれて、本当に楽しい店になった…
シェフは言った…
君は、もう【伝説のお姉さん】を超えているよ!
と…
自分では気が付かなかった…
シェフに、そう言ってもらえた事…
それは、オレ自身が成長したという事なんだと…
この店で働く事が本当に楽しい!
これが一生続いてもいいと思うくらいだ。
でも…
ある日突然…
オレの心の片隅に、何かが囁きかけるように感じた…
『もうこの場所は、オレにとっては狭い…』
『もっと広い場所へ行くのだ…』
『さらなる飛躍を求めて旅立つのだ…』
なんか…
そんな言葉が聞えた気がした…
オレは…
次のステージへ進んだ方がいい…
もっと広い世界へ…
もっと自分を成長させろ…
もっと自分を試してみろ…
今しか出来ないのだから…
オレは、人と関わる仕事が好きなんだと思う…
毎日デスクワークの仕事より、いろんな人と接しながらやっていった方が楽しいのだろう…
この店で働いて、接客業という楽しさを知った…
では、もっと上を目指すには…?
もっとレベルの高い場所での接客業とは…?
ホテルマンか?
高級レストランか?
いや。違う…
オレが思うに、接客業の最高峰に値する仕事とは【水商売】だ…
水商売とは、一般的に飲み屋だが、オレは水商売の人間を甘くは見ない。
飲み屋によってもレベルがある…
本当にバカな人間がやっている店もあるが、その反面、努力が必要な店もある。
よくテレビで、銀座の高級クラブのママさんを特集でやっているが、あの人たちは本当に努力している。
政治家を相手にするから、毎日の勉強を欠かさない。お客さん一人一人に対して、丁寧な対応と管理をする。一度来店したお客さんでも、顔や特徴、好きな話題とかもノートに書き残して、次に来てもらった時に、すんなり対応できるようにしている。また、お客さん一人一人に対してメールや手紙などをマメに出している。
水商売で働く人間にも、いろんな人間がいるが、上に立つものは本当に努力をした者なんだ。
水商売には、下の下の人間だっていくらでもいる…
しかし。バカには絶対に成功出来ない仕事なのだ…
水商売とは、お客が酒を飲みにくるのではない…
人とのコミュニケーションを求めてやってくるのだ…
人に認められなければ、絶対にこの世界では生きていけない。なぜなら、売り物は酒でもなく、料理でもなく、【自分】なのだから…
だからオレは、水商売は接客業の最高峰に値すると思う。
オレが、水商売の世界に入ったらどうなるのか…
普段から酒も飲まないし、飲み屋にすら行ったこともない…
全く縁のない世界、全く知らない世界…
そこへオレが飛び込んだらどうなるのか…
接客業の最高峰で生きていけるのか…
今しか出来ないんなら、全く知らない世界へ飛び込んでみようじゃないか…
オレは…
ホストを目指すことに決めた…
to be continued…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【次回予告】
~ホストへの道~
☆次回は10月27日にアップします☆
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
さて、伝説のお姉さんとの出会いをきっかけに、オレの進む方向が大きく変わってまいりました(笑)
そして、ついにオレ物語の最終章へ入ります。
もう少しお付き合い頂ければ幸いです♪
またお会いしましょう!
( ´Д`)ノ~バイバイ
episode85
【オレ物語・本丸・第55章】
~ホストへの道~
この物語は、オレの人生の物語であり
すべて実話である。
オレが今、こうして生きているすべての意味…
1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…
そして今がある…
♦♦【前回までのあらすじ】♦♦
高校を卒業し、何の目標も持たずに地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…
就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…
そんな中、オレがバイトしているガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…
【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!
オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…
実態は、超ブラック企業だった…
オレは最年少で店長まで上り詰めたのだが、政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…
人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…
こんな会社、オレが辞めてやる…
と、可愛いバイトたちに店を任せて、オレは会社を去ったのだった。
大学を卒業して、わずか1年で…オレは、また振り出しに戻った…
全てをリセットして…
新しくスタートしよう!!
オレの本当の人生はこれからだ!!
オレは、強く心に誓ったのだったが
神は…そっとささやく…
『本当の苦しみは…
これからだよ…』
と…
必死に再就職を目指したオレだったが、何かに邪魔をされてるように、ことごとく失敗...
わかったよ…
そんなに会社員に縁がないんなら…
もうならない…
バカバカしい…
それなら、これからは好き勝手にやらせてもらう…
ついに開き直り、狂った人生の幕開けである...
オレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにした!
しかし、そう簡単にはうまくいかなかったオレ…
エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に所属してしまった...
芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界…
エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…
皆…
全てを犠牲にしてここにいる…
オレには、その覚悟があるか…
自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…
オレには出来ない…
始めから答えは出ていたのだ…
だからオレは…
この世界から身を引いた…
芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農家を手伝う毎日…
しかし…
このままでは、出会いすらない…
一生、結婚など出来ないかもしれない…
そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…
いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…
会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…
そして...
オレは、たまたま求人情報誌で見つけたオシャレなビストロレストランに面接に行き、無事に採用されたのだったが、不思議な出来事があった…
この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…
『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』
と…
どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気で店が繁盛したようである…
まさに【伝説のお姉さん】である。
この店は、とても小さな店…
しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…
オレは、この店を甘く見ていた…
この店で認められるには…
プラスアルファが必要であると言う事…
あの【伝説のお姉さん】のように…
ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…
オレは…
あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…
そしてオレは、【伝説のお兄さん】になるために修行を開始したのだった…
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
episode85
【オレ物語・本丸・第55章】
~ホストへの道~
バイトだけのつもりで入ったこのオシャレなビストロレストラン…
しかし。この店には【伝説のお姉さん】という存在があった…
ただの接客業かと思っていたのだが、この店のお客さんたちは、店員とのふれあいを求めてくる人ばかりだった…
ただ料理を運んで、お会計して…
それだけではダメだったのだ…
20人も入れない小さな店なんだが、ものすごく大きな力が必要とされる…
それは、お客さんを心から満足させるということ…
また来たい!またあの店員さんに会いたい!
と思わせると言うより、思ってもらえるような人間になること…
この小さな店で、オレはものすごく大きなものを学んだ…
伝説のお姉さんを、いつかは超えてやると思い、この店で本当に心からお客さんを好きになった…
そして、いつの間にやら、この店で2年近く働いていた…
そして、いつの間にやら、この店は…
【オレの色】になっていたのだ…
オーナーのシェフは、言った…
『君はもう伝説のお姉さんを超えたよ』
と…
オレは初め、伝説のお姉さんに勝つ事を目標にしていたが、今となって思う…
接客の勝ち負けではない…
自分自身の色を出し、お客さんに喜んでもらえるのが一番大切だという事…
伝説のお姉さんは、伝説のお姉さん。
オレは、オレ。
人それぞれ違うのだ…
オレはこの言葉を見つけた時に、同時にこう思ったのだ…
この店は、オレにとってはもう狭い…
もっと大きなステージにいくのだ…
そう思った…
毎日が本当に楽しい仕事なんだが、オレはもっと上を目指したいと思った…
オレは本当に接客業が好きなんだ…
では、接客業の最高峰にあたるものは何か…
高級レストランか…
高級ホテルか…
違うな…
自分自身が認められなければ絶対に生きていけない世界…
それは水商売だ…
売り物は自分だ…
レストランの料理でもなく、綺麗なホテルに泊まるわけでもなく…
水商売とは、自分自身が求められるのだ…
水商売といっても、バカな人間もたくさんいる…
しかし。本当のトップは違う…
ものすごい努力をしている…
銀座の高級クラブのママさんたちのように…
オレはあの人たちみたいになれるのか…
ごまかしが効かない世界…
自分がダメなら生きていけない世界…
オレは挑戦してみたい…
全く知らない世界へ…
オレは、オーナーのシェフに次を目指したいと伝えた…
するとシェフは…
『思いっきりやってこい!』と肩を押してくれた…
オレは、この店を引退する事にした…
オレがこの店で働く最後の日…
シェフをはじめ、オレの友達たち、この店で出会ったお客さんたち…
たくさんの人たちが集まってお別れ会をやってくれた…
シェフは言った…
『これが君の力なんだよ!』
と…
本当に嬉しかった…
ありがとうシェフ…
そして仲間たち…
たくさんの人たちに送られて、オレは次のステージへと旅立ったのだ…
◆◆◆Final Stage◆◆◆
接客業の最高峰に値する水商売…
オレは【ホスト】と言う仕事を求め、準備に入った…
当時、テレビによく出ていた六本木の有名ホストクラブのオーナーがいたので、オレはその店で働きたいと思っていた…
しかし。オレは田舎者…
仕事はどうあれ…
東京で生きてるのか…
(*_*;
とりあえず、電車に乗って茨城から東京の六本木へ行ってみた…
テレビでしか見たことのない街…
デカ過ぎる…
(*_*;(*_*;(*_*;
当時、六本木ヒルズが建設中で…
見上げると…
メチャデカイ...
(*_*;(*_*;(*_*;(*_*;
こんなビル…
茨城にあるわけがない…
さて。
店の場所を調べたんで、目的地に着いたのだが…
なんか…
外にホストがいっぱいいる…
コワイ…(*_*;
とりあえず…
店を見たという事で…
いいや…(*_*;
それ以前に、東京に住むんだから…
アパートを探さなくてはいけない…
どうやって探すんだ…
(*_*;(*_*;(*_*;
オレは、スーパー田舎者なんで、アパートの探し方も知らない
(*_*;(*_*;(*_*;
とりあえず…
不動産屋か…( ゚д゚)?
そこいら辺にあった不動産屋に入ってみたのだが…
他にお客さんも何人かいて、店員が来なかった…
(*_*;(*_*;(*_*;
なんか…
なんかね…
わけわかんなくなってきた…
(*_*;(*_*;(*_*;
東京デカイし…
何からやっていいんだか分からんし…
今日は…
帰るか…(*_*;
せっかく東京へ来たのに、頭がゴチャゴチャになり、帰ってしまった…↻↻↻
何しに来たんだか…
東京でホストをやろうと思っていたんだが、なんでだか1歩が踏み出せなかった…
さて…
それから数日後…
地元の繁華街(一応、茨城では1番の繁華街である)に、知り合いが店を出したから飲みに行かないか?と、元会社の先輩に誘われたので行くことにした…
ホントにオレ…酒飲まない人で、ましてや繁華街の飲み屋なんか行ったこともない…
キャバクラ、クラブ…行ったこともない↻
以前の会社で、謎のフィリピン人の店に行ったくらいだ(笑)
そんな人間がホストをやろうだなんて…
いきなり火星で仕事するようなもんである…
さて。
先輩の知り合いの飲み屋に着いた…
カウンターバーで、飲み屋のお姉さんと一緒に飲む店だった。
オレは、東京でホストをやりたいと言った…
すると…
お店のお姉さんたちや、和田勉に似たオーナーのオヤジが言った…
『とりあえず、この街でやってみろ!東京は、それからでも遅くはない!』
と…
なるほど…
確かに、いきなり見知らぬ土地へ行き、見知らぬ世界で働くよりは、地元でやってみてからでもいいのか…
オレはそう思った…
それよりも何より…
こうやって色々と話していると、地元の人間の温かさがよく分かる…
地元も悪くない…
そう思ったのだった…
和田勉に激似のオーナーのオヤジが言った…
『この近くに、【源氏】と言う地元では1番デカイ老舗の店があるから、そこでやってみろ!』
と…
【源氏】…たしか聞いた事あるな…
こうしてオレは、地元で1番デカイ老舗のホストクラブで働こうと決めたのだった…
店に電話して、面接の予約をした…
ホストクラブは、夜に営業してるから夜10時に面接だった…
そして、面接当日…
なんせ夜10時から面接なんで、時間を持て余してしまったので、オレはこの前まで働いていた店に立ち寄った…
店がヒマだったようなんで、シェフと話しをした…
『今から面接なんです。オレ…やっていけるのかな…』
するとシェフは…
『大丈夫だ!思いっきってやってこい!』
と言った。
シェフに励ましの言葉をもらって少し楽になったが…
それでも面接が近づくに連れて、不安と言うか、恐い気持ちが大きくなっていった…
色々と会社の面接を受けた事のあるオレだったが…
こんな気持ちになるのは初めてだった…
夜の世界だから、恐い世界なのかも知れない…
どんな人間がいるのかも分からない…
何も分からない…
何も知らない…
なぜオレは、そこへ行こうとしているのか…
不安だけが積み重なっていった…
そして、面接の時間がやってきた…
この店は、繁華街のビル3階にある。
オレは、ビルの階段を登って3階へ向かった…
なぜか1歩1歩がすごく重かった…
そして、3階へたどり着き…
地元で1番デカイ老舗ホストクラブ【源氏】のドアがそこにはあった…
ここか…
オレは、この扉を開ける瞬間までが1番恐かった…
ここから先は知らない世界…
オレはどうなってしまうのか…
オレは…
思い切って、その扉を開けたのだった…
to be continued…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
☆次回は11月3日にアップします☆
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!いよいよ最終章に入りました!
いつもありがとうございます
٩(๑´3`๑)۶
またお会いしましょう
( ´Д`)ノ~バイバイ
episode86
【オレ物語・本丸・第56章】
~知らぬ世界へ~
この物語は、オレの人生の物語であり
すべて実話である。
オレが今、こうして生きているすべての意味…
1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…
そして今がある。
◆◆◆【前回までのあらすじ】◆◆◆
高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…
就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…
そんな中…
オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…
【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!
オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…
月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…
オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…
バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…
政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…
人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…
こんな会社、オレが辞めてやる…
と、可愛いバイトたちに店を任せて…
オレは会社を去ったのだった…
大学を卒業して、わずか1年で…
また振り出しに戻った…
全てをリセットして…
新しくスタートしよう!!
オレの本当の人生はこれからだ!!
そう強く心に誓ったのだったが
神は…そっとささやく…
『本当の苦しみは…
これからだよ…』
と…
会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…
とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…
なんと!
本社から【不採用】の知らせが…
なんなんだよ…
オレって、そんなに会社員に縁がないのか…
採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…
わかったよ…
そんなに会社員に縁がないんなら…
もうならない…
バカバカしい…
そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…
オレは、農家の長男…
いずれは、家業を継がなくてはいけない…
だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…
そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…
芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…
エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…
皆…
全てを犠牲にしてここにいる…
オレには、その覚悟があるか…
自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…
オレには出来ない…
始めから答えは出ていたのだ…
だからオレは…
この世界から身を引いた…
芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…
しかし…
このままでは、出会いすらない…
一生、結婚など出来ないかもしれない…
そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…
いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…
会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…
そして、バイトを探していると…
小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…
無事に採用されたのだったが…
この店には、不思議な出来事があった…
この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…
『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』
と…
どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…
この店は、とても小さな店…
しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…
オレは、この店を甘く見ていた…
この店で認められるには…
プラスアルファが必要であると言う事…
ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…
オレは…
あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…
オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…
そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…
自分色が出せるようになっていたのだ…
大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…
その答えが分かった時に、もう一つの答えが…
オレは…
もっと広いステージへ行くべきだ…
オレは接客業が好きなんだ…
だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…
【水商売】だ…
自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…
今しか出来ない事…
だったらやってやろうじゃないか…
オレは…
ホストになる…
そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
episode86
【オレ物語・本丸・第56章】
~知らぬ世界へ~
東京でホストをやろうとしたオレ…
しかし、東京を下見に行ったが…
右も左も分からず、逃げるように帰ってしまった…
とあるきっかけで、地元の人間の温かさを感じ、とりあえず地元でやってみようと考えたオレ。
県内では、一番の繁華街にある一番の老舗【源氏】という店…
オレはこの店で働こうと、面接へ向かった…
繁華街の飲み屋にすら行ったことのないオレ…
全く何も知らない世界…
夜の世界だから【かたぎ】ではないことは分かっている…
なぜオレは、この知らない恐い世界へ飛び込もうとしているのか…
そんなことも考えたりした…
面接の時間になり、オレは【源氏】の入っている繁華街のビルへ向かった…
店は3階にある。オレはビルの階段を登りながら、だんだん恐怖が増してきた…
そして3階にたどり着き、目の前にそびえ立つ【源氏】の入り口…
このドアを開ける瞬間が一番恐怖に満ちていた…
ここから先は知らない世界…
そして、オレは思い切って、この扉を開いたのだった…
ガッチャ…
チリン♪チリン♪とベルが鳴った…
『いらっしゃいませ!』
と声がして、一人のホストが迎えにきた…
オレは…
『すいません。面接の予約をしていた者です。』
と言った…
すると、迎えにきたホストは…
『こちらへどうぞ!』
と案内してくれた…
開店前らしく、まだ店にはお客さんがいなかった…
オレは案内された席に着くと、すぐに店のオーナーが現れた…
50代くらいのおっちゃんだ…
見た感じ、とあるテレビ局のプロデューサーに似てるが
【経営者】って感じがする…
さて。面接が始まった…
オレは履歴書を見せたが、オーナーは大して履歴書を見ていない…
そう。
この世界は、学業とか、職歴とかそんなものは関係ない世界…
実力のある者、稼げる者しか生きていけない世界だから…
オーナーは言った…
『この仕事は、自分の稼ぎ次第で給料になります。交通費とかも出ません。自分で頑張れば頑張るだけ報われます。』
と…
それは覚悟していた…
そして、オーナーは…
『では採用します。いつから働きますか?今からでもいいですよ。』
と言った…
なんと…今から…???
さすが夜の世界…
オレは、いつから働こうが同じだと思ったので…
『今から働かせてください!よろしくお願いします!』
と言った…
オーナーは…
『わかりました。では頑張ってください。』
と席を立った…
こうしてオレは…
あっという間にホストになったのだ…
次に、店長という名の役職のホストが現れた…
オレは、飲み屋の事は何も知らないので、1から教えてもらう事になった。
店長は言った…
『こっちに来て!飲み物の作り方を教えるから。』
と、店のカウンターへ案内された…
カウンターへ向かう途中に、厨房の入り口がある…
覗くと、パンチパーマのメガネのおっちゃんがいた…
どうやら、厨房担当のおっちゃんらしい…
うわぁ~(*_*)
なんか…おっかね~人がいる(汗)
オレは、厨房のおっちゃんに…
『今日から入りました…よろしくお願いします…』
と言うと、厨房のおっちゃんは黙ってうなずいた…
しかし。
オバケのQ太郎に出てくる、ラーメン大好きコイケさんに似ている…
コイケさん…
しかし。おっちゃんの名前は…
【イチロー】さんだった…
タイムカードに…
【イチロー】って書いてあった…
さて。
店長に1から教えてもらった…
お客さんが来店したら、温かいおしぼりを渡す。
そして、お通しみたいなカンジで、スナックの盛り合わせを出す…
さらに、ピッチャーに入れた水とアイスを出す…
店長が、アイスを始めに出すと言ったんでオレはビックリした…
いきなりアイスを出すんですか?
( ゚д゚)?
オレのアイスは、アイスクリーム…
飲み屋のアイスは、氷…
そりゃ、どう考えたって…
いきなりアイスクリーム出す店なんかあるかい…
(*_*;
サーティワンじゃねぇ~んだよ
(*_*)
ここで、1つ業界用語を覚えました…
さらに、お客さんの前では始めに…
『いらっしゃいませ。源氏へようこそ。』
と言って、片膝ついて挨拶するのである…
まさにテレビで見る世界である…
とりあえず…
なんだかんだ、一通りの流れを教えてもらった…
まだ全て把握してないが…
(*_*;
そして、店長が言った…
『キミ。名前何にするの?』
と…
( ゚д゚)名前???
そうか…
こういう世界って、芸能人みたいに芸名があるんだ…
普通、本名を使うやつはいないな…
ちなみに、【芸名】ではなく…
【源氏名】と言う…
オレは、とっさに思いついて…
【輝(テル)】にします。
と言った…
GLAYのテルが好きだったもんで…
ただそれだけ…
こうしてオレは…
面接に来て、いきなり【輝】という源氏名を持つホストとして出発したのだった…
なんか…
映画【千と千尋の神隠し】で、千尋が湯婆婆に…
『今日からお前は【千】だ!』
と言われて働き始まった気分だった…
to be continued…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
今回も最後まで読んで頂きありがとうございましたm(__)m
水商売の世界はホントなにも知らない世界でした…
昔、何を考えて思ったのか…
『次に生まれ変わったらホストやろう!』
って思ってました(笑)
次に生まれ変わったらって…
前世を覚えてたら凄いですがね…
(*_*;
しかし。前世を覚えてて、生まれ変わっても虫だったりしたらダメですね…
(*_*;
とりあえず…若いうちに何でもやっといた方が後々役に立つし、年取ってから人生の暴走
しなくて済む気がします(笑)
みなさんも、やれることは今のうちにやっといてくださいね♪
次に生まれ変わっても虫だったら何も出来ないですよ(笑)
☆次回は、11月10日にアップします☆
またお会いしましょう!
( ´Д`)ノ~バイバイ
episode87
【オレ物語・本丸・第57章】
~輝伝説始まる~
この物語は、オレの人生の物語であり
すべて実話である。
オレが今、こうして生きているすべての意味…
1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…
そして今がある…
◆【前回までのあらすじ】◆
高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…
就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…
そんな中…
オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…
【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!
オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…
月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…
オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…
バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…
政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…
人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…
こんな会社、オレが辞めてやる…
と、可愛いバイトたちに店を任せて…
オレは会社を去ったのだった…
大学を卒業して、わずか1年で…
また振り出しに戻った…
全てをリセットして…
新しくスタートしよう!!
オレの本当の人生はこれからだ!!
そう強く心に誓ったのだったが
神は…そっとささやく…
『本当の苦しみは…
これからだよ…』
と…
会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…
とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…
なんと!
本社から【不採用】の知らせが…
なんなんだよ…
オレって、そんなに会社員に縁がないのか…
採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…
わかったよ…
そんなに会社員に縁がないんなら…
もうならない…
バカバカしい…
そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…
オレは、農家の長男…
いずれは、家業を継がなくてはいけない…
だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…
そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…
芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…
エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…
皆…
全てを犠牲にしてここにいる…
オレには、その覚悟があるか…
自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…
オレには出来ない…
始めから答えは出ていたのだ…
だからオレは…
この世界から身を引いた…
芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…
しかし…
このままでは、出会いすらない…
一生、結婚など出来ないかもしれない…
そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…
いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…
会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…
そして、バイトを探していると…
小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…
無事に採用されたのだったが…
この店には、不思議な出来事があった…
この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…
『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』
と…
どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…
この店は、とても小さな店…
しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…
オレは、この店を甘く見ていた…
この店で認められるには…
プラスアルファが必要であると言う事…
ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…
オレは…
あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…
オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…
そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…
自分色が出せるようになっていたのだ…
大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…
その答えが分かった時に、もう一つの答えが…
オレは…
もっと広いステージへ行くべきだ…
オレは接客業が好きなんだ…
だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…
【水商売】だ…
自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…
今しか出来ない事…
だったらやってやろうじゃないか…
オレは…
ホストになる…
そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
episode87
【オレ物語・本丸・第57章】
~輝伝説始まる~
ホストを目指したオレ…
東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…
そして、面接してすぐに…
そのままホストとして働くことになった…
なんか…あっという間だった…
オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…
面接後、店長に一通りの流れを教えてもらい【ホスト輝】のスタートである…
時間は夜の1時になった。
この店の営業時間は、夜1時~朝6時までである…
完全に深夜営業である…
(*_*;
なんで、そんな時間帯なのかと言うと…
普通、飲み屋とは夜8時位からスタートなのだが、ホストの店に来るお客さんは、普通の飲み屋が終わって、飲み屋の女性たちが飲みに来るからである…
ホストの店も、店によっては早い時間帯に店を開ける所もあるが、ウチの店は2部制で、1部はキャバクラとして使っているからである…
キャバクラ→ホストに店が切り替わるのである。
1部のキャバクラは、ハッキリ言って儲かっていない…
ギャバ嬢が、みんなアホだからだ…
(-.-)
接客態度見てても…
アホだ(-.-)
オレは、接客業だけで生きてきた男…
以前の店にいた【伝説のお姉さん】の足元にも及ばない
(-.-)
そう思うと、いかにオレが今までレベルの高い店にいたのだと、つくづく思った…
オレは接客業の最高峰に値するのは、水商売だと思っている。
しかし。水商売で働く人間もピンからキリまでだ…
本当のトップという者は、全く別だ…
さて。
オレは、今まで飲み屋になんか行ったことがない人間…
飲み屋の金額なんて全く知らない…
メニュー表を見てみると…
まずは【セット料金】3,000円…
なんだ?(゚Д゚)?
セット料金ってのは…???
先輩ホストに聞いてみると…
要するに基本料金…
店に来て、座っただけの料金…
よく言う【座っていくら…飲んでいくら】
ってやつである…
何もしないのに、すでに3,000円が発生する…
(*_*;
3,000円もありゃ、ファミレスで豪華なメシが食える…
(*_*;
で。次に、アイス500円…
アイスクリームじゃなくて、水割りに入れる氷のコト…
あのガラスの小さいバケツみたいなのに氷が入って500円…
氷で500円って…
(*_*;
500円もありゃ、吉野家で腹いっぱいになれる…
(*_*;
続きまして…
【ミネラルウォーター】通称:ミネ
ただ訳しただけじゃん(-.-)
なんと、あのガラスの筒みないなピッチャー
にミネラルウォーター満タンで600円!!
さらに、ウーロン茶なら1,000円!!
オレンジ・午後の紅茶なら1,400円!!
Σ(゚Д゚)おりゃーーー!!!
ディスカウントストアで、箱買いできるぞ!!
\(◎o◎)/
続きまして…ボトル…
焼酎のジンロ・鏡月なんと4,000円!!
あれ…800円くらいじゃねぇ?
Σ(゚Д゚)
さらに…
シーバスリーガル12,000円!!
赤ワイン・白ワインボトル7,000円!!
赤ワインの上物…
【シャトー・ラ・トゥール】
でました!!
7万円!!\(◎o◎)/
定番ドンペリ白3万円!!
ドンペリピンク(通称:ピンドン)
10万円!!
┌(_Д_┌ )┐カァァァァァァァ
ブランデーで…
【ヘネシーXO】が3万5千円!!
本の形をしたボトルの、【カミューブック】が5万円!!
船の形をしたボトルの【ラーセン】7万円!!
バカラ製クリスタルでできたボトルの【ジュビリーバカラ】20万円!!
そして決め手は…
【レミーマルタン・ルイ13世】
(# ゚Д゚)30万円だぁぁぉぁぁぁぁ!!
ちなみに、東京なら50万…↻↻↻
料理もある…
【唐揚げ】2,000円!!
ふざげんな!コラー!!!
(ノ`Д´)ノ彡┻━┻
【フルーツ盛り合わせ】5,000円
お見舞い用かぁーー!!!
(ノ`Д´)ノ彡┻━┻
【ポッキー】1,000円
グリコもビックリだぁぁぁぁぁ!!
(ノ`Д´)ノ彡┻━┻
な…
(゚Д゚)なんだこの世界わぁぁぁぁぁ!!
こんなんで客が来るのかぁぁぁぁぁ!!
オレは今まで、ファミレスで3,000円も使った事がない!!
天皇陛下や、殿様じゃないと無理だわ
(*_*;
オレは…
とんでもない世界に入ってしまった…
(*_*;
今まで働いていたビストロレストランとは値段が違いすぎる…
(*_*;
こんな金額…
誰が払うんだ…(*_*;
オレ…
ホストとしてやっていけるのか…
(;´Д`)
to be continued…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
☆次回は11月17日にアップします☆
今回も最後まで読んで頂きありがとうございましたm(__)m
これから、世にも奇妙なホストの世界が始まります(笑)
またお会いしましょう!
( ´Д`)ノ~バイバイ
episode88
【オレ物語・本丸・第58章】
~最後の決心・最後の嘘~
この物語は、オレの人生の物語であり
すべて実話である。
オレが今、こうして生きているすべての意味…
1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…
そして今がある…
◆◆◆【前回までのあらすじ】◆◆◆
高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…
就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…
そんな中…
オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…
【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!
オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…
月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…
オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…
バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…
政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…
人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…
こんな会社、オレが辞めてやる…
と、可愛いバイトたちに店を任せて…
オレは会社を去ったのだった…
大学を卒業して、わずか1年で…
また振り出しに戻った…
全てをリセットして…
新しくスタートしよう!!
オレの本当の人生はこれからだ!!
そう強く心に誓ったのだったが
神は…そっとささやく…
『本当の苦しみは…
これからだよ…』
と…
会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…
とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…
なんと!
本社から【不採用】の知らせが…
なんなんだよ…
オレって、そんなに会社員に縁がないのか…
採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…
わかったよ…
そんなに会社員に縁がないんなら…
もうならない…
バカバカしい…
そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…
オレは、農家の長男…
いずれは、家業を継がなくてはいけない…
だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…
そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…
芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…
エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…
皆…
全てを犠牲にしてここにいる…
オレには、その覚悟があるか…
自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…
オレには出来ない…
始めから答えは出ていたのだ…
だからオレは…
この世界から身を引いた…
芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…
しかし…
このままでは、出会いすらない…
一生、結婚など出来ないかもしれない…
そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…
いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…
会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…
そして、バイトを探していると…
小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…
無事に採用されたのだったが…
この店には、不思議な出来事があった…
この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…
『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』
と…
どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…
この店は、とても小さな店…
しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…
オレは、この店を甘く見ていた…
この店で認められるには…
プラスアルファが必要であると言う事…
ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…
オレは…
あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…
オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…
そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…
自分色が出せるようになっていたのだ…
大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…
その答えが分かった時に、もう一つの答えが…
オレは…
もっと広いステージへ行くべきだ…
オレは接客業が好きなんだ…
だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…
【水商売】だ…
自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…
今しか出来ない事…
だったらやってやろうじゃないか…
オレは…
ホストになる…
そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…
東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…
そして、面接してすぐに…
そのままホストとして働くことになった…
なんか…あっという間だった…
オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
episode88
【オレ物語・本丸・第58章】
~最後の決心・最後の嘘~
ホストの世界に入ったもの…
金額が全く違う世界…
(*_*;
こんなの初めて見た…
オレは、接客業の最高峰に値するものは、水商売だと確信していた…
しかし…
こんな金額の世界で、オレは…生きていけるのか…
とりあえず、店の一通りの流れを教えてもらい、メニューの金額なども覚えた…
この世界は、ただ接客をやっていれば良いわけではない…
【自分のお客】を持たなくては、給料にならない…
ゴミ同然の扱いになる…
成功した者だけが生きていける世界…
分かってはいたが…
あらためてこの世界の恐ろしさを知った…
この店には、ルールがある。
1週間に1度、【同伴】と言う形で自分のお客さんを連れてくるか、1週間に3回のフリーの客による【指名】がないと罰金5,000円になる…
さらに、無断欠勤は罰金1万円…(*_*;
(休む時は電話すればいいだけの話しなんだが…)
遅刻は、30分単位で1,000円…
店の営業時間が、夜中の1時~朝6時なんで、夜に遅刻するなんてあまり考えられないが…
ま。無断欠勤や遅刻は別として、自分のお客さんがいないと罰金まみれになる…
(*_*;
1週間で5,000円罰金だから、自分のお客さんがいなかったら1ヶ月で2万円になる…
(*_*;(*_*;(*_*;
この店の日給は3,000円…
(*_*;
時給に換算すれば500円である…
(*_*;
自分のお客さんがいなくて、日給だけで稼いでいたら…
手取りの金額は…
(*_*;(*_*;(*_*;(*_*;
つまり。
自分のお客さんがいなかったら、話しにならない…
自分の売上金額の半分が給料として計算される世界である…
1ヶ月に100万売れば50万!、200万売れば100万!
高給取りになるのは夢ではないが、リスクもかなり高い…
自分のお客さんがいないやつなど、ただの給料泥棒のゴミである…
どれだけ稼ぐかが、この世界なのである…
売れない奴は、深夜のコンビニでバイトしていた方が、よっぽど金持ちになれる…
で…
店に入ったばかりのオレ…
いきなり自分のお客さんなんているわけないから…
1週間の見習い期間に入った…
見習い期間中は、自分のお客さんがいなくても罰金などはない。
しかし。見習い期間中に、自分のお客さんを発掘しないと、来週から罰金になる
(*_*;
ハッキリ言って時間がない…
(*_*;
この1週間に最低でも自分のお客さんを1人捕まえなくてはならないのだ…
たった1人だけのお客さんでも、週に一度来てもらえれば…
罰金は免れる…
さて。
いきなり深夜の仕事になったオレ…
今まで通りに実家から通っていたのだが…
親にはホストだとは言っていない…
もちろん…
言えるわけがない…
一応…
◯◯町のバーテンで働く事にしたと言ったのだが…
夜の繁華街で働く事自体が、親にとっては問答無用だったようで、両親は激怒してしまった…
そんなところで働いてたら、悪い奴らに騙されたり、美人局(女を使って脅迫する事)や因縁つけられたりして家の財産を取られてしまうと…
オレんちは田舎だから、余計に夜の繁華街で働くイメージは悪すぎる…
確かにそうだ…
親の言う通りだ…
オレんちは、オレが産まれる前の頃、貧しかったのだ…
しかし。オレの両親が一生懸命働いて、周りでは立派と言われる家も建てたし、畑も増やしたし…
ここまで全て、オレの両親が二人で築き上げてきたのだ…
それを、オレが危ない街でヘマやって…
家の財産なんか全て失うハメになったら…
そう思うと…
オレは何やってんだろう…って。
授業料の高い私立の大学にまで行かせてもらって…
ロクに会社も入れず、ホストをやるなんて…
大学の友達なんか皆…
ちゃんとした会社に入って、頑張って働いて、家庭を持ったやつもいるし…
同じ同級生とは思えない…
何やってんだ…オレ…
オレだって…
会社員になろうと頑張ったんだよ…
でも、入った会社は、超ブラック企業…
再び就活しても、採用すると言われたのに【不採用】の通知…
世間が悪いのか…
オレが悪いのか…
なぜオレだけこうなる…
だから…
自分なりに道を進んできて…
結果…
ホストへたどり着いた…
これでいいのか悪いのかなんて分からない…
オレが間違っていたって気がつくのは…
結果が出てからなのだ…
だからオレは、強引にでも今の道を進むしかない…
親父に
『そんな仕事やってないで、さっさと家の仕事をやれ!!』
と言われた…
そして一番衝撃的だったのは…
母親が涙を流す姿だった…
でも…
今…家の仕事に入ったら…
きっと何も変わらない…
結婚すら出来ずに終わりそうな気がする…
オレは、農家の長男…
いずれ農家を継がなくてはいけない…
しかし。まだその時期ではない…
もう少し時間が欲しい…
だからオレは…
両親に嘘をついたのだ…
夜の仕事は辞めるから…
この前のレストランで働くから…
だから…
一度家を出させてくれ!!
必ず嫁になる相手も連れて帰ってくるから!
と…
ホストを続けるには、もはやアパートを借りて一人暮らしをしなくてはいけない…
一人暮らしなら、何の仕事やってるかわからないから…
しかし。アパートを借りるには、保証人のサインが必要だった…
親父の承認が必要だったのだ…
だから、オレは両親に嘘をついて…
なんとか一人暮らしを認めてもらった…
親父がアパートの書類にサインしている姿…
そして…
初めて見た…母親が流す涙を見て…
嘘ついてゴメン…
オレ…
納得するまでやってみるから…
絶対に迷惑はかけない…
それに…
安心できるように、必ず嫁も連れて帰る…
そして必ず…
親父と母さんがやってきた農家を継ぐから…
そう思って…
オレは、実家を飛び出したのだった…
この先どうなるかわからない…
だが…
これが最後のわがままになるだろう…
こうして本当に、オレのホストとしての人生がスタートしたのだった…
to be continued…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
☆次回は、11月24日にアップします☆
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!!
またお会いしましょう!
( ´Д`)ノ~バイバイ