毎週日曜日の夜に新作を掲載します!(早まる場合もありますが、遅れないようにします)
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最新の更新日:2024年12月22(日)
全100話くらいありますが...とりあえずここまで...
毎週日曜日の夜に更新しますのでお楽しみに!(早まる場合もあります)
episode91
【オレ物語・本丸・第61章】
~スーパーホスト現る~
この物語は、オレの人生の物語であり
すべて実話である。
オレが今、こうして生きているすべての意味…
1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…
そして今がある…
◆【前回までのあらすじ】◆
高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…
就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…
そんな中…
オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…
【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!
オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…
月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…
オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…
バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…
政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…
人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…
こんな会社、オレが辞めてやる…
と、可愛いバイトたちに店を任せて…
オレは会社を去ったのだった…
大学を卒業して、わずか1年で…
また振り出しに戻った…
全てをリセットして…
新しくスタートしよう!!
オレの本当の人生はこれからだ!!
そう強く心に誓ったのだったが
神は…そっとささやく…
『本当の苦しみは…
これからだよ…』
と…
会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…
とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…
なんと!
本社から【不採用】の知らせが…
なんなんだよ…
オレって、そんなに会社員に縁がないのか…
採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…
わかったよ…
そんなに会社員に縁がないんなら…
もうならない…
バカバカしい…
そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…
オレは、農家の長男…
いずれは、家業を継がなくてはいけない…
だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…
そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…
芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…
エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…
皆…
全てを犠牲にしてここにいる…
オレには、その覚悟があるか…
自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…
オレには出来ない…
始めから答えは出ていたのだ…
だからオレは…
この世界から身を引いた…
芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…
しかし…
このままでは、出会いすらない…
一生、結婚など出来ないかもしれない…
そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…
いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…
会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…
そして、バイトを探していると…
小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…
無事に採用されたのだったが…
この店には、不思議な出来事があった…
この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…
『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』
と…
どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…
この店は、とても小さな店…
しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…
オレは、この店を甘く見ていた…
この店で認められるには…
プラスアルファが必要であると言う事…
ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…
オレは…
あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…
オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…
そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…
自分色が出せるようになっていたのだ…
大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…
その答えが分かった時に、もう一つの答えが…
オレは…
もっと広いステージへ行くべきだ…
オレは接客業が好きなんだ…
だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…
【水商売】だ…
自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…
今しか出来ない事…
だったらやってやろうじゃないか…
オレは…
ホストになる…
そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…
東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…
そして、面接してすぐに…
そのままホストとして働くことになった…
なんか…あっという間だった…
オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
episode91
【オレ物語・本丸・第61章】
~スーパーホスト現る~
オレの働くこの店には15人のホストがいる。
オレより若いのが5人、あとは年上のホストだ…
最年長で、オレより10歳上…
しかも、大して自分のお客もなく、ハッキリ言って儲かっていない…
この先輩は、いつまでホストやってんだろうか…
(*_*;
ホストの世界は、年齢に関係なく、入った順で先輩後輩になる…
今のところ…オレが1番下っぱだ…
(*_*;
でも…
【超体育会系】育ちのオレは、年下は年下。
年上は、年上としかみない。
そんな態度をとっているのが分かったのか…
年下のホストたちは、オレを先輩として接してくれた…
みんないい奴らだ
(^_^)
しかし。
一人だけ…謎な奴がいた…
オレより年下で、なんか…
他のホストたちと打ち解けていない…
で…
なんか…
オレに対して、先輩面してやがる…
(-.-)
ま…
入った順だから一歩引いてやるが…
(-.-)
そしてオレに
『いろいろ教えてやるから』
と、たいそう偉そうなクチを利いてきた…
(-.-)
一緒に、グラスを洗っている時に…
『見てみろ!オレくらいになると、このくらいキレイに洗えるんだ!』
と…
オレは…
『あ…そうなんですか…』
としか言えなかった…
(*_*;
オイオイ…
誰に向かって言ってやがる…
(-.-)
オレはな…この前まで働いていた店で、死ぬほど皿とグラスを洗ってたんだぞ…
(-.-)
そうか…
お前ぐらいになると、コップしかキレイに洗えないレベルになれるのか…
ファミレスで、バイトするがいい…
(゚∀゚)ケーッケッケッケ
さらに別の日…
そいつは、自分の客を連れて店にやって来た…
どんなもんだと誇らしげである…
(-.-)
で…
『輝くん。ヘルプに入ってくれ!』
と…(-.-)
オイオイ…(-.-)
何でオレなんだよ…
(-.-)
他のヤツに頼めよ…
(-.-)
はは~ん。
さてはお前…
友達いないだろう…
(゚∀゚)ケーッケッケッケ
仕方なく、彼のヘルプに入った…
そいつは言った…
『オレ、客と同伴じゃなきゃ店、来ねえから!』
と…強気発言(-.-)
バカらしくて、ヘルプなどやってられんと…
ってか…
こいつには、このお客しかいない…
つまりだ…
お前…店に来るの月に何回だ…
(-.-)
その通りだった…
次に、そいつを見かけたのは…
存在を忘れていた1ヶ月後だった…
久しぶりに彼を見ると…
なんか…
下唇が、でっかく腫れて…糸がぶら下がっている…
(*_*;
どこかで、ぶん殴られて唇を縫ったらしい…
(;´Д`)
(;´Д`)
(;´Д`)
しかし。なんでそんなに糸が必要以上にぶら下がっている…
もはや【いかり屋長助】にしか見えない…
その頃、新しく入店した後輩ホストの【サトル】がいた…
で、サトルは、いかり屋長助を知っていたようだった…
『お前、○○だよな?』
と…
いかり屋長助は、無言だった…
開いた口がふさがらない状態と言うか…
とにかく、その唇を早く直せ…
(*_*;
サトルは、オレに言った…
『オレ、昔アイツをイジメてたんです(笑)』
そうか…
いかり屋長助は、イジメられっ子だったのか…
イジメられっ子、挽回のスーパーホスト伝説…
崩壊…(;´Д`)
それ以来…
長助は、店に来なくなった…
そういえば、長助には兄貴がいた…
長助の兄貴は、近くの店でホストをやっていて、コイツもまた強気なヤツだった…
で、オレに言った言葉が…
『お前、オレの弟に負けたらクソだぞ!クソ!負けんじゃねぇぞ!』
と…
きっと、かなりのやり手ホストだろうと心していたが…
本当にクソだった…
確かに、あいつに負けたらクソだ…
あの兄貴の言ってる事は本当だった…
夜の世界...
奥が深い...
(;´Д`)↻↻↻↻↻
to be continued…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!
m(__)m
☆次回は、12月15日(日)にアップします☆
またお会いしましょう!
( ´Д`)ノ~バイバイ
episode92
【オレ物語・本丸・第62章】
~チャンス到来~
この物語は、オレの人生の物語であり
すべて実話である。
オレが今、こうして生きているすべての意味…
1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…
そして今がある…
◆【前回までのあらすじ】◆
高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…
就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…
そんな中…
オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…
【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!
オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…
月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…
オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…
バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…
政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…
人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…
こんな会社、オレが辞めてやる…
と、可愛いバイトたちに店を任せて…
オレは会社を去ったのだった…
大学を卒業して、わずか1年で…
また振り出しに戻った…
全てをリセットして…
新しくスタートしよう!!
オレの本当の人生はこれからだ!!
そう強く心に誓ったのだったが
神は…そっとささやく…
『本当の苦しみは…
これからだよ…』
と…
会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…
とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…
なんと!
本社から【不採用】の知らせが…
なんなんだよ…
オレって、そんなに会社員に縁がないのか…
採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…
わかったよ…
そんなに会社員に縁がないんなら…
もうならない…
バカバカしい…
そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…
オレは、農家の長男…
いずれは、家業を継がなくてはいけない…
だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…
そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…
芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…
エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…
皆…
全てを犠牲にしてここにいる…
オレには、その覚悟があるか…
自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…
オレには出来ない…
始めから答えは出ていたのだ…
だからオレは…
この世界から身を引いた…
芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…
しかし…
このままでは、出会いすらない…
一生、結婚など出来ないかもしれない…
そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…
いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…
会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…
そして、バイトを探していると…
小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…
無事に採用されたのだったが…
この店には、不思議な出来事があった…
この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…
『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』
と…
どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…
この店は、とても小さな店…
しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…
オレは、この店を甘く見ていた…
この店で認められるには…
プラスアルファが必要であると言う事…
ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…
オレは…
あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…
オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…
そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…
自分色が出せるようになっていたのだ…
大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…
その答えが分かった時に、もう一つの答えが…
オレは…
もっと広いステージへ行くべきだ…
オレは接客業が好きなんだ…
だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…
【水商売】だ…
自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…
今しか出来ない事…
だったらやってやろうじゃないか…
オレは…
ホストになる…
そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…
東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…
そして、面接してすぐに…
そのままホストとして働くことになった…
なんか…あっという間だった…
オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
episode92
【オレ物語・本丸・第62章】
~チャンス到来~
ある日の夜…
店内は、いつものように営業していた。
そこへ、2人の新規のお客さんがやって来た…
2人は、年齢的にオレよりは10歳は上の奥さま♡ってカンジだった…
入店して間もないオレは、まだ自分のお客さんがいないので、すぐに顧客獲得のために、その奥さま方のテーブルに付かされた…
2人の奥さまは、同じ年のようだ…
で…
話を聞くと…2人とも…
【奥さま】と言うより…
【元・奥さま】のようである…
2人の名前は、サキさんと、マサコさん…
いろいろと話すこと1時間…
彼女たちは、60分8,000円の一番安い飲み放題のプランで来店したので、時間になり帰る事になった…
ま…
元・奥さまだし、子どももいるし、ホストクラブで大金を使うような人ではないよな…
でも、自分のお客さんが欲しいので、オレは、サキさんから電話番号を教えてもらった。子どももいるし、無理しない程度に、たまに来てくれたら嬉しいかなぁ~って思った…
売り上げがモノを言う世界だが、一番大事なのは、オレに会いに来てくれる事…
オレと話して、楽しんでもらえればそれでいい…
売り上げなんて後で付いてくるものだ…
別にナンバーワンを目指しているわけではない…
自分のお客さんに満足してもらえればいいのだ…
そう思って、オレは以前働いていた店から、レベルアップのつもりでホストの世界に入った…
今、うちの店のナンバーワンは、1つ年上の先輩ホストなんだが…
なんて言うか…
何も感じない…
オレは、今までに働いてきた店でいろいろな人を見てきたが…
この店のナンバーワンホストには、なにも感じない…
あの【伝説のお姉さん】のようなオーラがない…
この人…本当にナンバーワンなのか…
ナンバーワンとは、店での売り上げが1位のホストをナンバーワンという。
売り上げがすべての世界だから、ナンバーワンが1番エライのだ…
普通のホストは、開店する深夜1時前に出勤だが、ナンバーワンは、2時半でいい…
営業時間は朝の6時までなんで、4時間も働かない…
でも、店で1番売り上げを出しているホストだから文句はないのだ…
閉店後に店の片付け、掃除なんてやらなくていい…
すぐに帰ってもいい…
文句があるなら、ナンバーワンになってみろ!!
という、暗黙のルールの世界である…
お金さえ、つぎ込んでもらえば、一度くらいならナンバーワンに誰でもなれるだろうが、それを持続させるのは無理だ…
ナンバーワンを続けられるホストは、ただのホストではない…
それなりの人間でないと本当のナンバーワンにはなれないのだ…
ただのバカホストでは、絶対に無理だ…
人間としてもナンバーワンでないと、真のナンバーワンとは言えない…
さて。
サキさんが来店してくれた次の日の昼間…
オレは、サキさんに店に来てくれたお礼の電話をした…
ま…
営業の電話になるんだけど…
(¯―¯٥)
『もしもし。輝です!昨日は来てくれてありがとうございました♪また良かったらいらしてくださいね♪』
と電話した…
それ以上は、何も言えない…
(¯―¯٥)
『次いつ来れるの?会いに来てよ~♡』
なんで、下心丸見えのバカな営業電話など出来ない…
お客さんが、来たくなったら来てくれればいいんだ…
飲み放題8,000円とはいえ、決して安い金額じゃないし…
とりあえず、お礼の電話だけでもすればいいや…
サキさんは…
『は~い!わかりました♪またねぇ!』
と言ってくれた。
これでいいんだ…これで。
その日は、日曜日だった…
日曜日は、店は休みである。
とはいえ…
ホストは、夜中が仕事。
土曜日の夜に仕事をして、日曜日の朝に帰ってくるから、日曜日の昼間は眠くてたまらん…
(*_*;
日曜日が休みというのは…
【日曜日の夜が休み】ということである…
一人暮らしを始めたばかりのオレにとって、好きな事があった…
それは、オレの住んでいる3階のマンションのベランダから、市内を眺める事だ…
日曜日の深夜に…
ベランダから、市内を眺めるのが好きだった…
地方の市街地だから、日曜日の深夜は、すごく静かだ…
街が眠ってる…
そう感じながら、ずっとベランダで何も考えずに眠った街を眺めるのが一番好きだった…
一番癒される時だった…
さて。
今日は月曜日…
今夜からまた仕事である…
(*_*;
あ~。早くお客さん見つけないと…
(*_*;
1週間に指名1本のノルマを達成できないと罰金5,000円だ…
(*_*;(*_*;(*_*;
しばらく罰金まみれになるかなぁ~
(*_*;
先週は、以前働いていた時に知り合った、谷村そっくりさん夫婦が来てくれたから、助かったが…
今週からが、いよいよピンチになる…
(*_*;
また谷村夫婦を呼ぶのも悪いし…
最低でも1万円かかるし…
(*_*;
なら、自分のお客さんが付くまで、おとなしく罰金まみれになるか…
と、ゴチャゴチャ考えてる時に携帯にメールが来た…
サキさんからだ…
【今夜、輝くん指名でお店に行ってもいいですか?】
ん?
ん~~~ん?
to be continued…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【次回予告】
奇跡が始まる…
☆次回は12月22日にアップします☆
またお会いしましょう!
( ´Д`)ノ~バイバイ
episode93
【オレ物語・本丸・第63章】
~奇跡の始まり~
この物語は、オレの人生の物語であり
すべて実話である。
オレが今、こうして生きているすべての意味…
1つ1つが無意味ではなく、全てが繋がり…
そして今がある…
◆【前回までのあらすじ】◆
高校を卒業し、地元・茨城県内の私立大学に入学したオレだったが…
就職氷河期と言われた時代…なかなか内定がもらえず大学4年の半ばが過ぎていった…
そんな中…
オレがバイトしていたガソリンスタンドを経営している本社が倒産してしまい…
【ガイアックス】と言う、ガソリンに代わるアルコール系の次世代自動車燃料の販売店の会社になったのだ!
オレは、このガイアックスに非常に興味を持ったので、バイトの流れで社員になる事に決めたのだったが…
月180時間のサービス残業を平気でやらせる超ブラック企業だった…
オレは、副店長を半年やり、そして新店舗の店長にまで登り上がった…
バイトたちに恵まれ、仲間と共に楽しく過ごせたのだが…
政治と業界から【ガイアックス潰し】をされ、会社の経営が圧迫された…
人件費を極限まで減らせ!バイトを減らせ!との社長の命令に嫌気をさし…なんの罪もないバイトたちをクビにするくらいなら…
こんな会社、オレが辞めてやる…
と、可愛いバイトたちに店を任せて…
オレは会社を去ったのだった…
大学を卒業して、わずか1年で…
また振り出しに戻った…
全てをリセットして…
新しくスタートしよう!!
オレの本当の人生はこれからだ!!
そう強く心に誓ったのだったが
神は…そっとささやく…
『本当の苦しみは…
これからだよ…』
と…
会社を辞めてすぐに、就職活動をしたが全てうまくいかなかった…
とある一流企業を受けて、オレは支店長に気に入られ採用してもらえることになったのだが…
なんと!
本社から【不採用】の知らせが…
なんなんだよ…
オレって、そんなに会社員に縁がないのか…
採用すると言われてまで、なれないんだから縁がないんだな…
わかったよ…
そんなに会社員に縁がないんなら…
もうならない…
バカバカしい…
そう思ったオレは、好き勝手にやる事にした…
オレは、農家の長男…
いずれは、家業を継がなくてはいけない…
だったら、それまで好きなことをやらせてもらう…
そう思ったオレは、家業の農業を手伝いながら、昔から少し憧れだった【芸能人】を目指すことにしたが、エキストラをやらせるだけやらして、ギャラも払わない悪徳事務所に入ってしまった…
芸能界を目指す人はたくさんいるのに、それをあざ笑うかのような世界も密接していた…
エキストラをやっている時に、オレはたくさんの俳優を目指す人たちを見てきた…
皆…
全てを犠牲にしてここにいる…
オレには、その覚悟があるか…
自分の両親や、仮に家庭を持ったとしても、全てを犠牲にする覚悟があるか…
オレには出来ない…
始めから答えは出ていたのだ…
だからオレは…
この世界から身を引いた…
芸能人の夢から覚めたオレは、しばらく家業の農業を手伝う毎日…
しかし…
このままでは、出会いすらない…
一生、結婚など出来ないかもしれない…
そう思ったオレは、外に働きに出ることにした…
いずれは家業の農家を継ぐんだから、バイトでもいい…
会社員に縁がないんなら、バイトなら大丈夫だろう…
そして、バイトを探していると…
小さなビストロレストランの求人を見つけて面接に行くことになった…
無事に採用されたのだったが…
この店には、不思議な出来事があった…
この店に来るお客さんのほとんどが、こう言う…
『あれ?あの女の人は辞めちゃったんですか?』
と…
どうやら、以前働いていたお姉さんがいて、たくさんのお客さんに大人気だったようである…
この店は、とても小さな店…
しかし。お客さんは、食事だけが目当てではなく、プラスアルファを求めにやってくるのだ…
オレは、この店を甘く見ていた…
この店で認められるには…
プラスアルファが必要であると言う事…
ただのバイトで入ったつもりのオレだっが、この小さな店に生きがいと目標を見つけた…
オレは…
あの【伝説のお姉さん】を超えてやると…
オレは、伝説のお姉さんを超えるために、この店で約2年の修行をした…
そして、いつの間にか自分では気が付かないうちに、オレは伝説のお姉さんと同じくらいになっていた…
自分色が出せるようになっていたのだ…
大切なことは、伝説のお姉さんに勝つ事ではなく、自分色を出して認められる事だと気がついた…
その答えが分かった時に、もう一つの答えが…
オレは…
もっと広いステージへ行くべきだ…
オレは接客業が好きなんだ…
だったら、接客業の最高峰にあるものは何か…
【水商売】だ…
自分が認められなければ絶対に生きていけない世界…
今しか出来ない事…
だったらやってやろうじゃないか…
オレは…
ホストになる…
そう思って新たなるステージへと旅立ったのだった…
東京でホストをやろうとしたのたが、ちょっとしたきっかけで、地元の繁華街で1番の大きな老舗【源氏】という店でとりあえずやってみる事にした…
そして、面接してすぐに…
そのままホストとして働くことになった…
なんか…あっという間だった…
オレは【輝(テル)】と言う源氏名でホストとしてスタートしたのだった…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
episode93
【オレ物語・本丸・第63章】
~奇跡の始まり~
ホストになったオレ…
この店には、ノルマがある。
週に一度、自分のお客さんを連れてこないと罰金5,000円になる…
(*_*;
見習い期間を過ぎたオレは、いよいよノルマが開始された…
まだ自分のお客さんが一人しかいないので、毎週来てもらうのも大変だから、なんとか顧客獲得のために頑張っていた…
ある日の土曜日の夜、サキさんというオレよりは10歳年上の方がフリーで来店した…
そして、月曜日の昼間にサキさんからメールが…
『今夜、輝くん指名でお店に行ってもいいですか?』
と…
やったー!!\(◎o◎)/
と言う気持ちより、『大丈夫なの?』
って思った…
土曜日に来てくれたばかりじゃん…
(*_*;
土曜日に、8,000円使ってるんだよ…
(*_*;
またお金かかるぞ…
(*_*;
と思った…
でも。さすがに、そんな事を言うのは失礼だから…
【ホントですか?ありがとうございます!待ってますね♪】
と返事をした…
いきなり自分のお客さんができた…
\(◎o◎)/
気に入ってもらえたみたいだ…
(*´∀`)
なかなかフリーで来てくれたお客さんを獲得するのは、至難の業なんだが…
トントン拍子ってカンジだった…
【罠】…とかじゃないよね…
(¯―¯٥)
または、【オチ】があるとか…
(¯―¯٥)
オレの人生、だいたいそんなもんだ…
(*_*;
特に女関係はな…
(*_*;
以前、働いていたガソリンスタンドで、仲良くなったお客のお姉さんとメアド交換したら…
その夜に、『会いたいです♪』
って、連絡きて…
会い行ったら…
今の彼氏についての相談…
(¯―¯٥)
しかも、結婚も考えてて…
彼氏が大好きなんだってよ〜
( ´Д`)=3
はぁ〜〜〜。
オレって何?バカじゃん???
あと、出会い系のメル友と会ってみたら…
ネズミ講の通販オタク信者で、巻き込まれそうになるし…
(*_*;
オレにはね、そんなオチばかりなんですよ…
オレは、神様に
『お前みたいな、ウンコ野郎は、人生うまくいかせてたまるか!コレでもくらえ!オチ・ビーム!!』
って、オレを笑いながら攻撃してんだ…
(-_-)
楽しいですかい?神様よ…
(-_-)
ま…。
とりあえず…
今週のノルマは、達成できそうだ…
(¯―¯٥)
ありがたい事だ…
(*´∀`)
サキさんが店に来ればな...
(;´Д`)
その夜…
約束通りにサキさんは、店に来てくれた!
(*´∀`)
しかし。まだ【オチ】があるかも知れん!
オレは、【オチ】付きの人生だ!!
心してかかれ!!
店のホストたちも、この前来たばかりのお客さんをゲットしたオレにビックリしていた…
さて…
サキさんをテーブルに案内し、メニューを見せた…
この前は、店で一番安い
【60分飲み放題プラン、8,000円ポッキリ】だったので、今夜もコレかなぁ〜って思った…
なんせ、シングルマザーだし、子ども3人もいるし…
そんなにお金使えないだろうし、使わせたくないし…
オレは
『この前と同じ飲み放題にします?』
と言うと…
サキさんは
『う〜ん。これがいいかなぁ〜』
ってメニューを指差した…
【シャトー・ラトゥール】
70,000円
……
……
7万円…???
何かの間違いでしょうか…???
この店には、赤ワインが二種類ある…
普通のボトルの赤ワインが7,000円
シャトー・ラトゥールという高級赤ワインが7万円…
【0】が1つ多い…
(*_*;(*_*;(*_*;
ただでさえ、普通の赤ワインだって7,000円もする…
(*_*;(*_*;(*_*;
7万円のワインって何…???
(*_*;(*_*;(*_*;
1ヶ月の家賃を負かす勢いだ…
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オレは、サキさんはに
『コレ…7万なんですけど…(*_*;』
って言うと…
『いいよ〜♪(*´∀`)』
って…
いいよ〜♪(*´∀`)
って言われても…ワインに何で7万も出す…???
7万って言う金額は…
世の中のお父さんたちの1ヶ月の小遣いを遥かに越える…
世の中のお父さんたちは、橋桁のボロい居酒屋で、1人3000円で夜を明かす…
世の中のお父さんたちは、何かあるとすぐにお小遣いカットされる…
そんな世の中のお父さんたちを圧倒的に打ち負かす、7万円の赤ワイン…
恐るべし…
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サキさんに、7万円の赤ワインを頼まれてるのに、断るホストもおかしい…
(*_*;
オレは、『承知しました…』と、恐る恐る7万円の赤ワインを持ってきた…
店のホストたちも、ビックリしている…
なかなか7万の赤ワインなんで頼む人などいない…
7万円のシャトー・ラトゥール様を、サキさんにごちそうになることになった…
赤ワインなんて、ファミレスの【サイゼリア】で飲んだグラスワイン180円のやつしか知らん…
オレは、今まさに…
7万円の【シャトー・ラトゥール様】を飲もうとしている…
ペロッっとなめてみると…
なんだか知んねぇけど
うまい気がするぅぅぅぅぅぅ!!!
\(◎o◎)/\(◎o◎)/\(◎o◎)/
【シャトー・ラトゥール様】万歳〜!!
\(◎o◎)/\(◎o◎)/\(◎o◎)/
【シャトー・ラトゥール様】を飲み終え、サキさんがまた、メニューを見はじめた…
『今度は、どれにしようかなぁ〜』
って…
オレは、ホストなんだが…
『サキさん!後はコレにしときましょう!』
と、一番安いジンロ4,000円を勧めた…
サキさんは
『こういうのも飲みたいんだけど〜』
と言い、また訳わからね金額のボトルを指差していた…
(*_*;(*_*;(*_*;
オレは…
『とりあえず、今日は高い赤ワイン飲んだんで、次にしましょうね…(;´Д`)』
と言い、4,000円のジンロを押し通した…(;´Д`)
サキさんは
『じゃ、次にするねぇ♪』
と言い、なんとか4,000円のジンロでおさまった…
しかし。
オレは、ホスト…
高級ボトルを売らず、ジンロを売る…
日本中のホストを探しても、こんなのオレくらいしかいないだろう…
(¯―¯٥)
現実を考えてみろ…
サキさんは、母子家庭…
子どもも3人いる…
そんなにお金を使えるわけがない…
もう十分ですよ…
ありがとう…
オレは今、お会計がいくら位になっているのかコソコソと計算機で計算すると…
12万位になっている…
(*_*;(*_*;(*_*;
さっきの赤ワインだけではなく、なんだかんだ高いのだ…
(*_*;(*_*;(*_*;
料理の唐揚げだって、2,000円もする…
(*_*;
唐揚げのくせに…(-_-)
オレは、サキさんに…
『今、12万位になってんですけど…』
(;´Д`)
と、計算機をこっそり見せると…
『ふ〜ん。』と一言…
(;´Д`)
ふ〜んじゃなくてよ…
天井ぶん抜くくらいに飛び跳ねて驚けや!
\(◎o◎)/おりゃゃゃゃゃゃゃ!!!
そして、祭りのような夜は終わり…
サキさんは、普通にスーパーでお会計するかのように12万円払ってお帰りになられた…
(;´Д`)
『また来るね〜♪』
と言い…
明け方…去って行った…
オレは、一晩で、12万の売上を上げてしまった…
個人売り上げ表のグラフが…
いきなりドカンと伸びた…
(¯―¯٥)
嬉しいんだが…
メチャ複雑で…(¯―¯٥)
これでいいのか…(¯―¯٥)
サキさん…
あの人は…いったい何者だ…
to be continued…
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【次回予告】
〜奇跡は続く〜
次回は12月29日(日)に更新します!
またお会いしましょう!
( ´Д`)ノ~バイバイ
あと10話くらいで最終回。。。かな